Shiras Civics

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「人生をどう生きるか」がテーマのブログです。自分を実験台にして、哲学や心理学とかを使って人生戦略をひたすら考えている教師が書いています。ちなみに政経と倫理を教えてます。

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2020年11月新刊のオススメ本まとめ【社会科学系中心・新書編】

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こんにちは、しらすです。

11月に出版された社会科学系書籍の中で「オッ!」と思ったものを、まとめます。

 

▼9・10月のオススメはこちらです。 

www.yutorix.com

 

 

政治系新書

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コロナ危機の政治 安倍政権 VS. 知事

 

 

1993年の選挙制度改革、90年代後半から2000年代前半にかけての行政改革によって首相官邸に権限が集中し、中央政府の権限が強まったといわれます。

しかし、コロナウイルス感染症を巡る対応については地方が先行し、時には国と地方が対立する場面すらありました。

その意味では、今回のコロナショックは今後の地方自治体の権限の強さを象徴するきっかけだったともいえます。

地方政治と中央政治の関係を考える一冊です。

 

文在寅時代の韓国 「弔い」の民主主義

 

 

韓国では民主主義が非常に強く、逆に裁判所や政府の方針にも国民の世論が反映「されすぎている」という指摘があります。

文在寅政権は理想主義的な政策を掲げ、国民の期待を背負って誕生しました。

その政権が今どのような姿なのか、隣国の姿を正確に理解する一助となる一冊です。

 

 

経済系新書

 

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2025年を制覇する破壊的企業

 

 

コロナショックをきっかけにデジタル化がいっそう進行しました。

有名な企業として、GAFAMやテスラ、クラウドストライク…

そして、今後5年間の経済はデジタル分野の企業が大きな影響力をもつと言います。

本書は2025年に影響力を持つ企業11社を分析し、これからの経済を読み解く一冊です。

是非オススメしたい一冊です。

 

就職氷河期世代の行く末

 

 

バブル崩壊後の就活戦線は非常に厳しいものでした。

日本型雇用慣行は不況のつけを新卒採用に回し、この時期の就活生の多くは非正規雇用にならざるを得ませんでした。

 

そして、約135万人の就職氷河期世代は今後の社会保障のあり方や格差の問題を象徴するものとなります。

今後の日本が向き合っていくこの問題をどう考えるべきか、非常に重要な一冊です。

 

給与クライシス

 

 

今、日本の雇用のあり方は大きく変わろうとしています。

メンバーシップ型からジョブ型へ、出勤から在宅勤務へ、、、

様々な変化のなかどうすれば良いのかを考える一助となる一冊です。

 

SDGs 危機の時代の羅針盤

 

 

今や企業や学校、そして政府など社会に浸透しつつあるSDGs

そのイロハを政府の交渉官とNGOの代表が語り尽くします。

 

グローバル・タックス 国境を超える課税権力 

 

 

少し前、パナマ文書が話題になりました。

世界中の富裕層が脱税をしていたわけですが、日本人はもちろん、英国のキャメロン元首相など政府の要人も脱税していたことが明らかになりました。

資本主義は必然的に格差をもたらしますが、それをある程度緩和しないと社会不安をもたらします。

その一つの手段が国際的な課税、グローバルタックスです。『21世紀の資本』が大ベストセラーとなったピケティ教授もこれを唱えています。

 

 砂戦争 知られざる資源争奪戦

 

 

水などの資源は争奪戦が始まっていますが、実は「砂」も熾烈な争奪戦が行われています。

それは、砂がビルやガラス、様々なインフラの原料になるからです。

国際政治経済を眺める一つの視点を本書から得られるかと思います。

 

「バックキャスト思考」で行こう!-持続可能なビジネスと暮らしを創る技術-

 

 

思考法の1つにフォーキャスト思考という考え方があります。

これは過去のデータなどから未来の進路を予測するという発想です。

しかし、これにより創られた未来像は過去・現在の延長線にすぎないという欠点があります。

その対になる言葉として、バックキャスト思考があります。

これは、目指すべき未来を設定し、そのために現在において何が必要か、逆算して考える未来起点の発想法です。

SDGsなどの国際的な取り決めはもちろん、個人にも応用可能な発想です。

是非オススメしたい一冊です。

 

左翼の逆襲 社会破壊に屈しないための経済学

 

 

現在の経済危機で、個人の生活は大きく揺らいでいます。

そこで著者の松尾氏はマルクスの考え方を用いて、社会設計を見直すべきだと言います。

今後の経済を考える一助となる一冊です。

 

経済学の堕落を撃つ 「自由」 VS 「正義」の経済思想史

 

 

経済学は、経世済民という言葉から来ています。

これは、民の生活を良くする、という意味で、元々人間の幸福を目指した学問が経済学でした。

しかし、経済学は次第に人間の幸福を考えなくなった、つまり「堕落」したというのです。

その堕落の歴史を経済思想史から振り返り、追求する一冊です。

 

やばいデジタル "現実"が飲み込まれる日

 

 

デジタル化が進んでいますが、そこで問題になるのは情報の真偽。

その情報が正しいのか、フェイクなのか、デジタル社会は多くの恩恵をもたらす一方で、そうした多数の問題点もはらんでいます。

これからのデジタル社会とどうつきあっていくのか、私の専門であるシティズンシップ教育とも関わる一冊ですね。

 

歴史系新書

 

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独裁の世界史

 

 

自由民主主義への信頼が揺らぎ、権威主義国家が世界中で台頭しています。

本書は、独裁という切り口で歴史を遡り、「なぜ独裁は消えないのか」というテーマを追求していきます。

現代社会を俯瞰する視座を養ってくれる一冊です。

 

アレクサンドロス大王

 

 

世界に大きな影響を与えた偉人、アレクサンドロス大王

若くして亡くなった偉人の姿を多面的な視点から追求していきます。

 

村の日本近代史

 

 

ここで言う近代化とは、国家の統治に組み込まれる過程の進行という意味です。

その手段は住人や土地の正確な把握、度量衡の整備などに象徴されますが、その起源は豊臣秀吉政権期に遡ると言います。

日本史の多面的な理解にオススメの一冊。

 

哲学・思想・社会系新書

 

アテネの芸術学校, ラファエル, イタリアの画家, フレスコ画, 1509-1512, 絵画

 

自分の頭で考える日本の論点

 

 

読書家、学者、起業家、様々な側面を持つ出口治明氏の新刊。

現在の日本が直面する㉒の論点について、どのように考えるか、その一つのあり方を教えてくれる一冊です。

魚をくれるではなく、魚の釣り方を教えてくれるのがいいですね。

 

他者を感じる社会学

 

 

人間関係が難しいのは古今東西変わらずの悩みです。

BLMやヘイトスピーチ、世界中で吹き荒れる差別の問題について学問の見地から考える一冊。

 

レイシズムとは何か

 

 

『他者を感じる社会学』同様、差別について考える入門書です。

本書は差別の要因を社会関係における権力関係に求めます。

この権力関係を分析し、自らのあり方を是正することが重要だと著者は言います。

社会には必ず権力関係が伴います。今後の人類社会のあり方を考える一冊です。

 

はじめてのスピノザ 自由へのエチカ

 

 

スピノザは大陸合理論と呼ばれる哲学一派の一人です。

スピノザの唱えた思想は「エチカ」、日本語に訳すと「倫理学」です。

つまり、彼は「どう生きるべきか」という問題について洞察した哲学者だったのです。

コロナウイルスをきっかけにどう生きるべきかを考える人が増えていると言います。

その一助にオススメの一冊。

また、本書はスピノザの入門書としても最適です。

 

教育系新書

 

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教員という仕事 なぜ「ブラック化」したのか

 

 

