新卒教員の教科書

Shiras Civics -しらす先生の公民教室-

大人の学び直しや受験生向けに政経や倫理について解説するブログ(予定)。中高一貫校の公民科教員がニュースや学校のことについても書いてます。

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誰しもが可能性を追求できる社会を-『教育格差』と近代社会の理念-

義を見てせざるは勇なきなり 論語の一節にある言葉です。格差が拡大し、心を痛めている人も多いかと思います。 けれども、ふと考えてみると、そもそも格差がなぜ悪いのか、望ましくないのか、私は説明できませんでした。 つまり、何が義に値するのかがわから…

香港の自由と民主主義は失われてしまうのか?

香港で国家安全維持法が成立しました。 世界で何が起きているのか、民主主義の研究者として、公民科教員として注視しなければならないと感じ、この記事を書いています。 香港国家安全維持法の成立 自由の大幅な制限と治安権限の委譲 立法の影響 関連記事 参…

社会派の先生に圧倒的におススメしたい雑誌3選【社会科教員向け】

こんにちは、しらすです。 今日は教材研究や社会情勢の理解に大きく役に立つ雑誌をご紹介します。 アカデミック寄りの内容ですが、ニュースを深掘りしたり、社会問題について考察する上できっと有益な材料を提供してくれるかと思います。 それでは、ご紹介し…

政治家がダメでも日本がしっかり機能している理由

www.jiji.com 「自分(有能なリーダー)がいなくとも回る組織が強い」 ビジネスの世界でよく耳にする言葉である。 これは、ビジネスだけでなく、官公庁や学校などありとあらゆる組織において通ずるものだと思っている。 社会科学の欠点 日本の対応 有能なス…

ピアレポートについての試論

オンライン疲れ? 慣れは怖い ピアレポートについての試論 目的は何かを常に考えよう オンライン疲れ? GWが空けても、ウィズコロナで生活しなければならない。 そう思うとなかなか憂鬱で、平時には喉から手が出るほど欲しかったゆとりも、今では「だるさ」…

子どもたちには社会的な見方・考え方をもたせよう!【新学習指導要領の考え方】

授業が変わる 社会科ではどうなるか 実際に働かせてみた つまり、どういうことよ? 授業が変わる 日本の公教育のマニュアルといえば「学習指導要領」です。 このマニュアルは10年ごとに改訂されているのですが、既に2020年度からは小学校で、2021年度からは…

「正直に言いなさい」という道徳と、黙秘権という憲法の乖離

※随筆です。 人は過ちを犯す生き物である。 誰しも一度は悪事を働いただろう。 それが明るみになったとき、親や先生から「正直に言いなさい」と諭されて育ってきた人は多い。 正直に述べ、そして反省することは望ましいこととされてきた。 そして、大人にな…

なぜ、教壇に立っているのか

あなたはなぜ教壇に立つのですか。 こう聞かれて、どう答えますか? 大学時代の教職課程、おぼろげな記憶をさかのぼると、周りに結構多かったのが「親が教師だから」「教師にあこがれたから」という理由だった。 別にこれ自体は悪くない。むしろ尊敬できるロール…

市場の課題解決能力って高いけども、市場が機能しなければジリ貧になるんだよね

※ただの感想です。 お金は手段 市場が機能しなくなるとき 僕は田舎に住んでいるのだが、近くのドラッグストアにはトイレットペーパーやらティッシュが山のように積まれている(マスクはない)。 ただ、都心(結構裕福な街)に行くと平日の昼間からドラッグス…

サラリーマンにテレワークは向いていないのか

コロナウイルスの影響で一部の企業がテレワークを導入しています。 私の友人の企業もテレワークを導入したそうですが、うまくいっているとはいいがたいよう。 なぜなのでしょうか? いくつか理由がありますが、そもそも労働は何を基に評価されるのでしょうか…

国立大学の授業料値上げ検討のニュースとヤフコメのまとめ

ちなみに昔の授業料はどのくらいか 世間の反応は 最も「そう思う」が多いコメント 2番目 3番目 4番目 5番目 まとめ 国立大学が授業料を値上げしそうだ。 国立大学の状況は厳しい。毎年国立大学に配分されている交付金が減少しており、大学関係者にとっては経…

💡教員の本質的な仕事とは何か?-働き方改革と生徒たちの求めることの距離-

どうもこんにちは、しらすです。 本題ですが、本質的な仕事とは何でしょうか。 生徒の思いは 生徒の声は…悪くない 本質的な仕事とは? 生徒の思いは いきなりですが、生徒って基本的に「自分のことを見てもらいたい」のかなあと考えています。 僕は定時で帰…

【哲学者紹介#001】ハーバーマス-近代の夢を追い続ける-

どうもこんにちは、しらすです。今日はハーバーマスという哲学者の紹介です。 【ハーバーマス】1929年生まれ・ドイツ出身 ◆ドイツを中心に活躍する哲学者。御年90歳だが、精力的にメディアで発信するなど勢いは衰えない。 ◆戦前はヒトラーユーゲントに参加。…

世界のお金は金に向かっている~公民科の知識で経済を分析する~

日本の経済状況と金融 実体経済の状況 ダブついた資金は安定資産へ向かう コロナウイルスの騒動によって多方面に影響が出ています。 安倍首相が2日に全国の学校に休校要請を出し、勤務校でも突然の最後の授業が行われたり。。。 さて、今日は金融の話。 結論…

