新卒教員の教科書

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新卒のあの頃の自分へ向けたメッセージをつらつらと書いております。『新卒教員としてのオリジナルテキスト』をつくろうという試みによるブログ。社会科のこととかビビッときた本の書評とか日常生活のこととか。

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説明には比喩が大事

 

Explaining

授業がありました。金融分野です。

日銀の金融政策を説明するのに、やたら難しく説明してしまった私の完敗です。

途中から結構な生徒がわけわかんなそうになっていたのに気づきましたが、もう終盤辺り。

修正の余地はありませんでした。

 

マネーストックとマネタリーベースという言葉があります。

マネーストックは企業や個人が保有する現金及び預金通貨のことで、基本的には金融機関の持つ通貨は除きます。一方で、マネタリーベースは現金通貨と日銀当座預金のこと。

詳しい説明は省略しますが、日銀がコントロールできるのはマネタリーベースだけで、マネーストックが増えるかどうかは民間の金融機関が貸し出しを増やすかどうか、です。マネーストックが増えれば、みんなお金を使う(有効需要が増える)ので、景気が回復します。

 

ただ、今の日銀が行っている異次元金融緩和では、マネタリーベースの増加に比べてマネーストックの伸びが緩やかで、有効需要の伸びにさほど貢献していないため、景気回復につながっていないということを伝えたのです(もっと詳しく言えば、民間家計消費と企業の設備投資も著しい伸びがありません)。

 

問題は今上に書いてあるようなことを、初学者に結構なハイペースで、ほとんど「言葉通り」説明してしまったことです。

 

新たな概念を理解する近道は、既存の枠組みを通じて比較することです。ですから、比喩を入れることが非常に大事になってきます。比喩は概念の構造を正確に理解していないとうまく伝えられませんから、本当に説明がうまい人というのはすべからく非常に勉強しています。

 

今回は自分の勉強不足と、説明を考える時間が欠如していた、というダブルでやらかしてしまった出来事でした。