教員として働いていて痛感することですが、教育業界はモーレツに働くことでかろうじて成り立っている世界です。

残業時間が世界一長いと言われる日本の教員の世界、インタビューなどを通して問題の分析に真摯にあたっています。

教員の方だけでなく、多くの人に読んでもらいたい一冊です。

 

コロナ関連

 

ベルリン, 中央駅, ベルリン中央駅, 鉄道駅, 放棄された, 空, コロナ, Coronavirus, 鉄道

 

疫病と人類 新しい感染症の時代をどう生きるか

 

 

感染症の専門家が、過去の感染症を踏まえた上でこれからの時代をどう生きていくか、指南する一冊です。

社会構造や歴史など様々な側面から新型コロナウイルスを考察しており、これからの社会や自分自身の生き方を考える上で示唆に富んでいます。

 

新型コロナ 収束への道

 

 

第三波が来ているといわれており、感染者数が日に日に増加しています。

本書は、新型コロナウイルスがどのように収束するのか、そのシナリオについて考察しており、これからの経済を見通す上で必読だと感じました。

経済に興味がある方に是非オススメです。

 

まとめ

 

今月も面白い本が多数出版されていて、どんどん積読がたまっていきます。

しかし、人生は有限。たくさん読みたいなあと思いつつ、時間はどんどん過ぎていくのが悲しいですね、、。

 

以上、11月新刊オススメ本まとめ【社会科学系中心・新書編】でした。

皆様の読書の参考になれば幸いです!

それでは!

 

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【大人のための哲学】「もう一度生まれ変わってもいいと思える人生を生きよ」~人生に勇気をくれるニーチェの哲学

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こんにちは、しらすです。

 

10月の自殺者が2000人を超えました。昨年と比べて約40%の増加だそうです。

 

www.jiji.com

 

生きているとツラいことが必ずあります。

職場でうまくいかなくて、失恋をして、家族と不仲で、友人関係で失敗して、、、様々なツラいことが重なり、人生に悲観的になってしまうときもあります。

 

でも「こんな人生もう嫌だ」と絶望してしまったときにこそ、ニーチェは今の人生を積極的に肯定し、生きる勇気を持つんだ!と教えてくれます。

今回はニーチェの哲学について、その言葉と一緒にお伝えします。

 

ニーチェとは

本名はフリードリッヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ(生:1844年、死没:1900年)

ドイツ連邦・プロイセン王国の出身(現在のザクセン)。

実存主義の代表的な哲学者の一人で、その文章も高く評価されており、ドイツの国語の教科書に採用されています。

ja.wikipedia.org

 

ニーチェの思想

海, ビーチ, 美しいビーチ, 夏, ほとんどのビーチ, 水, 自然, 海岸, 空のビーチ, 雲, 気分, 波

 

ニーチェが生まれた19世紀のヨーロッパ社会では、ある危機的な状況が起こっていました。

 

ニヒリズムです。

 

ニヒリズムとは、虚無主義、つまりこの世には信じるべき価値や真理なんかない、むなしい世界であるという考え方です。

 

この背景には、当時のヨーロッパ社会が信じてきた二つの柱が揺らいでいたことが関係しています。その柱とは、まず「理性」、そして「キリスト教」です。

 

ヨーロッパでは近代以降、理性に基づいて真理を探究するという哲学的ムーブメントがありました。

その営みは科学を大いに発展させ、産業革命、資本主義の確立につながりました。文明の発展に伴い、人々の生活水準は向上し、物質的・精神的に豊かになっていきました。

 

しかし、文明が発展しても真理にはたどり着きません。

物質的・精神的に充足しても果たして真理には行き着くのか?

ヨーロッパの人々の間には次第に文明の発展に対する疑問が生じてきます。

 

私たちのしていることは正しいのかな…?

 

理性に対する信頼が揺らいでいきます。

 

また、科学の発展に伴う合理主義的な発想が広まって行くにつれて、長く信仰の対象であったキリスト教にも疑問が呈されるようになります。

ここにおいて、今まで自分たちが信じてきた行動の拠り所が信じられなくなってしまい、ヨーロッパ人にニヒリズムが蔓延しているとニーチェは言いました。

 

なんだか今の時代も多様性の時代といわれますが、似たようなところがある気もします。

 

神様, 宗教, クロス, キリスト教, 霊性, 信仰, 信念, キリスト, 希望, 祈り, 精神的です, 礼拝

 

さて、ニーチェニヒリズムの背景にはキリスト教の影響力が大きかったといいます。

 

当時、影響力が弱まったとはいえ、それでも多くの人に信仰されていたキリスト教ニーチェ奴隷道徳(ルサンチマンと表現します。インパクト!

 

ニーチェによれば、キリスト教は現世の苦しみを肯定し、来世に期待させるための教えが多いといいます。

たとえば、新訳聖書には「金持ちが天国に入るのは駱駝が針の穴を通るより難しい」という記述があります。要は金持ちは天国に行けないということです。

逆に「貧しい人々は、幸いである」という記述がありますが、通常貧困は苦しく辛いものとされていますが、キリスト教では肯定されています。

 

しかし、これにより人は弱くなってしまった。

ニーチェによれば、人は本来的に強くありたいものであるといいます。たとえば、古代における強さのシンボルは鷹やオオカミでした。人間社会では市場は課題解決能力が高いので、富を多く持てば出来ることも増えるわけですが、キリスト教では富を多く持つことは否定されてしまった。その後数千年のキリスト教支配を受ける中で人々は弱さを積極的に肯定する価値観を身に付けてしまった。

しかし、そこでニヒリズムが生じ、人々は何を信じていいかもわからなくなってしまい、今まで心の拠り所であったキリスト教すら信じられなくなってしまった。そうした中で人々は人生に絶望してしまっていると言います。

 

だからこそ、ニーチェが主張したのは、自分自身を信じろということでした。

 

スマートフォンの操作, Gleise, 実行, 魅力的です, 維持, 技術, Photoshop, 人間

 

確かに今の世の中はニヒリズム蔓延るむなしい世の中です。

同じようなことが繰り返し起きる退屈な毎日を、代わり映えのない人生を過ごすしかないんだと。

 

でも、人生は同じことの繰り返しであることを受け入れ(運命愛)、その中で自ら変化を起こすべきだとニーチェは言います。

今まで信じていた価値が信じられないのなら、自分で価値を作ってしまえ!

それは「おいしいものを食べたい」、「金持ちになりたい」という価値でも、「困っている人を助けたい」という価値でも、何だっていい。

そして、そのためにはまずは自分自身が価値を生み出すものなんだという思いをもってほしい、自分自身をまずは尊敬することから始めてほしい、ニーチェはそう言います。

 

ニヒリズム蔓延る世界で、自分自身が求める価値を追求する強い人間をニーチェ超人とし、こうあるべきだと強く主張しました。

自分自身の信じる道を進むんだと…

 

人の顔を伺って自分の生きたいようになかなかできない、自分のやりたいことを押さえ込んで日々過ごしている、、、

そんなときにこそ、ニーチェはもう一度生まれ変わってもいいと思える人生を過ごせ!と高々に叫びます。

 

ニーチェの哲学は人生に勇気をくれる哲学だなあと思います。

 

ニーチェの言葉より

 デイジー, ありがとう, ロマンチックな, ロマンス, 白, 愛情, 感情, 愛, 装飾, 運, デコ

 

最後にニーチェの言葉の中でも好きなモノを載せておきます。

 

少しの悔いもない生き方を

今のこの人生を、もう一度そっくりそのまま繰り返してもかまわないという生き方をしてみよ。      

ツァラトゥストラはかく語りき

 

 

