新卒教員の教科書

私立高校一年目。『新卒教員としてのオリジナルテキスト』をつくろうという試みでブログを書いてます。社会科のこととかビビッときた本の書評とか日常生活のこととか。

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町田総合高校での体罰問題についての分析~世論の反応は?~

今ツイッターで話題になっている動画がある。 #町田総合高校#町総#町田総合#暴力#イキリヤンキー#なりヤン #拡散希望 #拡散希望RTおねがいします 生徒を退学させよう pic.twitter.com/2F2WQt63th— 町田総合高校 (@machiso77) 2019年1月18日 概要はこちら mai…

アメリカ外交の重層性-村田晃嗣『アメリカ外交 苦悩と希望』講談社現代新書

中東情勢においてアメリカの果たす役割は大きい。 しかし、アメリカという国がどういう行動原理で動いているのか、いまいちわからない。そこで手に取ったのが本書である。 アメリカ外交 苦悩と希望 (講談社現代新書) アメリカ外交を見る眼-アメリカ外交を分…

「知識は陳腐化するのか?」-IT時代の知識の価値について~イラン問題を題材に~

知識は陳腐化するのか? 陳腐化とは、価値が低下することである。 インターネットがこれだけ発達した現代。 調べれば簡単に情報が出てくるようになった。 そういう時代において知識の価値は低下すると言われる。 果たしてそうなのかだろうか。 今日はその問…

起業家教育-「成功」の反対は「何もしないこと」

連休最終日の一昨日、金融教育セミナーに参加してきた。 色々書きたいことはあるけども、起業家教育について書こうと思う。 起業家教育が求められる背景 起業家教育って何を育てるの? 起業という世界 起業家に必要なもの 今後のために 起業家教育が求められ…

ISが出現したわけ~アメリカの中東政策が招いた怪物-酒井啓子『9・11後の現代史』講談社現代新書②

中東は混沌とした状況にある。今では壊滅状態のIS(イスラーム国)の登場は衝撃的だった。 ここでは『9・11後の現代史』を参考に、ISがなぜ登場したのかまとめたい。 www.yutorix.com 9.11後の現代史 (講談社現代新書) IS(イスラーム国)とは? ISの出…

義を見てせざるは勇無きなり-尊属殺重罰規定違憲判決から考える

大貫大八 という人物をご存知の方はいるだろうか。 尊属殺重罰規定違憲判決 と言えば、公民の授業で習った方は多いだろう。 大貫大八は、この裁判で被告人(つまり父親を殺した娘)の私選弁護人となった弁護士である。 大貫氏の法廷での在り方から弁護士とは…

混迷の中東がわかる本-酒井啓子『9・11後の現代史』講談社現代新書①

新聞を読んでいて 中東情勢、全然わからない! と言って色々な本を探し、読んできた。 本に当たり外れをつけたくはないが、この本は大吉である。 本書は、21世紀の中東しか知らない若者には、「今見ている世界と中東がこんなに怖いことになってしまったのは…

しんどい働き方からバイバイ-木暮太一『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』星海社新書

あれは働き始めてしばらくたったころのことだった。 僕はなんのために働いているんだろう。 仕事が重なってとてもつらかった時期がある。 そんな時にふと浮かんできたのが、自分の働き方への疑問だった。 幸いなことに何とかほどほどには仕事をこなせるよう…

混沌とした世の中だからこそ原理原則を-徴用工の問題を国際法と憲法から見よう-

去年の今頃、韓国では日韓協定が政治問題化していた。 文在寅大統領が見直しを示唆したからだ。 それに関して、去年こんな記事を書いた。 www.yutorix.com 要点をまとめれば、 韓国は自由民主主義国家と言われる。 国際法では、「合意」は拘束する、という原…

着々と進むシンギュラリティ-その時、労使関係は-

AIの進歩は日進月歩である。 最近の変化のスピードを考えると、2029年に起こると言われているシンギュラリティも到来が現実味を帯びている。 ちなみにシンギュラリティとは人工知能が人間の知能を超える段階のことである。 山手線での実験 大量導入の分岐点 …

