Shiras Civics

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「人生をどう生きるか」がテーマのブログです。自分を実験台にして、哲学や心理学とかを使って人生戦略をひたすら考えている教師が書いています。ちなみに政経と倫理を教えてます。

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人生100年時代におけるキャリア観と教師から見た労働市場のリアルとの乖離

 

どうも、しらすです。

 

年初に3日に1記事書くぜ!なんて高らかな目的を掲げたんですが、やっぱりインプット期間がないと良質な記事を届けられないなと思って抑えめに書いています。

しばらくインプットと内省が続くので、3日に1回の更新は夢幻のごとくなり…

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さて、今回はキャリアを語る回です。若造が仕事を語っちゃうよ!

粛々と雑感を書いていきます。

 

僕は時々転職活動をして、自分の市場価値を確かめています。

 

▼こちらの記事に転職活動体験記を書いています。

www.yutorix.com

 

で、転職活動をする中で明らかになったのは教師は専門職であるということ。

教員って高いスキルがあるにはあるんですけれども、それはあくまでも「汎用的なスキル」であって、大学生でも身につけられるんですよね。

で、民間企業にいくとなると、営業経験やマーケティングの経験など何らかのセールスに関わった経験が求められます。

 

もちろん、第二新卒という枠でいくことは可能ですが、これって要は今までの経験をチャラにして、新天地に飛び込むということなのでかなり覚悟がいるんですよね。

 

で、なぜこれを問題にしているかというと、人生100年時代のキャリア観と教師という視点から見た労働市場の実際が乖離していると感じたからです。

 

「人生100年時代 エスカレーター」の画像検索結果

20代からの「キャリアデザイン」の正しい設計方法&重要性をキャリアコンサルタントが解説 - マネコミ!

 

画像をご覧いただくとわかるように、かつての日本はエスカレーター式のキャリアモデルが一般的でした。

「いい大学に入って、いい企業に入って、モーレツに働ければ昇進して、年金もちゃんともらえて…」というキャリア観です。

これは高度経済成長期に日本型雇用慣行という企業共同体が作られ、また経済成長の果実を社会保障という形で多くの国民に配分できたから成り立ったシステムです。

 

しかし、人生100年時代においては長期の不況やグローバル競争で今までのようなキャリアモデルを採用することが困難です。成熟局面に突入した日本経済では企業が終身雇用・年功序列賃金を維持し続けることが不可能との見通しから、副業や転職によるキャリアチェンジが積極的に推奨されています。

トヨタが終身雇用を維持するのは難しいといったのは記憶に新しいところです。

「終身雇用難しい」発言の舞台裏 トヨタ社長が焦るワケ:日経ビジネス電子版

 

で、私が転職活動をしてみて感じたのは、教師だけを経験して民間企業にすんなりいけるかというとかなりハードルが高いということ。

別に門戸は閉ざされていないんですけれども、まあ未経験なのでかなり狭まった選択肢しかないという印象です。

 

これはやっぱり教員というのはあくまでも専門職であって、そのスキルはセールスに関連したものではないので、民間企業でジョブチェンジに成功するというのは中々難しいんではないかなということ。

まあ経験ない分、難しいですよね。

 

でも、人生100年時代ってキャリアチェンジが柔軟な社会ではなかったのかな。

 

で、考えたら、転職市場とセットになるべき重要なものが抜けていたんですよ。

それがリカレント教育です。つまり、生涯教育の場。再就職支援の学習機会の提供。

たしかにハローワークとかにいけばプログラミングを学習できたりします。またお金を払ってプログラミング教室とかにいけます。

税理士や弁護士も資格を取れば働けます。

 

けど、営業とかコンサルトか仕事に紐付いたスキル・経験というのは中々学びがたいなと思いました。

逆に言えば、副業解禁でアルバイトや業務委託的な形で関わることができるようになれば、教師から営業やコンサル等へのキャリアチェンジも今より楽になるのかなと思いました。

 

人生100年時代という標語が叫ばれ、確かに労働市場は変わりつつあると思いますし、その背景にある要因も深刻化しているような気がします。

けれども、ポジションによっては時代に順応できない・し難い人たちがいることも事実です。

僕自身は、体験してそのことを少し感じたので今回まとめてみた次第です。

 

ただ、制度に愚痴を言ったって社会は一ミリも変わらないので、まず自分の行動を変えていくことが健全だと思っています。

僕自身は社会の様々な側面を実態知として得て、それを教室に反映していきたいと考えているので、これからもいろんな方法で社会との接点を持ち続けたいと思います。

 

▼かの有名なブログ記事「花開く場所を探しなさい」です。笑

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ただ、今回の記事は政策の理念に労働市場の実際は追いついてないんだなということを感じた次第です。

 

以上、教員の視点から見た労働市場についての雑感でした。

あくまでも労働市場全体を正確に反映したものではなく、私が経験し、聞いた情報という限定的なリソースから書いているものですので、参考程度にしていただけるとよろしいかと思います!

