ランドセル素材メーカーのクラレが、ランドセルを購入した親子を対象に「子どもが将来就きたい職業、親が将来就かせたい職業」に関するアンケートをしています。
年ごとにまとめてみると結構面白いので、まとめてみました。
ざっくり概要
2020年の全体的なアンケート結果です。
子どもたちの就きたい職業の傾向として、身近にいるキラキラした人たち、頼りがいのあるかっこいい人たち、という感じです。
こういうのを見ると、6歳の段階で子どもたちの環境が想像できますね。極めて限られた環境でも、子どもたちは周りの大人(ロールモデル)に影響を受けているみたいです。
教員もぎりぎりランクインしてる!
一方で、大人たちは保守的なようです。
就かせたい職業のベスト3に男女とも公務員がランクインするあたり、不況の影響を受けずに安定した生活を送ってほしいという親の切なる願いが感じられます。
25歳から35歳で長子を授かったと仮定した場合、このアンケート対象者は31歳から41歳という年齢差がありますが、共通しているのは低成長ないしは不況の影響を強く受けているということです。
1991年のバブル崩壊以降、日本経済は長期間停滞していました。その後2000年代にようやく経済が回復していきますが、企業主導の経済成長で家計はあまり経済成長の恩恵を受けませんでした。そうした不況の時代をまざまざと見てきた世代であれば、安定志向が全面にくるのも納得でしょう。
ちなみに今後の社会は、高齢者がますます増加し、医療業界の人材需要はますます高まるといわれていますから、公務員に加えて医者や看護師・薬剤師がランクインするのも安定志向の表れといえるでしょう。
男女別のランキング
男子
まず男の子の就きたい職業トップ20です。
夢がある!まだピュアな感じがする!
(6歳の時点で教員を選んだ君はステキだぞ!先生は待ってます!)
次に男の親の就かせたい職業トップ10です。
ただただ堅実です。約数十年の人生経験の差が現れているような気がします。
女子
こちらが女の子が将来就きたい職業トップ20です。
ケーキ屋・パン屋は、20年間変わらず4人に1人の女の子が夢見ています。
ケーキ屋・パン屋にはいったい何があるんだろうか…
10年前から芸能人も人気ですね。
一方で、女の子の親が就かせたい職業トップ10です。
看護師や公務員がランクインするあたり、男子同様手堅く生きてほしいようです。
まとめ
以上、小学生の就きたい職業と親の就かせたい職業ランキングでした。
小学生の段階で将来の職業を現実的に考えるというのは難しいですが、やはり自分が本心からなりたいものを夢見るというのはステキな経験だと思います。
段々と社会の在り方を知って、自分の夢と折り合いをつけていくのですから。
教員の身からすると、保護者は安心を求めている、という傾向が見えてくるかもしれません。特に私立に勤めている身としては、様々な面で安心に対する保護者の需要があると感じています。
世相を見る意味でも、こうしたアンケートを定期的に見ることが大事なのかなあと感じます。
それでは。