Shiras Civics

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「人生をどう生きるか」がテーマのブログです。自分を実験台にして、哲学や心理学とかを使って人生戦略をひたすら考えている教師が書いています。ちなみに政経と倫理を教えてます。

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時事論考-政治問題

【教育関係者向け】小学校から主権者教育~文科省の有識者会議が提言

小学校から主権者教育を積極的に推進すべきという提言が出されました。 www3.nhk.or.jp 主権者教育とは? 何で小学生から? 先生に出来ることは? 主権者教育とは? 学術会議が2020年8月に発表した「主権者教育の理論と実践」によれば、主権者教育とは、「政…

【大人のための政治経済】いよいよ米国大統領選挙!トランプ・バイデン候補の政策比較まとめ

いよいよ明日11月3日は米国大統領選挙です。 直前ということで、簡単に両陣営の政策比較をまとめました。 是非ご覧ください! 両陣営の政策まとめ それぞれ解説 オバマケア 税制 新型コロナ対応 雇用・経済政策 人種差別問題 パリ協定 対中国政策 対中東政策…

アメリカ最高裁判事に保守派のバレット氏が就任~大統領選挙はトランプに有利になるのか?~

アメリカの連邦最高裁判事の後任がエイミー・バレット氏に決まりました。 jp.reuters.com アメリカ連邦最高裁の判事は9名。前任のギンズバーグ氏はリベラル派でしたが、保守派のバレット氏が就任したことで、保守派が6名になり、リベラル派が3名という構…

【大人のための政治経済】大切にしたい「人権感覚」〜憲法で一番大事なこと〜

こんにちは、しらすです。 安倍政権から菅政権に変わりましたが、憲法改正は引き続き重要な政治課題となっています。 そこで今回は憲法って何なのか、ざっくりと振り返って、憲法で大切なことは何なのか、憲法学者などの言葉を通じて解説していきたいと思い…

【大人のための政治経済】トランプ大統領が選挙結果を認めないかも?~郵便投票は不正選挙になりうるのか~

トランプ大統領がごねています。 大統領選挙に敗北した場合、その結果について認めずに争う姿勢を示しました。 背景にはコロナウイルス感染症による郵政投票の増加があげられていますが、いったいどういうことなのか、詳しく見ていきましょう。 トランプ氏、…

【大人のための政治経済】ヨーロッパ最後の独裁国家ベラルーシでいま起きていること

東ヨーロッパのベラルーシという国をご存じでしょうか? 今、この国では大統領選挙の不正疑惑を巡って1ヶ月以上デモが起こっています。 これに対する政府の対応が人権侵害として国際連合の人権理事会で取り上げられました。 大統領選挙はどうなるのか、そし…

【大人のための政治経済】ギンズバーグ連邦最高裁判事が死去~なぜ最高裁判事の人事が国民の関心事になるのか?~

www.jiji.com アメリカの連邦最高裁判所のルース・ギンズバーグ判事が18日になくなりました。 ギンズバーグ氏は連邦最高裁で史上2人目の女性判事。 リベラル派の判事で、女性差別問題に関する裁判を多く手がけました。 さて、今問題になっているのは後任の人…

【大人のための政治経済】菅政権の今後の政治・経済スケジュール【総裁任期満了は2021年9月30日】

第99代菅義偉内閣総理大臣が誕生しました。 今後の政治・経済スケジュールをまとめたいと思います。 スケジュール 菅総理の政策方針 大統領選挙によって外交方針が変化する可能性も 解散総選挙を行うのか否か スケジュール 菅総理の今後の政治・経済イベント…

【9月15日は国際民主主義デー】改めて民主主義の価値を確認しよう!

9月15日は国際民主主義デーです。 2007年に、国際連合の総会で「民主主義の原則を推進し維持する目的」で定められました。 中国やロシアなどの権威主義国家が台頭する一方で、欧米諸国ではポピュリズムが席巻し民主主義の価値が問われています。 (コロナ禍…

【お役立ち情報】政治学者・経済学者のnoteまとめ

政治学 細谷雄一先生(慶應義塾大学)~国際政治~ 櫻田淳先生(東洋学園大学)~国際政治~ 経済学 飯田泰之先生(明治大学)~マクロ経済学~ 安田洋祐先生(大阪大学)~ゲーム理論~ 飯塚信夫先生(神奈川大学)~日本経済論~ 野口悠紀夫先生(一橋大学…

【主権者教育のヒントに】"Change.org"をご存じですか?-社会を変えるプラットフォーム

今年の3月、コロナウイルス感染症拡大に伴って、全国の学校が一斉休校になりました。 4月になっても感染症の流行は収束しませんでしたが、各都道府県の教育委員会は学校の再開を発表。それに対して、高校生らが問題提起の動きを見せました。 彼らはインター…

資本主義と自由民主主義の関係は、仲が良くない夫婦と同じ

こんにちは、しらすです。 冷戦が終結して以降、「資本主義(自由民主主義)の勝利」ということが言われ続けてきました。 しかし、近年では先進国を中心に格差が拡大していることから、むしろ社会主義の人気が高まっているように感じます。 一方で、かつて社…

【大人のための政治経済】香港の自由と民主主義は失われてしまうのか?