初めの一歩は自分への尊敬から

自分はたいしたことがない人間だなんて思ってはならない。それは、自分の行動や考え方をがんじがらめに縛ってしまうようなことだからだ。

そうではなくて、最初に自分を尊敬することから始めよう。まだ何もしていない自分を、まだ実績のない自分を、人間として尊敬するんだ。

自分を尊敬すれば、悪いことなんて出来なくなる。人間として軽蔑されるような行為をしなくなるものだ。

そういうふうに生き方が変わって、理想に近い自分、他の人も見習いたくなるような人間になっていくことができる。

それは自分の可能性を大きく開拓し、それを成し遂げるにふさわしい力を与えることになる。自分の人生をまっとうさせるために、まずは自分を尊敬しよう。

力への意志

 

自分を知ることから始めよう

自分についてごまかしたり、自分に嘘をついたりしてやりすごすべきではない。自分に対してはいつも誠実であり、自分がいったいどういう人間なのか、どういう心の癖があり、どういう考え方や反応をするのか、よく知っておくべきだ。

なぜならば、自分をよく知っていないと、愛を愛として感じられなくなってしまうからだ。愛するために、愛されるために、まずは自分を知ることから始めるのだ。自分さえも知らずして、相手を知ることなど出来ないのだから。

『曙光』

 

ニーチェの思想が皆さんの人生に少しでも活きることがあれば幸いです。

それでは!

 

 

 

 

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【大人のための政治経済】ボジョレー・ヌーヴォーと日本の貿易の今

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ボジョレー・ヌーヴォーの人気が低迷しているみたいです。

背景には、日本の貿易構造が変わったからといわれています。

 

 

ボジョレー・ヌーヴォーの今昔

 

ボジョレー・ヌーヴォーとは、フランス・ボジョレー地区でその年に収穫したぶどうを醸造した新酒のワインです。

 

ボジョレーとは、フランスのブドウ生産が盛んな地域の一つのこと。

 

ボジョレーヌーボーの種類と飲み方、おすすめのおつまみは? | 季節を代表する、日本のイベントシリーズ

ボジョレーヌーボーの種類と飲み方、おすすめのおつまみは? | 季節を代表する、日本のイベントシリーズ

 

フランスはワイン生産の盛んな地域を数多く抱えています。ボルドーシャンパーニュブルゴーニュなど…。その中でもボジョレー地方は後発の地域でした。

 

さて、ヌーヴォーとは「新酒」のことですが、当時はあまり新酒の需要がありませんでした。

そこで後発のボジョレー地域は「初物需要」に絞ってマーケットを開拓しようとします。

結果、パリで大々的なイベントを行ったことで、流行に敏感なパリッ子の心をつかみ、さらには三つ星レストランにも採用されました。

「初物」というブランディングに成功し、瞬く間にフランスでの人気を獲得したのです。

 

そして、人気はフランスだけに留まらず、アメリカやイタリア、日本などにも広がります。

特に日本での人気は凄まじく、バブル期や2000年代初頭のワインブームの時期には輸入量が大きく伸びました。

 

しかし、その後の輸入量は減少傾向にあります(グラフ参照)。

 

2020年11月19日(木)ボジョレーヌーボー解禁!~ボジョレーの消費動向は?他にはどんな商品が売れる?~ | 食未来研究室

 

背景として、ボジョレー・ヌーヴォーが新酒を出荷するため輸送コストが高く、そのため他のワインと比べて相対的に割高であること、つまり値段に比べて味がそこまで見合っていないということが言われています。

日本人が様々なワインを飲むようになったため、比較的安くて美味しいワインをたくさん飲めるようになった、ということですね。

 

ただ、他の要因も考えられます。次節で見ていきましょう。

 

日チリEPAと日欧EPA

 

実は近年、ワイン市場ではボジョレー・ヌーボー以外のワインも盛んに消費されるようになっています。

 

メルシャン統計より

 

上のグラフからもわかるように、消費量の増加に伴って輸入量が年々増加しています。

 

そして、こちらが国別の輸入量の推移です。

日本の輸入スティルワインで、チリが4年連続1位に|2019年|ニュースリリース|キリン

 

圧倒的首位であったフランスが1998年を境に低迷し始め、逆に2007年頃からチリが右肩上がりで上昇し、ついには2016年にフランスを抜いて首位になりました。

 

この背景には、日本とチリの貿易協定が関係しています。

2007年にチリと日本との間で経済連携協定EPA)が結ばれました。

EPAとは、関税などの貿易のルールや人やお金の移動に関する国際的な取引のルールを定めたものです。

この日本とチリのEPAでは2007年から12年間でワインにかかる関税を徐々に下げ、2019年4月にゼロにすることが決められました。

チリの気候はブドウ生産に適したもので、近年はヨーロッパから生産者が移住し、最新鋭の設備でワイン醸造を行うなど一大ワイン産地となっています。

そして、チリ産のワインはヨーロッパ産に比べて価格が安く、それでいて美味しいワインが多いので最近ではかなり人気が出ているようです。

 

パリ, エッフェル塔, フランス, ラ ・ デファンス, 市, 都市, ヨーロッパ, Eu, 日没, 日の出

 

一方で、ヨーロッパ産のワインの輸入量はどうでしょうか。

2018年まではチリ産のワインが圧倒的でした(グラフ)。

 

 

日本のワイン国別輸入量、日欧EPA影響大。チリにフランス肉薄。額は5年ぶりイタリアがチリを抜く | ノムリエパパのワイン日記~ワイン法って面白い

 

しかし、2019年にはチリ産のワイン輸入量が減少し、フランスやイタリア、スペインからの輸入量が増加しています。

また、金額別でみるとフランスが他の国々を圧倒しています。

つまり、フランスから高めのワインが多く輸入されているということです。

 

どうして2019年からフランスなどのヨーロッパ諸国からの輸入量が増えたのか? 

それは日本とEUとの間でEPAが2019年に結ばれたからです。

先ほどのチリの例では、12年間かけて関税をゼロにするということでしたが、日欧EPAの場合、当初からワインの関税はゼロに。

それゆえ、今まで高価だったワインも少しお手ごろな価格で入手できるようになりました。

 

そうなるとわざわざボジョレー・ヌーヴォーに絞らずとも、高価で美味しいフランス産のワインを飲む方がお得だ、と考える人が増えるようになります。

結果的にEUからのワイン輸入量は、2019年は前年度比10%を超える数値を記録しています。

www.jiji.com

 

まとめ

貨物, 船, コンテナ, コマース, 海, 国際, 交通, 貿易

 

国際貿易の中心は長らくGATTWTOによる普遍的な貿易ルールに基づいたものでした。

しかし、参加する国が増えていき、統一的なルールを決めるのが困難になった結果、現在は二カ国同士、複数国同士のFTA自由貿易協定)やEPA経済連携協定)が主流となっています。

日本も2000年代以降、各国とFTAEPAを結び、貿易関係を深めています。

 

生産者にとっては他国の安価な商品が流入することで競争が激化することも考えられますが、見方を変えれば市場原理が活性化し、イノベーションにつながる可能性もあります。

また、消費者にとっては今までよりも安く商品が手に入るので、EPAには消費を促し、経済を活性化する効果が期待されています。

 

TPPをはじめ今後も様々な貿易協定が結ばれていくかと思いますが、大切なことは「誰に、どのようなメリット・デメリットがあるのか」を見極めていくことかと思います。

 

以上、今回はボジョレー・ヌーヴォーと貿易協定との関係についての解説でした。

この記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。

それでは!

 

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【大人のための政治経済】7~9月期のGDPはバブル期を超える21.4%の回復!ただし実額では昨年以下の水準

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日本の四半期(7~9月期)GDPが発表されました。

 

結果は、前期(4~6月期)より21.4%の回復でした。

52年ぶりの高成長らしいですが、まだまだ油断は出来ません。

 

詳しく見ていきましょう。

 

内閣府が16日発表した2020年7~9月期の国内総生産GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で4~6月期から5.0%、年率換算で21.4%増えた。

 

この記事を読めば、リンク先のニュースを理解できるようになります!