「それ、テストに出ますか?」という道具主義についての私見②-なんだかんだ評価の問題じゃん!-

www.yutorix.com 昨日の記事であるけれども、特にこの時期は学年末考査が控えているから、表題の質問はよく聞かれる。そのたびに「具体的に何が出題されるかは言えないけれども、テスト範囲に含まれています」という玉虫色の回答をする。 というか「テストに…

「それ、テストに出ますか?」という道具主義についての私見

「先生、これってテストに出ますか?」 教師なら誰だって一度は受けるであろう質問である。 私自身もそうであるが、多くの高校教員は大学受験というものを少なからず意識して授業を行っていると思う 受験という目標に沿って授業展開をするので、きわめて合理…

読書はたまる、されど進まず(1月の消化本)

毎月、とんでもない量の本を購入するので、まったく収支が黒字にならない。 院生の時は「こんなに本を買えたらな~」と書店の一角で考えていたものだが、社会人になってお金と時間がトレードオフの関係であることを知ってからは「こんなに時間ないのか~」と…

安楽死最前線

ある女性の決断 死ぬ権利を認めたら まずは社会全体で議論を 20日の読売新聞で面白い記事があった。 安楽死や尊厳死など、死に方をも含めた人生の問題は世界中で議論されている。 より良き生を全うし、その終着点をどう迎えるかは当事者にとっては重要な問題…

過度な能力論を相対化してみる

グローバル化が進むとか格差が広がるとかいう社会の変化に伴う混乱に対応するのは基本的に社会福祉マターであるはずなのに、それを「そんな時代でも生き残れるタフさを育てる教育」みたいに教育マターとして解決しようとするから極端な教育政策論が飛び出す…

人生100年時代は大格差が起きるディストピアの時代

こんにちは、しらすです。 人生100年時代という言葉をニュースや新聞など至るところで聞くようになりました。日本政府が推進してきた未来社会像も既に定着している感があります。 100歳を超えた方々に対しては、「金〇〇、〇さん」としてマスコミに取材され…

筋トレをほぼ1年間続けたら全く風邪をひかなくなった話

こんにちは、しらすです。 先日同僚に「肩幅広くね?」と言われました。 風邪をひかなくなった2年目の変化 健全な精神は健全な身体に宿るはガチ 風邪をひかなくなった2年目の変化 全然教育に関係ありませんが、筋トレを去年の六月からほぼ毎日してたら、全…

大学付属校は日本にしかないらしい

大学付属校って海外にはないらしいです。 大学付属校が大人気になったわけは大学入試改革 大学付属校が生まれたのは明治時代にさかのぼる 設置の背景 内部進学はあったの? まとめ 大学付属校が大人気になったわけは大学入試改革 こんにちは、しらすです。 …

はじめての中学受験にドラマを見る

中学入試に初めて運営側として携わっている。 大学生の時、学習塾でアルバイトしていた時には中学受験生を教えていたし、受験当日も応援に行っていたけども、今年は試験を運営する側として関わっている。 中学受験というのはまさに喜び、悲しみ、様々な感情…

先生として胸を張ろう

人の想像力は無限の可能性を持っている反面、狭い範囲でしか想像できないこともあります。 とりわけ経験したことのないことに対して思いを巡らすのはかなり大変です。 ですから、想像力が足りなかったなあと思うことがありました。 想像できないこと 相互に…

大学入学共通テストの問題作成の方針【現代社会、倫理、政経、倫理政経、地理、世界史、日本史】

1月29日に、令和3年度大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の問題作成方針(https://www.dnc.ac.jp/news/20200129-01.html)が出されました。 社会科系の科目に焦点を絞って作問の方針をまとめてみました。 共通テストの問題作成方針要点 全体のポイント …

通勤ラッシュを乗り越える方法あれこれ

通勤を乗り越える 大喜利大会 本を読む それでも我々は乗り越えねばならない 今日、関東全域は雪である。 しかし、雪だからといって社会は容赦してくれない。 通勤を乗り越える 周知のとおり、東京都市圏の通勤ラッシュは民族大移動といっても過言ではない。…

本が積み重なっていく悩み

教員の悩みの一つは書籍の購入頻度の多さと、それに比例して消えゆく収容スペースの存在だと思う。 かくいう私も当事者の一人である。 興味をそそる本が出る出る 岩波新書 中公新書 講談社現代新書 ちくま新書 たまる積読、膨らむ本棚 情報収集のために 興味…

【書評】主権者として金融にどうかかわるか~湯本雅士「金融政策入門」~

金融政策?ふーん? 金融政策とは何か? 国民生活にどんな影響があるのか? 主権者教育として 授業アイデア 本書の特徴 参考 金融政策?ふーん? 日銀が金利を下げた…FRBが利上げした… めまぐるしく届くニュースの中でも、金融政策ほど生活から遠く離れたも…

海外大学と国内大学 ~「蹴られる東大」と「忖度しない教育」~

日本国内と海外大学の違い 本気で向き合う教員 東大をける人たち 最近、面白いシリーズを発見しました。 その名も「蹴られる東大」。 www.todaishimbun.org やはり教育業に携わる者として、また大学受験生を指導する者として、「東大」は「目指す」ものだと…

中高生が参加できるビジネス系のコンテストまとめ

最後のセンター試験、始まりましたね。 今回はビジネス系コンテストをゆるーくまとめました。 課外活動の重要性の高まり 中高生(高校生のみの場合もあり)が参加できるコンテスト キャリア甲子園 高校生ビジネスグランプリ エコノミクス甲子園 常葉大学主催…