「置かれた場所で咲きなさい」という言葉をご存じでしょうか?
僕はこの言葉は今の時代に合わないと思っています。そのことについて書きました。
「3年は我慢しなさい」ってほんと?
新卒で入職した学校で言われたのは「3年は我慢しなさい」という言葉だった。
確かに学校業界というのは何となく保守的で、特に私立なんかは40年間ずっと職に就いているイメージだった。
ただ、僕は合理性のない言葉は信じないので、あんまりこの種の教訓的な言葉が好きじゃない。
そもそもこの言葉をくれたのは、生え抜きの転職経験のない人だった。
つまり、新卒から数十年ずっと我慢し続けてきたのである。
▼新卒時代の学校のはなしです。
そういうときに学生時代からずっと働きたかった学校の求人が出ていた。
ここでチャレンジするしかない!
と思って、求人を出したら採用されることになったのである。
結局僕は一年で新しい学校に移ることになったのだ。それが現任校への転職である。
もし「3年我慢しなさい」という言葉を真に受けていたら、挑戦することはなかったし、今も同じ職場にいたと思う。
ここで言いたいことは、3年我慢する必要などないし、置かれた場所で咲く必要もないということである。
自分が進みたい方向へ進むことが大事なのである。
自分が咲きたい場所を探して動くことが大事なのだ。
▼学生時代に行きたかった学校を受けなかったのはなぜ?と思われた方は、こちらをご覧ください。私学の募集は毎年出るわけではないのです。
今の時代のキャリアのあり方
今の時代は選択肢が多様にある。
コロナ禍以前から転職市場は盛んであったけども、コロナ禍の今でもほとんど変わっていない。本来不況になれば転職者数は激減するはずなのだけれども、今の時代は関係なく転職を希望する人が多いのである。
▼dodaの2020年7月のレポートによれば転職希望者数は微減とのこと。
つまり、一昔前よりも転職しやすくなっているのである。
それだけではない。これだけネットに無料で有益な情報があふれているのである。
これらの情報にアクセスすれば、起業や複業、副業なども簡単にすることが出来る(個人事業主なら税務署に書類出すだけですよ)
一つの企業に定年まで勤め上げるという終身雇用が崩壊し、転職が容易になった今、同じ企業にだけ勤め続けるというキャリアプランは一つの選択肢でしかなくなった。
こういう時代には、「仕事をどう選ぶか」というよりも「自分は人生で何がしたいのか、自分は何をすると幸せなのか」という自分軸が重要になる。
「花開く場所を探しなさい」という生存戦略
「置かれた場所で咲きなさい」という言葉は、自分が環境に最適化しなさい、ということを言っている。つまり、あなたが変わりなさい、と。
でも、この言葉を述べた渡辺和子さんはバリバリの昭和世代(1927年生まれの御方です)である。
昭和の働き方は終身雇用が基本だった。インフラが整備されていない分、人の移動も今よりも少なかった。インターネットがない分、働き方も限定的だった。
何が言いたいかと言えば、選択肢の限られた時代に、自分を納得させ奮い立たせるための言葉だったと思っている。
時代によって最適な動き方は違うのだから、それはそれでいいんだけども、いつまでも金科玉条のように護り続けるのも違うなあという気がする。
第一、今の時代は選択肢が多様にある。
だからこそ、自分を環境に適応することよりも、自分が最高のパフォーマンスを発揮できるような、自分が楽しい場所を探すことが重要だと思う。
好きなことして生きていく、という言葉が流行ったが、あれは一面の真理を突いていて、楽しくないとパフォーマンスは落ちるし、毎日がワクワクしない。
だから、自分のためにも、社会のためにも、選択肢がたくさんあるんだから、花開く場所を探した方がいいんです。
気持ちよく仕事ができない。それは自分の豊かな時間を削ることであり、自分の命を気乗りしない時間に使うということ。状況が改善するよう努めますが、それでも難しい場合は私は何の後悔もなく一切止めます。嫌な気持ちで続けるの、ストレスじゃないですか。その仕事のために他に影響が出る。
— 小宮山利恵子 | スタディサプリ教育AI研究所所長 | 東京学芸大学大学院准教授 (@RiekoKomiyama) 2020年9月2日
まとめ
今日言いたいことはこちらです。
置かれた場所で咲きなさい → 環境本位、自分が環境に合わせて変化せよ、ということ
花開く場所を探しなさい → 自分本位、自分が活きる環境を探す、ということ
自分が活きる環境が見つからなかったらどうするの?という反論がありそうだけども、これについては別の記事でお話しします。
▼話題作、「置かれた場所で咲きなさい」です。
▼この本はオススメ。転職しなくても思考法自体は仕事をする上で役に立つと思います。