先日、転職エージェントに相談してきました。
初めてご覧いただいた方のために簡単な自分のプロフィールを載せます。
年齢:アラサー
職業:私立高校→私立中高一貫校勤務(社会科・公民科)
経歴:教員経験のみの社会人3年目
転職しようか迷っている、将来ずっと教員でいいかわからない、自分の市場価値を知りたい、ビジネスにチャレンジしたい、なんとなく不安だ…
いろんな悩みがあるかと思います。僕も不安だらけです。
そんな方の助けになればと思い、この記事を書きました。参考になりましたら幸いです。
転職相談しようと思った理由は?
転職が一般的になりつつあります。
コロナ禍で転職市場は下火になっているとはいえ、転職希望者数自体はコロナ禍から余り変わっていません。
有効求人倍率が1倍割れの地域が急増(NRI研究員の時事解説) - Yahoo!ニュース
自分の周囲で一般企業に勤める人の中には、転職を繰り返す人も出てくるようになりました。
そういう中で将来に「ぼんやりとした不安」を覚えてしまったわけです。
何か自分の将来に対する唯ぼんやりした不安です。
というわけで、さっそく転職エージェントに登録して相談してみました。
相談をした主な目的は3つ。
- 民間企業で働いたことがないので、シンプルな好奇心から転職活動がどういうものかを知りたかったから。
- 起業家教育とかビジネスコンテストの指導をしているのに、ビジネスでの経験がないのはおかしいなあと思ったから。
- 「教員は民間では通用しない」という言説が気になって、自分にどんなスキルがあるのかも含めて相談したかったから。
経験していないゆえに、隣の芝生は青く見えてしまうのが嫌だったんですよね。
相談してみた
僕が登録したのは、dodaとリクルートエージェンシーでした。
まずどちらにも共通していたのは、登録したとたんに怒涛の電話がかかってくる点でした。不況で求人数が減っているからこそ、ノルマがかかっているのでしょう笑。
そして、相談当日。
相談内容は次の2つでした。
自分にどんなスキルがあるのか知りたい。
転職をするかどうかも含めて判断するために、教員はどんな転職をしてきたのか過去の事例を知りたい。
教員にはどんなスキルがあるのか?
個人的にここが一番気になっていました。
結論を言えば、教員に求められるスキルってたくさんあるんですよ…
以下は、一般的な教員のスキルと、私が話を聞いてもらった上で評価してもらったスキルが混ざっています。
- 業務設計能力・評価能力
- 柔軟性
- 巻き込み力
- 対人折衝能力
- 責任感の強さ
- 論理的・伝わりやすい話し方
業務設計能力・評価能力
一般的に、年間の見通しを立てた上でカリキュラムを設計します。ただ、これも生徒の様子に応じてカリキュラムを変えていきますよね。これが業務設計能力・評価能力です。PDCAサイクルを回す力ともいえるでしょうか。
柔軟性
教師の仕事は定型的な事務作業・定期的な授業だけでなく、突如として起こるトラブル対応も含まれます。生徒の状況に機敏に対応する柔軟性があるといわれました。
巻き込み力
これはモチベーションを上げるコーチング力ともいうものでしょうか。
カリキュラムは教員個人で完結するものではなく、先生同士の連携があって功を奏するものです。先生をプロジェクト(カリキュラム設計)に巻き込み、生徒がやる気を失わないようにコーチングしていく、これこそが巻き込み力です。
対人折衝能力
教師は生徒だけでなく、保護者や企業の方など様々な方と日々接する機会があります。
ステークホルダーが多いんです。ですから、自然と人と接する社会性・折衝能力が磨かれていきます。
生徒指導なんて交渉そのものですね。誘導のような場合もありますけど。
責任感の強さ
これは僕の個人的なケースです。僕が教師を志したのは、日本の民主主義をよくする、という思いからでした。これを話したら、「社会を主体的に変えていこうという意思の強さ」と「人のせいにせずに変えていこうという思い」があるとほめられました。ありがとうございます!
▼僕が教師になった理由です。
論理的・伝わりやすい話し方
これは教員全般に言える強みじゃないでしょうか。
生徒に伝える場面はもちろん、カリキュラム設計でも論理的思考力が問われます。
教師をしていれば確実に磨かれていくものかと思います。
TeachForJapanに何年も関わっていた結果,大量の"社会人経験を積んだ後に教師を目指す方"にお会いしてきた.皆さん模擬授業をするようになって,現場を見るようになって,学級経営を考えるようになって,口を揃えておっしゃるのは「教師はこんなにも沢山のスキルがいるのか」というセリフ.
— 木村彰宏 (@1130Kimura) 2020年9月5日
教師はすげえの.
自己評価として…
個人的な強みとしては公民の先生でもあるので、社会情勢に対する批判的思考力は強みだと思っています。あとは生徒の様子を看取る観察力もついたかな…
それから継続して勉強する姿勢も身につきました。
この仕事をしていて身につけた最大のスキルは勉強を継続する力だろうな。
— しらす (@dokomademoinaka) 2020年9月4日
退勤後でも休日でも気がついたら教材研究をしている。
今も華金なのに机に向かっている笑
教員にはどんな転職事例があるのか
教員から民間企業への転職ルートとして多いのは、①学習塾、②営業、③エンジニアです。
まず同じ教育業界として学習塾へ転職される方が非常に多いとのこと。
また営業は未経験でもできるからという理由。
エンジニアはプログラミングを独学で勉強する必要がありますが、それでも転職事例としては多いとのことでした。
そして、ごくたまーにコンサルなどもいるとのことですが、そもそも教員から転職する人自体が少ないため、サンプル数は非常に限られているらしいです。
ただ景気の動向や年齢・経験の有無によっても求人は変わってくるので、上記は個々人の状況次第といえます!
現在のコロナ禍での転職市場では、経験者募集が多く、かつ年齢が高くなればなるほど経験者を求めるようになるので、人によってはかなり業種・職種が限られてしまいますが、生え抜きの教員でもスキルを活かせる場はきっとあると思います。
個別具体的なケースによってしまうので、まずは相談して自分のキャリアプランを組み立てていくのがいいと思います。
とにかく相談してみるのがオススメ!転職する気がなくても、とりあえずで聞いてみるのもOK!
僕個人は相談してみて非常に良かったと思っています。
転職エージェントはいろんな業界の人の人と会ってきた方です。他業種の方と比較して自分を評価してもらえる機会って滅多にないので、非常にいい経験になりました。
逆に言えば、機会がないから作るしかないんですよね。
実際に転職するのはハードルが高いですが、転職活動自体はコストゼロです。
もし漠然とした不安があれば、一度相談してみてはどうでしょうか?
ただ、今回の相談をしてみて、僕個人は完全に転職する気はなくなりました。
色んな業界の話を聞いて、教師って楽しいなあと逆に魅力的に感じるようになりました。
あらためて振り返ると、自分がどんな強みを持っているのかわからず、不安だったのかなあと思います。
今後はスキルを細分化して自己評価できるようにしていきたいなあと思っています。
とりあえず積読していたストレングスファインダーを書棚から引っ張り出しました笑
それでは!
▼私のキャリア観です。今の時代のキャリア戦略について書いています。
▼「優秀な人は教師にならない?」に対する私の考えです。
▼ストレングスファインダーは34の資質から自分がどんな強みを持っているかを分析してくれます。
▼この本はセルフコーチングを通じて自分のやりたいことを発見する手助けをしてくれます。著者自身がやりたいことがわからずに苦悩した経験から再現性の高い方法を提示してくれています。