なんのために生まれて なにをして生きるのか
答えられないなんて そんなのはいやだ
なにがきみの幸せ なにをしてよろこぶ
わからないままおわる そんなのはいやだ
(作詞:やなせたかし)
思わず脳内再生されませんか?
人間誰しも、なりたいもの、やりたいことがあるかと思います。
「なんのために生まれて、なにをして生きるのか」
子どものころに幾度となく聞いたアンパンマンのマーチは、大人になると沁みるものがあります。
よくよく聞いてみると、アンパンマンのマーチにはいたるところに実存主義の思想がちりばめられています。
僕自身、実存主義には大きく勇気づけられたので、就職・転職活動や人生の進路で迷っている方にはとても響くんじゃないかなと思います!
実存主義とは何か-サルトルの思想
代表的な実存主義者としてよく挙げられるのは、キルケゴール、ニーチェ、ヤスパース、ハイデッガー、サルトルの5人です。
ここではサルトルの思想を紹介したいと思います。サルトルは人間について、こんなことを言っています。
- 実存は本質に先立つ
ほう…
実存というのは、今自分がここにいる状態のことです。そして、本質とは社会における役割や状態のことです。
たとえば、ペーパーナイフはモノを切るという役割(本質)がまずあって、そのために制作されますよね(実存)。
でも、人間って初めから役割が決められているわけではないですよね。たとえば、農家の子どもであろうが、将来はミュージシャンになるかもしれない。官僚の子どもだろうが、将来は医師になるかもしれない。
なにか決められた役割があって、そのために人間は生きているわけではないんですね。
まず生まれて、そこから生きる意味・未来を自分で選び取るんです。
僕らは目的を持って生まれてくるわけではないんです。
生まれてみたものの、レールが決まっているわけではない。
やろうと思えば、何にでもなれる。自分がなりたいもの、やりたいことを選ぶことができる。未来を自分で作ることができる。
「実存は本質に先立つ」というのは、人間はまず生まれて、その後に本質を選ぶという意味を表わします。
どう生きるか、何を目的に生きるかの選択肢はあなた自身にある。
自分自身はこう生きていくんだ、と決断して進んでいくことをサルトルは投企と言いました。
生殺与奪の権を他人に握らせるな!ってこういうことなんですよね、きっと。
やなせたかしさん
「箱入りじいさん」の94年。 やなせたかし×糸井重里 - ほぼ日刊イトイ新聞
やなせたかしさんがアンパンマンを発表したのは50歳の時のことでした。
94歳で生涯を閉じるまで、アンパンマンを描き続け、まさに生涯現役を貫き続けました。
やなせさんの生涯を見ると、紆余曲折を経てアンパンマンにたどり着いています。
自分のやりたいことを追求したやなせさんの人生が、アンパンマンのマーチに現れているように感じました。
今日が人生で一番若い日です。実存主義は自分がこの世で何をやりたいかを考えさせてくれる哲学です。興味のある方は是非手にとってみてください。
それでは。
そうだうれしいんだ
生きるよろこび
たとえ胸の傷がいたんでも
(1番)
なんのために生まれて
なにをして生きるのか
こたえられないなんて
そんなのはいやだ!今を生きることで
熱いこころ燃える
だから君はいくんだ
ほほえんでそうだうれしいんだ
生きるよろこび
たとえ胸の傷がいたんでもああアンパンマン
やさしい君は
いけみんなの夢まもるため
(2番)
なにが君のしあわせ
なにをしてよろこぶ
わからないままおわる
そんなのはいやだ!忘れないで夢を
こぼさないで涙
だから君はとぶんだ
どこまでもそうだおそれないで
みんなのために
愛と勇気だけがともだちさああアンパンマン
やさしい君は
いけ!みんなの夢まもるため時ははやくすぎる
光る星は消えるだから君はいくんだ
ほほえんでそうだうれしいんだ
生きるよろこび
たとえどんな敵があいてでもああアンパンマン
やさしい君は
いけ!みんなの夢まもるため(歌詞参照:うたまっぷ)
アンパンマンのマーチ ドリーミング 歌詞情報 - うたまっぷ 歌詞無料検索
改めて深い。