 

www.nikkei.com

 

GDPとは?

 

GDPというのは、国内総生産(Gross Domestic Product)のこと。

簡単に言えば、一国の経済全体をある期間で区切って、どれくらい新しいモノやサービスが生産されているのかを表わす指標です。

通常は、一年間に生産された付加価値の合計と表現されます。

その国の経済規模を示していて、国際比較を可能にするためにドルや円などの通貨で表わされます。

 

経済学では、主に3つのキャラクターしか出てきません。家計、企業、政府です。

GDPはこの3つの経済主体の経済活動と、海外との貿易で構成されています。

家計がお買い物などで消費した額、企業がモノやサービスを生産したり、設備投資につぎ込んだ額、政府が公共事業などで使った額、そして輸出から輸入を引いた分(これを純輸出といいます)から成り立っています。

 

国によって、家計の消費額が大きいのか、企業の設備投資額が大きいのか、政府の財政支出が大きいのか、それとも貿易額が大きいのかは異なります。

 

www.yutorix.com

 

回復率は52年ぶり。けど実額ベースではまだまだ回復途上

 

実質GDP成長率の推移

 

7~9月期GDP、最大の21.4%増 1年ぶりプラス成長―コロナ前水準回復せず:時事ドットコム

 

まず今回のGDP速報値では4~6月期と比べて21.4%の回復でした。バブル期を超える数値ですから、驚異的な回復率ですね。

ただし、これはGDP成長で、割合に過ぎません。

大事なことは実額ベース、つまり実際の総額がどう動いているのかを確認しないと実情がわかりません。

先月は給料が半分減ったけど、今月は20%回復した!といっても喜べないですもんね。

 

では、実額ベースで見てみましょう。

ビジネス特集 経済データで見る新型コロナの半年 | 新型コロナ 経済影響 | NHKニュース

 

ご覧の通り、実額ベースでは2014年頃と同水準です。

3月のコロナショックで483兆円まで落ち込みましたが、まだ507兆円です。

コロナショックでの落ち込みが2009年のリーマンショックの落ち込みよりも激しいものであることを鑑みると、今回の不況が如何に深刻かおわかりかと思います。

 

回復の要因としては、次のことが言われています。

 

  • Go to トラベルやGo to イートなどによる個人消費(家計)の回復
  • アメリカ向け自動車などの輸出の増加

 

ただし、GDPはあくまでも全体的な概要を示すものにすぎません。

項目ごとに分析することによって、詳細な経済の実情が見えてきます。

続いて項目ごとに見ていきましょう。

 

項目別に見てみると今の日本の状況がわかる

 

先ほど見たようにGDPは①家計の消費、②企業の設備投資、③政府の消費・投資、④貿易によって構成されています。

 

今回の回復要因は家計による旅行関連支出の増加と企業のアメリカ向け自動車の輸出増加といわれていますが、逆に言えば、それ以外の部門はよろしくないということです。

NHKの記事を参考に各部門の状況を見ていきましょう。

ビジネス特集 経済データで見る新型コロナの半年 | 新型コロナ 経済影響 | NHKニュース

 

家計消費の状況です。

 

自粛の影響がはっきりと出ていますね。

 

緊急事態宣言がでた4月はマイナス11.1%、5月は16.2%と2ケタの落ち込みとなった。現金10万円の一律給付などの下支え策もあってその後、マイナスは縮小したが、最新データの9月の消費はマイナス10.2%となった。
品目別に支出をみると、家で過ごす時間が増え、パスタなどの食料品、チューハイなど家飲みのアルコールが伸びている。
一方でリモートワークの影響でスーツは大きなマイナス。マスクをするため口紅など化粧品もマイナス。落ち込みが特に顕著なのが、外食、鉄道運賃、パック旅行などだ。

 

巣ごもり消費が増えている一方で、外食や鉄道関連が軒並み減少。

またリモートワークなどでスーツ需要が激減しているそうです。

 

▼企業の業績も悪化です。

www.sankeibiz.jp

www.nikkei.com

 

こうした消費の減少は労働者にも大きな影響を与えています。

 

 

コロナショック以前は1.6倍あった有効求人倍率が1.03倍に下落しています。

特に「生活関連サービス・娯楽」、「宿泊・飲食」、「卸売、小売」で大きく下落しているそうです。

失業者が増加傾向にあります。

また、それだけでなく給与総額も減少しています。

 

 

4月以降、減少を続けており、理由としては業績悪化に伴う賞与や残業代の減少などがあげられます。

 

ANAJALJR東日本幸楽苑など多くの企業が賞与の削減をし始めています。

www.jiji.com

news.yahoo.co.jp

 

それでは企業の設備投資はどうでしょうか。

設備投資は3.4%減で、減少に歯止めがかからなかった。主に生産用機械への投資が減った。業績不安や先行き不透明感から企業の投資意欲は戻っていない。住宅投資も7.9%減と、大幅な落ち込みとなった。

 

個人消費の減少は「モノが売れない」ということを意味しますから、企業も設備投資に慎重になっています。

 

一方で政府支出は増加しています。同じく日経新聞からです。

政府消費(政府支出)も2.2%増えた。4~6月期に広がった受診控えからの反動で医療費が増えた。政府の観光需要喚起策「Go To トラベル」の政府負担分も積み上がった。公共投資は0.4%増え、2四半期連続のプラスだった。

 

ただこちらは財政出動によるモノです。

暴論を言えば、GDPをただただ増やしたければ、政府支出、つまり財政規模を拡大すればよいのです。

ただ、問題はどこにお金を流せば国民の生活が豊かになるか?ということだと思うので、今回のGo to トラベルやGo to イートでは消費者にも生産者にも一定の還元効果はあったのではないでしょうか。

(Go to イート早くも終わってしまいますね…)

www.itmedia.co.jp

 

▼こちらはGo To トラベルの解説記事です。

www.yutorix.com

 

最後に輸出の状況です。

輸出は7・0%増(同17・4%減)で、3四半期ぶりのプラスだった。経済活動の再開が早かった中国に加え、停滞していた欧米向けも持ち直した。自動車や自動車部品、電子部品などが伸びている。

 

下の地図を見ていただくとわかるように、欧米では今でも感染者数が深刻な状況です。今後の先行きは楽観視できないかと思います。

f:id:europesan:20201116141721p:plain

新型コロナウイルス感染 世界マップ:日本経済新聞

 

まとめ

 

  • 個人消費は回復傾向にあるが、そもそも給与自体が減少している
  • 民間企業でも自動車産業など輸出産業は回復傾向にあるが、外食や小売りなどは厳しい
  • 政府の消費支援策は一定程度の回復効果が見られた

 

確かにGDPは回復傾向にありますが、実額ベースで見ると以前の水準にはまだまだ届いていません。

また、失業率が上昇し、給与も減少していますから、人々の生活は確実に厳しい状況に向かっています。

特にコロナショックで打撃を受けた旅行関連業、旅客業、外食産業、小売業など企業・労働者共に厳しい状況にあります。

政府支出が増加傾向にありますが、旅行や外食などの「非日常」に近い消費を喚起するというフェーズではなく、住宅補助など日常生活に必須の消費を支援する政策を拡充した方が今後の不況に対応できるのではないかなと思っています。

 

ただし、そうした政策をするとは限らないので、今個人ができることはスキルを高めてキャリア・アップできるように備えたり、貯蓄や投資などで資産形成をして自己防衛するというのがいいように思えます。世知辛いですが、自助的な世の中になっています。

 

日経平均株価は不況とは裏腹にがんがん上がっていますが、目の前の経済状況は非常に厳しいです。

 

以上、GDPから見える日本経済の現状でした。

それでは!