産油国がこれほど影響力を持てるようになったわけは?-酒井啓子『〈中東〉の考え方』

中東、と言えば様々なイメージが飛び交う。 シリアやパレスチナといえば紛争の最前線だし、サウジアラビアやUAEはオイルマネーで潤う王族の国だ。 その産油国が世界経済に及ぼす影響力は大きい。1980年代の中南米諸国の工業化は中東諸国のオイルマネーが流入…

加藤公明さんの実践がすごい-考える日本史授業

去年の暮れのことだった。冬休みでダラダラとツイッターを見ていたら、衝撃が走った。 考えさせる日本史の加藤公明さんの授業を実際に受けるという得難い経験をしました。感想をつぶやいていきます。一言で言うなら「職人芸で真似できるイメージすらわかない…

平成最後の一般参賀に行ってきた

昨日は友人と一般参賀に行ってきた。 www.yomiuri.co.jp 去年、今年に続き2回目の一般参賀。 今年はニュースの通り過去最多の人数らしく、朝9時前に皇居に着いた時点でかなり混雑していた。 皇居周辺の道路には地方からのツアーできたであろう多くのバスが…

2019年の抱負-義理と人情を忘れずに-

みなさま、あけましておめでとうございます。 早速ですが、今年の抱負を書きたいと思います。 www.yutorix.com 一番大事なのは「将来、どうなりたいか」 1.理想の指導に向かって 2.人格者としての教師に もうちょっと具体的にすると 1.理想の指導に向かっ…

2018年の振り返り

今年は修士の学位もとることができ、念願の教師にもなれた。 一年はあっという間だ。 限られた時間の中で今後も成長するために、今年の自分のあり方を振り返りたいと思う。 仕事面での振り返り 5つの面での成長 何を学んだのか?-4つの学び ブログについて …

中東情勢複雑怪奇-高橋和夫『中東から世界が崩れる イランの復活、サウジアラビアの変貌』

中東情勢複雑怪奇。 日本だと中東の問題は宗教問題で片付けられることが多い。しかし、宗教だけでなく、他の視点からも切り込んでいるのがこの本である。 結論を言えば、中東情勢についてわかったことも多かったし、疑問も多く出てきた。 本書で気になったと…

自分の人生を生きるために - 梶谷真司『考えるとはどういうことか 0歳から100歳までの哲学入門』

「考える生徒を育てたい」。 そう思って教員となり早数か月。 目の前の課題に追われていた2学期が終わり、冬休みに入ったので原点に立ち返ろうと思い購入した本。 正直、かなり共感した部分が多く、教育に携わる方にはぜひ読んでもらいたいなあと思っている…

格差に抗する「つながり」-『ヒルビリー・エレジー』②

人は一人では生きていけない。衣食住はおろか仕事をするにも、つながりがあってこそ可能なのだ。ましてや、社会的な成功であったり自己実現であったり、衣食住以上のものを実現しようものならば、個人の力だけではほとんど不可能といっていいだろう。 本書に…

新自由主義の行き着く先ー『ヒルビリー・エレジー』

人は生まれる場所や時代を選ぶことはできない。だからこそ、自由と平等の国アメリカでは、逆境から成功することがアメリカン・ドリームとして称えられてきた。しかし、今やそれは本当に単なる夢と化しつつある。 著者はイェール大学を修了したエリートながら…

エリートのかじ取りにすべてがかかっている-『物語 シンガポールの歴史』

シンガポール、と言えばトランプ大統領と金正恩氏の会談が開かれた場所として記憶に新しい。 そんなシンガポールがどのような歴史をたどってきたかを簡潔につづった一冊。 シンガポールは多様な顔を持つ。経済成長率は平均して高く、日本よりも一人当たりGDP…