香港で国家安全維持法が成立しました。 世界で何が起きているのか、民主主義の研究者として、公民科教員として注視しなければならないと感じ、この記事を書いています。 香港国家安全維持法の成立 自由の大幅な制限と治安権限の委譲 立法の影響 関連記事 参…

政治家がダメでも日本がしっかり機能している理由

www.jiji.com 「自分(有能なリーダー)がいなくとも回る組織が強い」 ビジネスの世界でよく耳にする言葉である。 これは、ビジネスだけでなく、官公庁や学校などありとあらゆる組織において通ずるものだと思っている。 社会科学の欠点 日本の対応 有能なス…

「正直に言いなさい」という道徳と、黙秘権という憲法の乖離

※随筆です。 人は過ちを犯す生き物である。 誰しも一度は悪事を働いただろう。 それが明るみになったとき、親や先生から「正直に言いなさい」と諭されて育ってきた人は多い。 正直に述べ、そして反省することは望ましいこととされてきた。 そして、大人にな…

公民の先生だからできること~わかりやすさと自分ごと化~

先の参議院選挙が終わった後、ニュースを見ていて結構多いなあと感じた意見があります。 そもそも政治ってよくわからないし、投票がどういう意味があるのかわからないという声です。 これを文字通り受け取ってはいけないと思います。 つまり、政治制度だとか…

74年前の大学生は何を考えていたのか~特攻隊の手記から思うこと~

※主張激しめです。 www.j-cast.com トランプ大統領が、特攻隊は酒に酔って、薬をやっていたのか?と安倍首相に尋ねました。 彼らの名誉のために、実際の特攻隊に選ばれた若者の手記を引用します。少し長いですが、ご容赦ください。 上原良司(うえはらりょう…

論文「平等と格差の社会思想史」まとめ

格差の問題点 格差に対する認識の推移 近年の格差への潮流 解決策は まとめ・疑問 参考 右を向いても「格差」、左を向いても「格差」である。 格差が社会的に「問題」として認識されているようだ。書店に行けば、「格差」を冠した本が平積みにされているし、…

選挙なんて意味ないんじゃないかな ~カウンターデモクラシーについての覚書~

選挙なんて意味ないんじゃないか…。 高校生の頃から感じていた疑問とは裏腹に、「選挙に行こう」という標語が日常生活の至る所で散見された。特に2015年に選挙権年齢が引き下げられてから、18歳選挙権を推進する運動で世間は大きく盛り上がった。しかし、そ…

文書改竄は何が問題なのか

文書改竄の問題点~民主主義とどんな関係にあるの?~ そもそも文書の改竄ってなんなの? 民主主義を維持するには不断の努力が必要 絶対的権力は腐敗する 19世紀英国のアクトン卿の言葉である。100年以上前の発言ではあるが、現代の民主主義社会においても大…

説明責任について

民主主義における説明責任 教育における説明責任 説明責任よりも考えるべきことがある 政治学において説明責任という言葉がある。説明責任はアカウンタビリティーといい、アカウンティング(説明)とレスポンシビリティー(責任)を合わせた造語である。この…

自由民主主義の価値

権威主義と自由民主主義 経済が発展している間は不満はない 変えられるチャンスは市民にある 中国が目覚ましいスピードで発展を遂げている。台頭する中国を賛美する声が増えていく一方で、日本やアメリカ、EU諸国など自由民主主義諸国の凋落ぶりを嘆く声が聞…

韓国は「自由」民主主義国家か

日本と韓国の共通性 そもそも自由主義とは 民主主義の視点から見ると つまり? 今月10日、韓国が日韓合意に関して一方的な新方針を打ち立てた。文在寅大統領は、合意に関して「再交渉は求めないが、真実と正義という原則に立った解決を促す」と謳った。日韓…

政治参加の意義

ルソーの指摘 伝統的な政治参加 試作段階の政治参加 ルソーの指摘 フランス革命に大きく影響を与えたルソーは次のような言葉を残している。 「イギリスの人民はみずからを自由だと考えているが、それは大きな思い違いである。 自由なのは、議会の議員を選挙…

安定した政治のための工夫~アメリカ大統領選挙制度の特徴~

首相公選制とは アメリカの政治が安定している背景 権力分立 選挙期間の長さ 巧みな制度設計 アメリカでは大統領選挙の真最中である。ドナルド・トランプ氏が共和党の正式候補となり、民主党の正式候補となったヒラリー・クリントン氏と激戦を繰り広げている…

社会主義という宗教

歴史的に見れば、宗教は貧困や差別などの社会矛盾が蔓延しているときに拡大してきた。イスラム教やキリスト教、仏教の世界三大宗教ですら例外ではない。宗教は差別や格差などが社会に蔓延しているときに勢力を伸ばしてきたのである。 三大宗教について イス…

「普遍的な」人権思想、ヨーロッパで生まれた人権思想

今年は国際人権規約が採択されてから50年になる。なぜかは分からないが、「人権」という言葉を聞くたびに不思議な違和感に襲われる。今日はその人権について考えてみたい。「朕は国家なり」というルイ14世の言葉に現れているように、中世末期のフランスでは…

新しいアメリカンドリーム

資本主義が国是の国で社会主義者が登場した異様さ アメリカンドリーム=資本主義での成功 夢の裏側にあるものは… 新しい夢を求める人々 人は夢を見る。夢は、多くの人を魅了する。1867年のロンドンでマルクスは『資本論』を発表し、それ以降、彼の思想は世界…

1つのEU、2つの立場~モラルジレンマをどう乗り越える?~

その写真は世界を動かした 外向きな人々 内向きな人々 価値観の対立 現実的な対処を 追記(2018年7月28日) その写真は世界を動かした 衝撃的な写真が世界中を駆け巡った。 浜辺に横たわるシリア人男児の遺体写真である。男児の名はアイラン・クルディくん。…

民主主義と有権者の態度~アメリカ大統領選挙から考える有権者のあり方

アメリカ大統領選挙が始まった。最新の世論調査によれば、共和党候補の中でドナルド・トランプ氏がトップを独走しているようだ。 トランプがどうして一位に? 政治にイライラする理由 歯切れはいい。でもそれってほんとのこと? たとえば…「日米安保条約は不…