 

▼stand.fmを始めました。こちらでも発信しています。良ければご視聴ください。

 

 

参考

 

▼こちらの過去記事もどうぞ。

 

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【大人のための哲学】僕らの見方は歪められている?~ベーコンに学ぶ偏見を打ち破る思考法~

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今回は日常生活に役立つ哲学のお話をします。

取り上げるのはイギリスの哲学者、ベーコンの考え方。

それではどうぞ!

 

 

人は間違って世界を捉えてしまう

誤解, ブラック, 男性, 議論, 話, 政治

 

『ファクトフルネス』がベストセラーになりました。

同書はデータ(事実)から世界の姿を正確に捉えようという趣旨の本です。

 

  

人の認識はいつでも正確とは限りません。

 

人の認識は、経験や知識などの情報を基にして作られていきます。

世界に関する認識も当然、学校で学んだ知識や旅行などで見たものなどから作られていますが、僕らはしばしば間違ったまま世界を認識してしまいます。

 

たとえば、貧困状態の人は世界に何人いるのかといったデータに関する誤解、老後に「とにかく2000万円が必要なんだ!」という思い込みなどです。

 

とかく、こうした誤解や思い込み、偏見などによってものの見方・考え方は簡単に歪められてしまいます。

 

ベーコンの「4つのイドラ」

 

今から約400年前、イギリスにフランシス・ベーコンという哲学者がいました。

ja.wikipedia.org

 

その頃、ヨーロッパではキリスト教の影響力が弱まっていました。

ベーコンは「神」や「宗教」によって世界を説明するのではなく、「実験」や「観察」によって世界の姿を正しく捉えようとしました。

ですから、偏見を排除して「正しく」観察をしないといけません。

 

そうした考えの下でベーコンは、人間には4つの偏見があり、それに気をつけなければならないと述べました。

その偏見のことをイドラと言います。 

 

  • 種族のイドラ…人間が本来的に持っている偏見・錯覚のこと。
  • 洞窟のイドラ…個人の経験から生じる誤解や偏見のこと。
  • 市場(しじょう)のイドラ…人間同士のコミュニケーションによって生じる誤解や偏見のこと。
  • 劇場のイドラ…権威や伝統などを信じてしまうことで生じる誤解や偏見のこと。

 

種族のイドラ

これは人間が本来的に持っている偏見や錯覚のことです。

たとえば、人間の視覚は三色の原色で世界を認識しますが、カラスは三色に加えて紫外線なども認識します。

人間の習性を科学的に知れば、回避できることもある訳ですね。

 

洞窟のイドラ

個人の経験から生じる誤解や偏見のことです。

井の中の蛙という言葉がまさにこの偏見です。狭いコミュニティの中でのみ信じられていることを信じてしまう。たとえば、ある職場で長年やってきて「この方法が正解だ」と思い込んでも、転職してみたら、より合理的な方法が行われていたことを知る、とかでしょうか。

当たり前と思い込んでいることも、色んな視点から疑ってみると、当たり前ではないかもしれないですね。

 

このニュースは、儒教の影響力の強い日本文化特有の問題を指摘されています。

news.livedoor.com

 

市場のイドラ

市場とは、人が集まる場所のことを言います。人が集まれば、おしゃべりや噂などが飛び交いますが、はたして信憑性はあるのか、ということですね。

噂や人づてに聞いた情報のみを信じてしまうと、間違った判断を下してしまうかもしれません。

たとえば、世紀末に世界が破滅するという「ノストラダムスの大予言」。結局、世界は破滅しませんでしたが、それに備えたという人も大勢いたみたいです。

最近だとSNS上のフェイクニュースでしょうか。熊本地震の際に動物園からライオンが逃げた、というデマで多くの人が恐怖を感じたでしょう。

地震直後「ライオン放たれた」 投稿の男性、不起訴処分:朝日新聞デジタル

 

劇場のイドラ

これは上位の権威を持つ人、両親や政治家などの言うことを信じてしまうことで起こる偏見のことです。

たとえば、政治家がマヤの予言を信じていて「2012年に世界は滅びます!」と言ったとしましょう。その政治家の熱烈な支持者は信じてしまうかもしれません。

誰が言ったとしても、常に誤っているかもしれません。

それは今この記事を書いている僕自身もそうです。ですから、自分だけでなく、誰の発言であろうが、鵜呑みにせず疑って調べたり、考えたりすることが重要だというわけです。

 

イドラから抜け出すには?

学習, ヒント, 学校, 件名, 背景, 教育, 学ぶ, 情報, シンボル, ガイダンス, 大学, バナー

 

思い込みや偏見にとらわれているとき、中々気づくことは出来ません。

ですから客観的に自分の思考を把握するために、自分の考えを一度立ち止まって「本当にそうかな?」と疑ってみることをオススメします。

たとえば、自分の主張と根拠を書いてみて、それを4つのイドラに照らし合わせます。また、必要であればデータなどを調べて事実に基づいているかどうかも照合するといいでしょう。

 

こうしたことを積み重ねて、疑うことを習慣化することが重要です。

その意味では、事実で正確に世界を捉えようと主張した『ファクトフルネス』は現代におけるイドラを克服しようという試みに思えました。

 

ビジネスや学問、日常生活、人間関係でも事実を正確に捉えることは非常に重要です。

些細なけんかは誤解から始まることもありますし、仕事のミスも誤解や偏見に基づくこともあります。

ベーコンの考え方が皆さんの生活に役立てば幸いです!

それでは!

 

 

 ▼他哲学者の紹介です。

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▼オススメ書籍です。

 

 

 

 

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【教育関係者向け】小学校から主権者教育~文科省の有識者会議が提言

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小学校から主権者教育を積極的に推進すべきという提言が出されました。

 

www3.nhk.or.jp

 

 

主権者教育とは?

キャンペーン, 選挙, 人, 候補者, 民主主義, 政治, 投票

 

学術会議が2020年8月に発表した「主権者教育の理論と実践」によれば、主権者教育とは、「政府に自己の選好を伝達できるようにすること、また政府の決定をコントロールできるような知識や技能、行動力を身に付ける教育、一言でいうならば、政治参加を自分で使いこなせるようになるための教育」です。

「報告:主権者教育の理論と実践」http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-24-h200811.pdf

 

政治参加の中心的な手段は投票です。

そのほかには、デモや請願、ロビイング活動、陳情などがあります。

なかなかハードルが高いですが、立候補という手段もあります(むちゃくちゃお金がかかります…)。

 

最近は多くの学校で模擬投票は行われるようになってきました(が、1年に1回だけ選挙管理委員会の人が学校に来て、投票したところで投票の重要性がしっかり伝わるか、投票に行くようになるのか、現場で教える身としては疑問です)。

 

▼2022年から「現代社会」に代わり「公共」という科目が始まります。

www.yutorix.com

 

何で小学生から?

