Shiras Civics

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「人生をどう生きるか」がテーマのブログです。自分を実験台にして、哲学や心理学とかを使って人生戦略をひたすら考えている教師が書いています。ちなみに政経と倫理を教えてます。

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2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

EUってそもそもなんのためにあるの?-統合史から見るEUの機能と限界

イギリスがEUとの間で合意なき離脱に向かっている。ここで、そもそもEUとはどういう目的の下で作られてきたのか、というところを確認してみたい。 EUにできること-その機能 冷戦後のEU EUにできないこと-その限界 現下の問題 まとめ EUにできること-その…

EUが世界に投げかけるもの-遠藤乾『欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界』中公新書

今日紹介する本はこちら、遠藤乾『欧州複合危機』。さすが中公新書といった感じです。学術的な重みのある文章が270頁以上あるので、かなり読みごたえがあります。実際、仕事をやりながら1週間ほどかけて読み切りました。2年前に出版されていますが、正直もっ…

マンガ喫茶のススメ-最近のライフハック

この土日は予定がパーになりました。 風邪が流行っているから仕方ないです。 こういう何もない日は読書したり、授業準備をするんですが、家にずっといると飽きてしまうので、場所を変えて作業するようにしてます。 今まではカフェをよく使っていたんですが、…

そもそも統計とは何か?-言葉と歴史から整理する-

毎月勤労統計に誤りがあることが発覚した。 news.yahoo.co.jp ニュースで出てくる社会の動向の多くは統計を基にしている。 だが社会事象を把握する根幹の統計に不備があった。 ここでそもそも統計とは何かを整理してみたい。 日本語から-辞書 英語では 歴史…

そもそも情報とは何か?―簡単な用語の整理—

「データ」に引き続き、「情報」とは何なのかを整理したい。 情報とは-日本語から 言葉を分解してみる-漢字の視点から 英語では 結局情報とは?-データとの違い 情報化社会とは-IT革命の意義 www.yutorix.com 情報とは-日本語から 辞書を引くと次のよう…

そもそもデータとは何か?-簡単な用語の整理-

今年のセンター試験の現代社会。 第5問にはこんなリード文があった。 2段落目で示されているのはデータ分析である。 第4次産業革命の流れの中でビッグデータに注目が集まっている。 中には貨幣ではなく情報が価値を生むようになる、と言う者もいる。 そうし…

センター試験2019年政治経済、ほんの一部だけ解説してみる

今年のセンター試験の政経、解説します。 完全にやっちゃえ先生に触発されて動いております。 www.yacchaesensei.com 選択肢の形式が変わったり、やや難化か?と思いました。 でも、基本的には、用語の定義だったり、年号であったりと、知識が正確に定着して…

21世紀型教育とは?-大橋清貴ほか『AIに負けない自分で考える子供を育てる21世紀型教育』秀和システム

改革校として躍進しつつある学校は意外とある。 三田国際学園もその1つ。 本書は三田国際学園の現校長が執筆した本であり、その教育観と学校の教育実践の一端を知ることができる。 それが21世紀型教育である。 AIに負けない自分で考える子どもを育てる21世紀…

ロシアの行動原理とは?

超大国の不在。 中国の経済的・軍事的台頭によってアメリカの地位が相対的に低下し、国際秩序が変動期に入っている。 そうした変化の中で一定の地位を占める国がある ロシア。 日本との平和条約締結に向けた日ロ交渉、中東でのシリアへの介入、ウクライナへ…

町田総合高校での体罰問題についての分析~世論の反応は?~

今、ある問題をめぐってネットで炎上している。 ⬜️ 「炎上させようぜ」都立高「教師パンチ動画」殴打直前の会話東京都町田市内の都立町田総合高校で50代男性教師が1年生男子生徒を殴る様子を撮った動画がツイッターに投稿され、騒ぎにhttps://t.co/zjlw7OLnQ…

アメリカ外交の重層性-村田晃嗣『アメリカ外交 苦悩と希望』講談社現代新書

中東情勢においてアメリカの果たす役割は大きい。 しかし、アメリカという国がどういう行動原理で動いているのか、いまいちわからない。そこで手に取ったのが本書である。 アメリカ外交 苦悩と希望 (講談社現代新書) アメリカ外交を見る眼-アメリカ外交を分…

