新卒教員の教科書

私立高校一年目。『新卒教員としてのオリジナルテキスト』をつくろうという試みでブログを書いてます。社会科のこととかビビッときた本の書評とか日常生活のこととか。

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【書評】地方自治の時代へ-村林守『地方自治のしくみがわかる本』

修了式が終わりました。教員一年目は終わりましたが、勉強が終わることはありません。積読の消化にまいります。 おすすめポイント おすすめの方 授業のアイデア まとめ 今回はこちら。 地方自治のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書) 作者: 村林守 出版社/…

生徒と向き合うということ-褒めて叱ってぶつかろう-

何気ない日常がガラッと変わって見えるような出来事。 そんな原体験は突然訪れます。 僕にとっては今日はそんな日だったようです。 今までの人生で人と向き合うということをおざなりにしてきた。けど高校生にとって叱ってくれる人や誉めてくれる人なんて社会…

やっと100記事!-過去の人気記事は?-

昨日書いた記事でやっと100記事に到達しました。 www.yutorix.com このブログも実は2014年からやっていますから、ブログ歴は4年以上になります。 (整理せずに次々と食材を買ってはぶち込まれた冷蔵庫の中くらい放置していました。本格的に稼働したのは去年…

セーフティーネットがガチャっておかしくない?っていう話

カルチャーショック 日本全体で格差が広がっている セーフティネットとしての家族 最後の砦がガチャで決まる時代 政府のすること/市場のすること カルチャーショック 僕は今年度から社会人になりました。 初任給という形で給料をいただいています。 ですが…

【書評】財政は社会の設計図-神野直彦『財政のしくみがわかる本』

ひたすら積読を消化しています。 今日紹介する本は、神野直彦先生の書いた『財政のしくみがわかる本』です。 財政のしくみがわかる本 (岩波ジュニア新書) おすすめポイント おすすめの方 人によっては?かも まとめ おすすめポイント こちらの本、平易な言葉…

【書評】戦後の歴史をコンパクトに-中村政則『戦後史』

積読の消化期間に入っています。 統治機構を勉強するなら日本の現代史はもう一度おさらいしよう!ということでこちらの本を手に取りました。 戦後史 (岩波新書 新赤版 (955)) 出版は2005年。およそ15年のロスは最近ブームの「平成史」関連の書籍を手に取って…

二次試験で公民系科目を利用できる国公立大学

国公立大学の二次試験で公民系科目が受験科目となっている大学は非常に少ないです。 地理歴史はほとんどの大学で受験可能ですが、公民科は本当に少ない。受験生にとっても教員にとっても悩みどころですよね。 なかなかまとまったサイトもなく困っている方も…

【書評】日本のルール=行政を知ろう-新藤宗幸『行政って何だろう』

水道事業の民営化が決まりました。 政府部門の民営化はイギリスが先行していますが、かの地では格差が拡大したことで社会的排除が問題となっています。 日本でも、特に2000年代から新自由主義的改革が進み、政府規制が緩和されていきました。行政の仕事がど…

地方で教員になるということ

今、僕は地方に暮らしています。 学生までは東京に暮らしていました。違う環境で1年を過ごすと、色々と見えてくるものがあります。これから地方に暮らす先生の方もいるかもしれません。 地方で働いて思ったことをつらつらと書いてみようと思うので参考になれ…

【書評】公民を教える先生におすすめ-牧野淳子『投票に行きたくなる国会の話』

公民を担当される先生、この本すごいおすすめです。 社会をより良くするためにどうすればよいのか、具体的な政治参加の在り方が書かれています。新科目「公共」で強調されている「政治参加の手法や原理」、特に国会への働きかけの方法について「そんな方法が…

哲学対話を授業でやってみた-準備編-

今回哲学対話を授業でやってみました。その様子についてはこちらをご覧ください。 www.yutorix.com 実施にあたって色々と準備をしたので、それについて書こうと思います。 哲学対話とは 必要なモノ・こと 参考になるサイト 哲学対話とは ざっくり言えば、あ…

ブログから遠ざかる日々

昨日久しぶりに記事を書きました。 そこまで2週間ほどブログの執筆が滞っていました。 わけがいくつかあったので、備忘録として思いつく限りのことをまとめてみます。 手続き 学校の仕事 忙しくなると ブログの位置づけ これから 手続き 役所へ行ったり、銀…

哲学対話を授業でやってみた

哲学対話を授業で初めて実施しました。その様子についてのレポートです。 そもそも哲学対話って? 対話が始まる 徐々にポツポツと 話題は変わり… 結論はださない 授業者として難しいところ 生徒からの意見 そもそも哲学対話って? みんなで対話を通じて考え…

日本は中国・アメリカどちらと付き合うべきか?-小原雅博『日本の国益』

中国やロシアなどの権威主義国家の躍進が目覚ましい。リベラルな国際秩序が影を潜めていく中で、日本はどうしていくべきなのか、そのヒントをくれるであろう一冊がこちら。 日本の国益 (講談社現代新書) 著者は長年に渡って外交の最前線で活躍してきた元外交…

日本の外交政策は理念通り遂行されてきたのか?-外交3原則について

戦後の日本は戦前の反省を踏まえて国際協調路線の外交政策をとってきた。 日本の外交3原則 外交3原則の破綻が露呈した そして現在は 日本の外交3原則 第二次世界大戦後、日本の外交では「国連中心主義」「自由主義諸国との協調」「アジアの一員としての立場…

