新卒教員の教科書

新卒教員の教科書

新卒のあの頃の自分へ向けたメッセージをつらつらと書いております。『新卒教員としてのオリジナルテキスト』をつくろうという試みによるブログ。社会科のこととかビビッときた本の書評とか日常生活のこととか。

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一学期で意識すべきことは学習規律の身体化

 

教員としてのジレンマがある。

 

授業中の私語をどうとらえるか、という問題だ。

 

私は学習規律を重視するタイプなので、号令をダラダラやったり、教員が話している時に私語をされるとかなり嫌悪感を抱く。

しかし、そうした態度に対して強く注意できない理由があった。

 

それは、授業が面白ければ子どもたちは授業を受けるし、逆につまらなければ授業以外の何かに目を向けるという考えである。

 

詳しくはこちらに書いたので、よければご覧いただければと思う。

 

www.yutorix.com

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しかし、号令などの授業規律に関しては授業の面白さ以前の問題である。

私語だって「はなっから授業を聞く気がない」場合には、授業の面白さとは全く関係ない。

 

号令という授業内での動作が適切に行われるかどうかは、日頃の訓練によるものである。日常生活において身につけない特殊な行為だからだ。

 

授業における学習規律を徹底させるには、まずは授業における望ましい行動をデザインし、リスト化することが重要だ。認識できないものは実現不可能である。

そして、そこから逸脱した場合には、口を酸っぱくして修正されるまで、注意することである。

もし注意しなければ、子どもたちのなかに「あっ見逃された、じゃあ次からもやって大丈夫かな」という心理が生まれてしまうだろう。

 

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溝上慎一氏はある授業を参観した際にこう述べている。

問題は、生徒が教師の指示に従わないことを、教師自身が容認し、次の課題へと授業展開したことである。これでは生徒は、「ワークをしなくてもいいんだ」「この先生の言うことを聞かなくてもいいんだ」という心境になる。結果、次からも生徒が教師の指示を十分に聞かなくなる可能性が高くなる。小さな火事を見逃したことが、後の大火に繋がる。『アクティブラーニング型授業の基本形と生徒の身体化』13-14頁

 

 

授業内において望ましい行動が生徒に身体化されるまで、教師は口を酸っぱくして注意し、是正しなければならない。

 

そもそも学習規律を重視する目的は授業内において生徒の学びが達成されることにある。というのは、私語がやかましくなれば、生徒は集中力をそがれるし、教員はそれを鎮静するために無駄なリソースを消費するからだ。

号令だって、授業と休み時間で気持ちを切り替える機能を持っているとすれば、だらだらやるなら授業に身が入らないだろう。

 

堀裕嗣氏は次のように述べる。少し長いが引用したい。

最初の三か月で授業システムを構築する。

意外と意識されていませんが、生徒たちが荒れ始める最初の場は授業です。いわゆる弱い教科担任の授業から荒れ始めます。ですから、授業においてもシステムを敷くことが重要です。

野中信行先生は「3・7・30の法則」において、システムの定着に30日というめどを示しました。しかし、中学校では、学級のシステムは30日で定着しますが、授業のシステムが定着するには約三か月かかります。要するに、一学期間ずっと、ということですね、学級システムは毎日機能させますが、授業システムは多くて週三回ですから、当たり前といえば当たり前の話です。

一学期には発言の仕方、話し合いの仕方、ノートの取り方、調べ学習の仕方、道具の使い方、しまい方等々、かなり丁寧に説明して、かなりしつこくチェックすることが必要です。また、できれば一学期はどんな低学力生徒でも取り組めるような授業内容を中心にして、意欲を切らさないようにすることも大切です。授業に対する意欲を失った生徒から荒れていく、というのが中学校の現実なのですから。『生徒指導10の原理 100の原則』164頁

 

 

 人間の習慣が定着するには一説に66日が必要という。限られた授業日数の中で習慣化を目指すのであれば、一学期間は最低限必要な期間なのだろう。

ただ、夏休みを経てかなりの生徒は身体化された動作を忘れてしまうだろうから二学期から根気強く言わなければならない。

 

最後に。

まずは教師が手本を見せることである。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動かじ、である。

 

お気づきかと思うが、上述の部分は私自身の今学期の反省を述べたものである。

二学期から切り替えないと…