神社の楽しみ方

樹齢数百年の高木に阻まれ、陽光はまばらに射している。場所によっては昼間でも暗く、鎮守の森が古来より続いてきたことを想起させる。俗世とは無縁な静謐な環境は、そこになにか神聖なものを感じさせる。神社に参拝した時、こうした独特の雰囲気を感じられ…

未来の日本からやってきたと言われたら-かわぐちかいじ『ジパング』

「60年後の日本からやってきた」。 こんなことを言われて、あなたはどう思うだろうか。ましてや、その人間の言う未来があなたにとって悲惨なものだったとしたら。 今回紹介する『ジパング』はかわぐちかいじ作の漫画である。 2000年代初頭、南米に向けて出航…

「考える」ためにはどうしたらいいの?-ちきりん『自分のアタマで考えよう 知識に騙されない思考の技術』

本書の内容 知識に騙されるな ちきりんの弱点 まとめ 私たち教員がよく生徒に言う言葉がある。 「しっかり考えろ」 しかし、「考えるってどういう風にやればいいの」という質問を生徒からよく聞く。 思い返すと、少なくとも僕は高校までの授業で「考え方」を…

因果関係を特定することは難しい-伊藤公一朗『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』-

今回は伊藤公一朗著『データ分析の力 因果関係に迫る思考法』を紹介したい。 この本は、データ分析を平易な言葉で解説した本だ。数式等は出さず、「感覚的」にデータ分析を理解してもらうために書かれている。 本書の内容 データ分析の利点 データ分析を錦の…

【ニュースの「なぜ?」と「だからなに?」】中距離核戦力全廃条約が破棄されるかも

そもそも中距離核戦力(INF)って何? 中距離核戦力全廃条約にはどんな意味が? なぜ破棄しようとしているの? 新聞にこんな記事があった。 米破棄方針で存続危機…INF全廃条約 現状は 中距離核戦力(INF)全廃条約は、トランプ米政権がロシアによる条約…

動機づけについて考えた - アメとムチだけじゃ人は動かない -

夏の暑さはどこへやら。 もうすぐ10月になる。高校3年生は受験勉強や就職試験に忙しい時期だろう。 生徒たちを見ていると大学受験の頃の思い出が頭をよぎる。 あの時期は気が付けば参考書を開いていた。 さて僕が担当するクラスはほぼ全ての生徒がAO推薦や指…

わたしが教師になったわけ 原体験としての1945と2009

教師になって約半年。 節目ということで、なぜ教師になったかを振り返ってみた。思い起こせば社会をどうにかしたいという気持ちがあった。 私の針路を決めた決めた出来事 原体験としての政権交代 アイデンティティとしての祖父 教師としての自分と民主主義 …

『意識高い系中島diary』を読んで、新学期への憂鬱さが吹っ飛んだ話

今日は9月1日。 長い長い夏休みが終わり、新学期が始まる日である。 夏祭りに花火大会、海にBBQ。イベントが目白押しのこの季節、ある生徒は部活に打ち込み、ある生徒は受験勉強にかかりっきりだったかもしれない。 思い思いの夏を懐古しながら生徒たちは登…

本郷和人『日本史のツボ』を読んだらタメになった

歴史を教えていると必ず直面する課題がある。 歴史って何の役に立つの?という質問。もう就活の時に何千回と反芻し、就職してからも何度も考えた。というか生徒から聞かれる。 正直なところ、君は役に立つというたった一つの視点でしか物事をみれないの?別…

ざっくり冷戦史

冷戦とは? 冷戦をとらえる枠組み 具体的に冷戦を整理すると 緊張と緩和の繰り返し 緊張Ⅰ【冷戦の開始】 第二世界大戦 戦後 緩和Ⅰ【雪どけ】 緊張Ⅱ【キューバ危機】 緩和Ⅱ【デタント】 緊張Ⅲ【新冷戦】 緩和Ⅲ【冷戦の終結】 冷戦を学ぶ意義 冷戦とは? アメ…