初めてのジグソー法-備忘録的に

お覚えでしょうか。年明けにこんな宣言をしたことを。 思考力を重視した授業を3か月に1回はする。 (新卒教員の教科書「2019年の抱負-義理と人情を忘れずに」より) www.yutorix.com 義理も人情も宣言も忘れてません。 年が明けて余裕ができたので よし!生…

現代に甦るホッブズ-グローバル化の逆接

混迷を深める世界はどうなるのだろうか。ホッブズの面影がちらつく。 ホッブズの社会契約説-リバイアサンという国家権力 「新しい」万人の番人に対する闘争 リバイアサンの下で自由は 国家によるテロへの対処 www.yutorix.com ホッブズの社会契約説-リバイ…

立憲主義は果たして勝利したのか?-長谷部恭男『憲法とは何か』

立憲主義とは何か? 立憲主義に基づく憲法 どのようにして立憲主義はできたのか? 正統性をめぐる三つ巴の争い-立憲主義・ファシズム・共産主義 ファーストラウンド:第二次世界大戦 セカンドラウンド:冷戦 立憲主義(議会制民主主義)の勝利? たまには憲…

EUってそもそもなんのためにあるの?-統合史から見るEUの機能と限界

イギリスがEUとの間で合意なき離脱に向かっている。ここで、そもそもEUとはどういう目的の下で作られてきたのか、というところを確認してみたい。 EUにできること-その機能 冷戦後のEU EUにできないこと-その限界 現下の問題 まとめ EUにできること-その…

EUが世界に投げかけるもの-遠藤乾『欧州複合危機 苦悶するEU、揺れる世界』中公新書

今日紹介する本はこちら、遠藤乾『欧州複合危機』。さすが中公新書といった感じです。学術的な重みのある文章が270頁以上あるので、かなり読みごたえがあります。実際、仕事をやりながら1週間ほどかけて読み切りました。2年前に出版されていますが、正直もっ…

マンガ喫茶のススメ-最近のライフハック

この土日は予定がパーになりました。 風邪が流行っているから仕方ないです。 こういう何もない日は読書したり、授業準備をするんですが、家にずっといると飽きてしまうので、場所を変えて作業するようにしてます。 今まではカフェをよく使っていたんですが、…

そもそも統計とは何か?-言葉と歴史から整理する-

毎月勤労統計に誤りがあることが発覚した。 news.yahoo.co.jp ニュースで出てくる社会の動向の多くは統計を基にしている。 だが社会事象を把握する根幹の統計に不備があった。 ここでそもそも統計とは何かを整理してみたい。 日本語から-辞書 英語では 歴史…

そもそも情報とは何か?―簡単な用語の整理—

「データ」に引き続き、「情報」とは何なのかを整理したい。 情報とは-日本語から 言葉を分解してみる-漢字の視点から 英語では 結局情報とは?-データとの違い 情報化社会とは-IT革命の意義 www.yutorix.com 情報とは-日本語から 辞書を引くと次のよう…

そもそもデータとは何か?-簡単な用語の整理-

今年のセンター試験の現代社会。 第5問にはこんなリード文があった。 2段落目で示されているのはデータ分析である。 第4次産業革命の流れの中でビッグデータに注目が集まっている。 中には貨幣ではなく情報が価値を生むようになる、と言う者もいる。 そうし…

センター試験2019年政治経済、ほんの一部だけ解説してみる

今年のセンター試験の政経、解説します。 完全にやっちゃえ先生に触発されて動いております。 www.yacchaesensei.com 選択肢の形式が変わったり、やや難化か?と思いました。 でも、基本的には、用語の定義だったり、年号であったりと、知識が正確に定着して…

21世紀型教育とは?-大橋清貴ほか『AIに負けない自分で考える子供を育てる21世紀型教育』秀和システム

改革校として躍進しつつある学校は意外とある。 三田国際学園もその1つ。 本書は三田国際学園の現校長が執筆した本であり、その教育観と学校の教育実践の一端を知ることができる。 それが21世紀型教育である。 AIに負けない自分で考える子どもを育てる21世紀…

ロシアの行動原理とは?

超大国の不在。 中国の経済的・軍事的台頭によってアメリカの地位が相対的に低下し、国際秩序が変動期に入っている。 そうした変化の中で一定の地位を占める国がある ロシア。 日本との平和条約締結に向けた日ロ交渉、中東でのシリアへの介入、ウクライナへ…

町田総合高校での体罰問題についての分析~世論の反応は?~

今、ある問題をめぐってネットで炎上している。 ⬜️ 「炎上させようぜ」都立高「教師パンチ動画」殴打直前の会話東京都町田市内の都立町田総合高校で50代男性教師が1年生男子生徒を殴る様子を撮った動画がツイッターに投稿され、騒ぎにhttps://t.co/zjlw7OLnQ…

アメリカ外交の重層性-村田晃嗣『アメリカ外交 苦悩と希望』講談社現代新書

中東情勢においてアメリカの果たす役割は大きい。 しかし、アメリカという国がどういう行動原理で動いているのか、いまいちわからない。そこで手に取ったのが本書である。 アメリカ外交 苦悩と希望 (講談社現代新書) アメリカ外交を見る眼-アメリカ外交を分…

「知識は陳腐化するのか?」-IT時代の知識の価値について~イラン問題を題材に~

知識は陳腐化するのか? 陳腐化とは、価値が低下することである。 インターネットがこれだけ発達した現代。 調べれば簡単に情報が出てくるようになった。 そういう時代において知識の価値は低下すると言われる。 果たしてそうなのかだろうか。 今日はその問…