子, 読書, 本, 女の子, 教育, 幼児, 眼鏡, 学習, 勉強, 幸福, ユーモア, インテリジェンス

 

政治参加の前提には、理想社会の実現のためにどういった政策が妥当なのか判断したり、既存の政策を批判的に考察したり、様々な認知能力が求められます。

そうした資質・能力の育成には社会科の知識が欠かせません。その意味では広い意味での主権者教育は、小学校の生活科や社会科を初めとした教科で行われてきたといえます。

けれども、今回、文科省有識者会議が政治参加までを意識した主権者教育を行うべきといったのは深い訳があります。

 

2015年に改正公職選挙法が成立して、翌年の参議院議員選挙から18歳選挙権が付与されました。

18歳選挙権が導入されて初めての国政選挙でしたから、それに向けて全国各地で主権者教育ムーブメントが生じました。マスコミ各社も学校現場の授業風景を取り上げていたのが記憶に新しいです。

その結果、年々若年層の低投票率化が進む中で、10代の投票率は46.78%。20代の投票率を10%も上回る記録でした。

 

参議院議員通常選挙における年代別投票率の推移のグラフ 詳細はPDFを参照

総務省|国政選挙の年代別投票率の推移について

 

しかし、昨年2019年の参議院選挙では32.28%と大きく下落しています(それでも20代の30.96%の投票率の方が低いですが…)。

 

もちろん低投票率には様々な理由がある訳ですが、会議の提言としては早期の教育段階から投票の重要性を含め、政治参加を意識した教育を実施すべきという話になった訳です。

 

また、学校だけではなく家庭や地域社会との連携も述べられています。

たとえば、幼少期から保護者と一緒に投票所に行ったり、地域社会の課題解決案を考えるために地域のNPOや行政などと学校が連携することが謳われています。

要は社会との繋がりを早い段階から意識させて、自分たちが社会を変えるんだという政治的な感覚を持ってほしいと言うことですね。

確かに、個人の裁量ではなく、投票という文化として定着すれば低投票率の改善にはつながりますね(地道な、長い長い積み重ねが必要ですが)。

 

選挙制度や労働環境、国家のあり方など様々な問題が低投票率と絡み合っているんですが、教育という面から考えると、なるほど確かに必要だな、とは思う施策です。

 

ただ、問題点としては、選挙が果たして民主主義とベストマッチングしているのか?という視点が欠けているなあと感じます。

そもそも多数決の選挙は、みんなで決めるのがベストだけど時間的制約がないから導入したという消極的な側面を持ちます。

 

 

投票万能主義に陥らず、選挙以外の視点をもつことも重要かと思います。

 

www.yutorix.com

 

先生に出来ることは?

先生, 漫画, ボード, 黒板, クラス, 人, 教育, チョーク, レッスン, 教室, 男, 学校, 研究

 

僕個人の立場は、選挙は民意を伝える一つの手段に過ぎなくて、デモや国民投票、熟議など様々な回路を通じて民意を反映すべきだという立場です。

これはラディカル・デモクラシーと呼ばれる1990年代以降に登場した民主主義観に寄った立場です。

ですから、「投票の作法を学ぶだけの」模擬投票にあまり意味はないなと思っていて、きちんと政策を学んで、どの政策を掲げている候補者がいいのか、価値判断を伴い、思考法を学習できる模擬投票にこそ意味があると思っています。ですから、話し合いの作法の教授やディスカッションを積極的にやるべきだという立場です。

 

 ▼ラディカル・デモクラシーにおける主権者教育

www.yutorix.com

 

そもそもリアルな状況を再現して、その場面で役に立つことを教えないと…と思います。主権者教育は学校の中でできることではなく、卒業後、社会に出てから出来ることを身に付けてもらう教育ですから。

 

具体的に学校で出来ることは学校単位で先生方が目標を決めて、それに向かって協力することが重要かと思います。

これは新しい学習指導要領で示されているカリキュラム・マネジメントの発想です。

現状は学校の先生は忙しく、なかなかカリキュラムをデザインする時間がありませんが、近接教科だけでも協力しあってみることをオススメします。たとえば、公民科と家庭科とか。

 

大事なことは目標を明確化し、それを実現する手段が何かを常に先生が考えることだと思います。

家庭や地域との連携はあくまでも手段です。どういう理想のための手段か、常に見返すことを、自戒の意味も込めて大切にしたいと思います。

 

▼過去記事でも主権者教育について触れています。 

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【オススメコンテンツ紹介】ちきりんさんのvoicyが耳学問に良い感じ

 

voicyという音声提供サービスがあります。

voicy.jp

 

インフルエンサーがラジオのように音声を提供するプラットフォームです。

その中でもちきりんさんのチャンネルがオススメなので、ご紹介します。

 

ちきりんって誰?

Mac, フリーランサー, Macintosh, Macbook, ノート パソコン, コンピューター

 

ちきりんさんは社会派のブロガーで、はてなブログで15年ほどの執筆を、また数多くの著作を出されています。

国際問題や経済問題など様々な社会問題に積極的に発信をしており、その観察力・考察力から僕もブログや著作を大変参考にしています。

 

ja.wikipedia.org

 

そんなちきりんさんがvoicyという音声メディアで配信を始めました。

 

voicy.jp

 

音声メディアの利点は「ながら聞き」が出来る点にあります。

中でも、ちきりんさんのチャンネルは、社会問題に関するアイデア・分析を手軽にインプットする手段として非常にオススメできると思っています。

 

 

たとえば、テレビが流行らなくなった理由など、全体的な構造変動から説明しているので非常に理解がしやすいです。おもしろい…!

 

まだ開設したばかり、でも人気はすごい

 

ちきりんさんがvoicyに初めて投稿したのは9月24日です。

まだ2ヶ月ほどしか経っていませんが、それでも人気は非常に高く役に立つ内容を発信されているんだなあという印象です。

 

f:id:europesan:20201109203908p:plain

 

最近はYouTube以外の音声メディアがたくさん出ていますが気軽に有益な情報を「ながら聞き」できるのはとても良いですね。

 

▼ちきりんさんのブログはこちらです。

chikirin.hatenablog.com

 

voicy、よければ是非お試しを!

それでは!

 

▼ちきりんさんの著作です。

 

 

 

 

 

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【大人のための政治経済】年収200万円以下の給与所得者が1200万人突破~「民間給与実態統計調査概要」から見える日本経済の動向

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国税庁が「民間給与実態統計調査概要」を発表しました。

今回はこちらの統計を踏まえて、現状解説的な記事になります。

 

 

何が問題か?統計を読み解こう

 

まずはこちらの新聞記事をご覧ください。

 

lynn57008569さんのツイート画像

 

そもそも「民間給与実態統計調査概要」とは何でしょうか?

国税庁はこのように発表しています。

民間の事業所における年間の給与の実態を、給与階級別、事業所規模別、企業規模別等に明らかにし、併せて、租税収入の見積り、租税負担の検討及び税務行政運営等の基本資料とすることを目的としている

 ざっくり言えば、日本で働いている人がどれくらいの給与をもらっているかの統計です。

 

今回のニュースは、その統計で年収200万円以下の人が1200万人を超えたというものです。

平均年収が436万円ですから、その半分を下回る人が少なくとも1200万人以上いると考えると凄まじい不況ですね…。

 

さて、今度は実際の調査概要を見てみましょう。

 

▼給与階級別給与所得者数・構成比

f:id:europesan:20201104194016p:plain

https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2019/pdf/001.pdf

 

こちらの数字を見ていくと年々、給与所得者の合計数が増えていることがわかります。

これは今まで働いていなかった人が引き続き働いていたり、あるいは記事中でも引用されているとおり、定年後の高齢者や主婦のパートタイマーが合算されているからとされています。

 

ちょっと計算して去年と比較した人数を出してみたいと思います(千以下は切り捨て)。

100万円以下 約47万人増加

100万円~200万円 約55万人増加

200万円~300万円 約22万人増加

300万円~400万円 約31万人増加

400万円~500万円 約17万人増加

500万円~600万円 約18万人増加

600万円~700万円 約10万人増加

700万円~800万円 約10万人増加

800万円~900万円 約10万人増加

900万円~1000万円 約8万人増加

1000万円~1500万円 約5万人増加

1500万円~2000万円 約4万人増加

2000万円~2500万円 約4万人減少

2500万円~ 約1万人減少

 