「知識は陳腐化するのか?」-IT時代の知識の価値について~イラン問題を題材に~

知識は陳腐化するのか? 陳腐化とは、価値が低下することである。 インターネットがこれだけ発達した現代。 調べれば簡単に情報が出てくるようになった。 そういう時代において知識の価値は低下すると言われる。 果たしてそうなのかだろうか。 今日はその問…

起業家教育-「成功」の反対は「何もしないこと」

連休最終日の一昨日、金融教育セミナーに参加してきた。 色々書きたいことはあるけども、起業家教育について書こうと思う。 起業家教育が求められる背景 起業家教育って何を育てるの? 起業という世界 起業家に必要なもの 今後のために 起業家教育が求められ…

ISが出現したわけ~アメリカの中東政策が招いた怪物-酒井啓子『9・11後の現代史』講談社現代新書②

中東は混沌とした状況にある。今では壊滅状態のIS(イスラーム国)の登場は衝撃的だった。 ここでは『9・11後の現代史』を参考に、ISがなぜ登場したのかまとめたい。 www.yutorix.com 9.11後の現代史 (講談社現代新書) IS(イスラーム国)とは? ISの出…

義を見てせざるは勇無きなり-尊属殺重罰規定違憲判決から考える

大貫大八 という人物をご存知の方はいるだろうか。 尊属殺重罰規定違憲判決 と言えば、公民の授業で習った方は多いだろう。 大貫大八は、この裁判で被告人(つまり父親を殺した娘)の私選弁護人となった弁護士である。 大貫氏の法廷での在り方から弁護士とは…

混迷の中東がわかる本-酒井啓子『9・11後の現代史』講談社現代新書①

新聞を読んでいて 中東情勢、全然わからない! と言って色々な本を探し、読んできた。 本に当たり外れをつけたくはないが、この本は大吉である。 本書は、21世紀の中東しか知らない若者には、「今見ている世界と中東がこんなに怖いことになってしまったのは…

しんどい働き方からバイバイ-木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』星海社新書

あれは働き始めてしばらくたったころのことだった。 僕はなんのために働いているんだろう。 仕事が重なってとてもつらかった時期がある。 そんな時にふと浮かんできたのが、自分の働き方への疑問だった。 幸いなことに何とかほどほどには仕事をこなせるよう…

混沌とした世の中だからこそ原理原則を-徴用工の問題を国際法と憲法から見よう-

去年の今頃、韓国では日韓協定が政治問題化していた。 文在寅大統領が見直しを示唆したからだ。 それに関して、去年こんな記事を書いた。 www.yutorix.com 要点をまとめれば、 韓国は自由民主主義国家と言われる。 国際法では、「合意」は拘束する、という原…

着々と進むシンギュラリティ-その時、労使関係は-

AIの進歩は日進月歩である。 最近の変化のスピードを考えると、2029年に起こると言われているシンギュラリティも到来が現実味を帯びている。 ちなみにシンギュラリティとは人工知能が人間の知能を超える段階のことである。 山手線での実験 大量導入の分岐点 …

産油国がこれほど影響力を持てるようになったわけは?-酒井啓子『〈中東〉の考え方』

中東、と言えば様々なイメージが飛び交う。 シリアやパレスチナといえば紛争の最前線だし、サウジアラビアやUAEはオイルマネーで潤う王族の国だ。 その産油国が世界経済に及ぼす影響力は大きい。1980年代の中南米諸国の工業化は中東諸国のオイルマネーが流入…

加藤公明さんの実践がすごい-考える日本史授業

去年の暮れのことだった。冬休みでダラダラとツイッターを見ていたら、衝撃が走った。 考えさせる日本史の加藤公明さんの授業を実際に受けるという得難い経験をしました。感想をつぶやいていきます。一言で言うなら「職人芸で真似できるイメージすらわかない…

平成最後の一般参賀に行ってきた

昨日は友人と一般参賀に行ってきた。 www.yomiuri.co.jp 去年、今年に続き2回目の一般参賀。 今年はニュースの通り過去最多の人数らしく、朝9時前に皇居に着いた時点でかなり混雑していた。 皇居周辺の道路には地方からのツアーできたであろう多くのバスが…

2019年の抱負-義理と人情を忘れずに-

みなさま、あけましておめでとうございます。 早速ですが、今年の抱負を書きたいと思います。 www.yutorix.com 一番大事なのは「将来、どうなりたいか」 1.理想の指導に向かって 2.人格者としての教師に もうちょっと具体的にすると 1.理想の指導に向かっ…