なんと計算して驚きですが、最高水準の高所得者が約5万人も減っています。

全体としての母数は増えているわけですが、2000万円までの各所得階層が増えており、特に年収が200万円以下の増加数が100万人を超えていることがわかります。

 

統計から見えてくること

 

2019年の厚生労働省の調査によれば、各世帯の所得の中央値は437万円でした。

今回の統計では、全体的な給与所得者が増えているとはいえ、所得の中央値を下回る人が150万人以上増加しています。

また、トップ層の高所得者が減少しています。もちろん、この統計は給与所得者ですから、なにか経営をしている事業所得者や株式投資などから得る金融所得者は計算されていません。

 

ですが、この統計から、給与所得者全体の傾向として低所得化が進行しているといえます。

また、この統計はあくまでも2019年の調査ですから、コロナショック以前の状態を示しています。コロナショックにより企業の倒産、失業などが生じ、GDPは大幅に下落しており、今年は2019年よりも景気が悪化している状況です。

給与が下がれば、消費が控えられます。消費が控えられれば、売上げが減少し、給与も減少します。給与が減少すれば…(以下繰り返し)というデフレ・スパイラルの状況に陥っているといえます。

 

こうした状況下で、景気対策の一環として日銀が金融緩和をしていますが、日銀が刷ったお金は残念ながら労働者ではなく、金融市場に向かっています。

 

▼家計にお金が回らないという点について解説しています。 

www.yutorix.com

 

金融緩和の目的はお金を貸しやすくすることです。

ですが、今の時代、そもそも企業が事業をしても、人々の所得が下がり続けているので、需要がありません。需要なきところにビジネスは成立しませんから、企業は銀行からお金を借りたがりません。

つまり、金融緩和をしたところで経済は回らないのです。

一方で銀行などの金融機関はお金を持ってるだけでもしょうがないので、自ずと株式市場などにお金が向かいます。すると日経平均株価アベノミクスが始まって以降、ぐんぐんと伸びていきました。

 

菅政権に代わっても金融緩和は続いたため、コロナショックが起きても日経平均株価はすぐに回復しました。

 

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2020年の3月頃にがくっと下がっていますが、すぐに回復しています。

このように株高は堅調に推移していますが、その一方で給与所得が減少し続けています。

 

児童手当の「特例給付」廃止検討でネット民「削るところはそこじゃない」「ますます少子化進む」:イザ!

児童手当の「特例給付」廃止検討でネット民「削るところはそこじゃない」「ますます少子化進む」:イザ!

 

逆行するかのような政府の施策が行われるようです。

こうした点を見るに、今必要な政策は莫大な金融緩和というよりも手厚い家計支援ではないかなあと思います。

今回は現状解説的な記事でした。それでは!

 

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2020年9月・10月新刊のオススメ本まとめ【社会科学系中心・新書編】

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こんにちは、しらすです。

9月・10月に出版された社会科学系書籍の中で「オッ!」と思ったものを、まとめます。

 

▼8月のおすすめはこちらです。

www.yutorix.com

 

 

政治系新書

建物, アーキテクチャ, 点灯, イギリス, 議会, 英国, 夜, 政府, 歴史, ランドマーク, 光

アフターリベラル

 世界中で権威主義が台頭していますが、その背景にはリベラリズムの衰退があると筆者は言います。

混迷する世界をどうみるか、その一助となる一冊です。

 

リベラルの敵はリベラルにあり

 
リベラリズム的な価値が衰退し、代わりに人々の怒りや不満などが表出する。それがポピュリズムにつながる。
そうした現状認識を基に、筆者は現下の問題認識と現実的な解決策を提案します。法律家として国会の公聴会参考人として意見陳述をするなど政治のリアルな世界を見てきた著者ならではの地に足のついた政治論考です。
 

民主主義とは何か

 

学術会議の選考から外された宇野重規先生の著書。

民主主義が世界中で疑問視される中で、それでも民主主義の可能性を歴史からひもといていく一冊。 

 

ルポ 入管 -絶望の外国人収容施設

 

移民問題が世界中で叫ばれている一方で、その流入には消極的な日本政府。その際前線にあるのが入国管理局(入管)です。

本書は入管が外国人に対してどのような対応を取ってきたのか、丹念な取材を基に明らかにしています。

日本国憲法最高裁判決)では残念ながら外国人の人権が日本人同様には保障されていません。だからといって人権侵害を容認していいわけではありません。本書では、これが先進自由民主主義国家である日本が行うことか、と思うような記述が大量に出てきます。

日本のリアルを知る上で、是非手にとってほしい一冊です。

 

国際系新書

地球, 世界, 地図, 大陸, 土地, 衛星画像, 衛星地図, 暗い, 泊

中東政治入門

現在、中東情勢が大きく変化しようとしています。

アメリカやロシア、中国、トルコ、イスラエル、そして中東の二大国家サウジアラビアとイランの対立など複雑な様相を呈しています。

本書はそうした複雑な中東情勢を丁寧に解説してくれる一冊です。

 

▼中東情勢についてはこちらでも解説しています。

www.yutorix.com

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メディアが動かすアメリカ -民主政治とジャーナリズム

メディア・リテラシーが重要だと言われます。

アメリカではメディアの政治に対する影響力が非常に大きく、大統領選挙の動向すら左右されます。

筆者は歴史や現場取材からその特徴を丁寧に解き明かしてくれます。

 

アメリカ大統領選

アメリ政治学の専門家が大統領選挙に関する理論的な説明を、また最前線のジャーナリストが今起きていることを丁寧に解説してくれています。

既に大統領選挙は終わってしまいましたが、4年後を見据えるなら改めて読む価値はあるのかなと思います。 

 

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アメリカの政党政治-建国から250年の軌跡

日本では自民党支持者以外にも様々な政党支持者がいますし、無党派層もかなりいます。けれども、アメリカの場合、国民のほとんどが民主党共和党のどちらかの支持である場合が一般的です。

本書では、アメリカの二大政党制が歴史的にどのように形成されてきたのか、どのように制度化されてきたのかが解説されています。アメリカ政治・アメリカ社会を見る上で非常に有用な一冊です。

 

経済系新書

お金, ファイナンス, 住宅ローン, ローン, 不動産, ビジネス, 成功, Exchange, 金融, 現金

働き方改革の世界史

 

 

ブラック企業や過労死が世間を騒がせ、働き方改革が推進されています。

個人で出来ること、企業単位で出来ることと様々な対策がありますが、歴史にヒントを求めるのはいかがでしょうか。

 

デジタル化する新興国-先進国を超えるか、監視社会の到来か

 

デジタル化は先進国だけでなく、新興国の社会をも変えています。

現地通貨が余り信頼されていないアフリカ諸国で電子決済が普及したり、中国やインドなどでもデジタル技術が生活面に浸透しているといわれています。 

さて、それが幸福な社会をもたらすのか、それとも権威主義国家による監視をもたらすのか、そして日本は今後どのようにすべきなのか、未来を占うデジタル化についての理解にオススメの一冊です。

 

歴史系新書

 本棚, 古い, ライブラリ, 古い本, ビンテージ, 研究, 文学, レトロ, 図書館の本, 書籍, 歴史

渋沢栄一 -日本のインフラを創った民間経済の巨人

 次の1万円札に決定している渋沢栄一

彼は近代日本資本主義の父と言われています。経済活動において倫理観を重要視した彼の経済観念とその人生を「論語・算盤・民主化」という3つのキーワードで紐解いていきます。

 

明治憲法

戦前の明治憲法体制では天皇大権が強力で、議会の権限は非常に弱いものでした。

軍部の台頭を抑える制度的な歯止めがなく、戦争に向かってしまったと言われる一方で、明治憲法体制でも民主主義の芽は確実に育っていたというのが本書の主張です。

民主主義に対する疑念が突きつけられている現代において、改めて民主主義を見直す一冊になるのかと思います。

 

江戸幕府感染症対策 なぜ「都市崩壊」を免れたのか

日本政府の新型コロナウイルス対策は国際的には成功した方だと言われますが、あくまでも現在における横の比較です。
江戸時代、天然痘コレラなどの感染症が度々流行しました。本書では幕府がどのような対策を取ったのか。医療政策や福祉政策にも焦点をあてて、解説しています。
まだコロナウイルス感染症が収束していない現在において、これからどうなるかを考える上で勉強になる一冊だと思います。
 
▼政府の経済対策、Go To トラベルについてです。

物語 東ドイツの歴史-分断国家の挑戦と挫折

今年はドイツ統一30年です。しかし、未だに東西間での経済格差があると言われています。

そうした負の側面に焦点があてられがちな東ドイツの歴史を様々な側面から明らかにしていくのが本書です。 

 

 ▼ドイツではベーシック・インカムが導入されました。

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地理・街歩き

 

虹の橋, 東京, ブリッジ, ランドマーク, 旅行, アーキテクチャ, 日本, 市, 夜, ベイ, パノラマ

 

水都 東京 -地形と歴史で読み解く下町・山の手・郊外

 

東京は様々な側面を持ちます。

下町から山の手、多摩地域などの郊外といったように幅広い地域を「水」という側面から分析し、街の姿を明らかにしていきます。

街歩きが好きなので、こういった都市解説の本は好きなんですが(ブラタモリが好きです)、学術的な視点で東京を明らかにする本書は非常に面白く読めるかと思います。 

 

以上、9月・10月新刊オススメ本まとめ【社会科学系中心・新書編】でした。

皆様の読書の参考になれば幸いです。

それでは!

 

▼こちらは夏休みに読んだ本です。 

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【大人のための政治経済】いよいよ米国大統領選挙!トランプ・バイデン候補の政策比較まとめ

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いよいよ明日11月3日は米国大統領選挙です。

直前ということで、簡単に両陣営の政策比較をまとめました。

是非ご覧ください!

 

 

両陣営の政策まとめ

 

両陣営の政策をまとめた表です。それぞれ具体的に解説していきます。

 

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それぞれ解説

オバマケア

オバマケアとは、2010年にオバマ前大統領が導入した医療保険改革のこと。

アメリカには国民皆保険がないので、民間の保険に加入する敷居を低くし、中・低所得者の医療費負担を減らすことによって、新たに2000万人以上が保険に加入できるようになりました。しかし、保険料の増加や加入拒否の問題や保険適応外治療や増税などの問題もあり、オバマケアに対する批判も生じています。

トランプ氏はオバマケアの撤廃を目指し、バイデン氏はオバマケアの拡充を主張しています。また、バイデン氏は増税による社会保障の充実も謳っています。

 

税制

両候補の税制政策は真反対です。

トランプ陣営(共和党)は減税を、バイデン陣営(民主党)は増税を掲げています。

トランプ氏は雇用対策や経済対策の意味合いも込めて、法人税所得税は据え置き、また中間所得層の減税にも意欲的です。

一方で、バイデン氏は富裕層への増税を主張し、法人税所得税ともに引き上げを掲げています。

 

新型コロナ対応

トランプ氏は早期の経済活動再開に意欲的です。

そのために強力な財政出動や国民への給付金を実施しました。

一方で、バイデン氏は早期の経済再開には慎重な立場です。「科学的な検証」が必要との立場を示し、検査体制の整備を主張しています。

 

雇用・経済政策

トランプ氏は大規模な減税や経済対策などを実施し、700万人の雇用を創出すると謳っています。

一方で、バイデン氏も雇用創出には意欲を示しており、500万人の雇用創出を掲げています。しかし、トランプ氏と異なり、増税による社会保障の拡充や労働者・中小企業の保護政策、最低賃金の引き上げを掲げており、大きな政府寄りの政策を掲げています。

今回のコロナウイルス感染症拡大に伴う不況により、アメリカでは9月時点で463万人の失業者がいます。一刻も早い回復が望まれるでしょう。

 

人種差別問題

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5月25日に黒人男性が警察官によって拘束・死亡させられた様子を撮影した動画がSNSで拡散したことにより、人種差部への抗議活動が世界中に拡大しました。

一部過激化した抗議活動もあり、トランプ氏はこれに対して非難しています。警察の問題行為をデータベース化したりするなど、一部警察官の行為を制限する一方で、警察予算の削減には強く反対しています。

バイデン氏は基本的に人種差別抗議活動には賛意を示しており、マイノリティに対して所得保障や経営支援など経済的な支援をすると掲げています。アファーマティブ・アクションの考え方ですね。

 

パリ協定

パリ協定とは、環境保護に関する国際的な目標です。

トランプ氏は大統領に再選した場合、パリ協定から離脱すると謳い、一方で、バイデン氏は復帰すると主張しています。

トランプ氏の場合、産業振興に注力をするわけですが、バイデン氏の場合クリーンエネルギーへの投資が加速化しますので、産業振興と環境保護がセットで推進されることになります。

 

対中国政策

トランプ氏は報復関税を継続し、さらに追加すると主張しています。

また、新型コロナウイルス感染拡大の中国の責任を追及するとされています。

一方で、バイデン氏は報復関税を即時撤回し、気候変動や核拡散などでは協力していくとしています。ただ、中国国内のウイグル人の弾圧など人権問題では厳しく対処すると主張しています。

 

ちなみに対日政策はどちらの候補も大差ありませんが、バイデン氏はTPPに復帰すると主張しているので、その点だけトランプ氏とは異なります。

 

対中東政策

中東情勢は今、大きな再編期を迎えていると思われます。

トランプ氏はイスラエルを全面的に支援、またサウジアラビアとの関係を強化すると謳います。一方でイランに対しては強硬な姿勢で臨むとも述べています。

 

バイデン氏はイラン核合意に復帰し、あくまでも対話でイランを抑えようという立場です。

 

 ▼中東情勢については過去記事で解説しています。

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教育政策

最後に教育政策です。

トランプ氏の姿勢は自由化です。使途が自由な助成金を作り、学校選択の自由化を推進。また、自宅学習なども同時に推進します。生徒・保護者の選択の自由を拡大し、学校側にも競争を通じて魅力を向上する、というような立場でしょうか。

バイデン氏は教育格差の是正を目指しています。

大学の無償化、高等教育の所得に応じた無償化、学校選択の自由かではなく公立学校再建など選択の自由の拡大ではなく、質的平等の担保を目指しているみたいです。

 

まとめ

 

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日本経済への影響を考えたとき、経済対策が充実している方が日本の景気は良くなります。アメリカ経済が良ければ、日本からの輸出も、日本企業の現地生産も増加するからです。

ただ、現在アメリカは深刻な不況なので、たとえ増税を掲げるバイデン氏に決まろうとも、景気回復まで数年は増税をしないと言われています。

また、トランプ氏は富裕層優遇政策を実施する見込ですが、それが格差の拡大に拍車をかける場合、中間層が没落するため、中長期的にはアメリカ経済の衰退が起こりえます。

両者一長一短ではありますが、短期的に最悪のシナリオは、トランプ氏が敗北して憲法裁判に訴えて大統領が決まらず、経済対策が実施されないことです。

 

ただし、アメリカ大統領が世界に与える影響は経済だけでなく、政治、外交、安全保障と多岐にわたります。

今いえることは、どちらの候補であろうとすぐに決まってほしいということですね。

 

今回の記事が皆さんのお役に立てれば幸いです。

それでは!

 

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▼過去記事で大統領選挙について解説しています。

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