それでは!

 

P.S.教師はやめませんよ!

 

▼どう生きるべきか、という問いより、どう生きたいか、という問いの方が大事だと思います。キャリアはその手段!悩んでる人はニーチェを読んで!

 

 

 

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アリストテレスの哲学②幸福論~幸せとは何か?~

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幸せってなんだろう!!!!

 

 

あなたはこの問いにどう答えますか?胸を張って「幸せです!!!」と言えますでしょうか。

でも、自分の幸せが何なのか中々これだ!と言える人ってあまりいないのかなあと思っています。

 

もちろん幸せが言える人は素敵なことなのですが、そうではない人は今回の記事をぜひ参考にしていただければと思います。

 

今から約2000年以上前、アリストテレスという哲学者が幸せは何なのか、世の中の人間を観察しまくって、頭を酷使して酷使して出した結論です。

考えるきっかけにしていただければ幸いです。

 

前回はアリストテレス存在論について確認しました。合わせてこちらもご覧ください。

 

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ざっくり前回のおさらい

 

この世界っていったい何なの?

 

古代ギリシャの哲学者たちはこの問題に生涯をささげて考えてきました。

 

そうして、ソクラテスプラトンアリストテレスときて、ようやく

 

現実の事柄を観察、整理して、体系化することで世界が何たるかを知ることができる

 

という現代に通じる学問の土台を作ったのです。

 

アリストテレスはその前提として、物事の本質はそのものの中にあると主張します。この本質のことをエイドス(形相)といい、本質を成り立たせるための材料をヒュレー(質料)といいました。

たとえば、パンケーキのレシピがあって、その材料には小麦粉や牛乳などが使われます。この場合、レシピがないとパンケーキはできませんので、パンケーキのエイドスはレシピです。そして、小麦粉などがヒュレーに該当します。

 

以上がアリストテレス存在論の超ざっくりおさらいです。

 

で、細かいことを言うと、エイドスというのは目的でもあるんですよね。

本質をこの世に実現して初めて存在することになりますから、材料を集めて、本質を実現させるという、という絶え間のない変化がこの世の中で起きているんですが、詳しくはこちらをご覧ください。

 

幸せって何だ?

 

さて、アリストテレスはありとあらゆるものに目的があると考えます。

 

当然、人間にも目的があるって考えたんですよ。

 

人間の目的って何だと思います?



この問題に対してアリストテレスはどう考えたか。



幸福に生きることです。



空, 自由, 幸福, 安心, 祈り, オープンアーム, 称賛, 希望, 平和, 静けさ, 女性, 黄色の空

 

人は何か行動するときに様々な目的を持っています。その究極的な目的は最高善といい、それこそが幸福であることなのです。

 

けれども、そもそも幸福って何なんでしょうか。

 

アリストテレスは、幸福を三つに分けます。それが、①快楽、②名誉、③知恵です。

①の快楽を求める生活は享楽的生活、大衆に多いって言ってます。

②の名誉を求める生活は政治的生活、軍人や政治家に多い生活だと言ってます。

③の知恵を求める生活を観想的生活、真理を探究する哲学者の生活ですね。

 

このように幸福を類型化したうえで、一番低俗な幸福を①の快楽的生活だと述べています。

だって人間のエイドスは理性ですからね。

まあ、「満足な豚よりも不満足なソクラテスがいい」って哲学者の言葉もあるくらいですから、これは欲にまみれるよりも理性的であるほうが幸せだよっていう哲学者ならではのランキングかもしれませんね。

 

②の政治的生活は、確かに素晴らしいものなんですけども、名誉とかって他人からもらうものなので、依存しちゃっているんですよね。だから、アリストテレス的には自分で手に入れることができないので×。この辺、現代でも自尊感情の獲得とかの話に通ずるものがありますね。

 

そして、最高の幸せを観想的生活、つまり知恵を追い求める哲学者のような生活だとアリストテレスは述べました。アリストテレス自身がこういう生活をしていたでしょうか、もう「俺はめっちゃ幸せやぞ!」って感じだったんでしょうねw

 

ただ留意しなければならないことが2点あります。

 

大前提は、当時の社会状況と現在の社会状況が全く異なるということですが、そのうえで…

 

①エリート主義的な幸福感である

アリストテレスは幸福を序列化し、人間であれば観想的生活を最上級の幸福として求める(べき)だといいましたが、現代に置き換えると必ずしもそうとはいえないですよね。

古代ギリシャの哲学の特徴は「人間すべてに当てはまる普遍的な哲学」を追い求めることだったので、どうしても押しつけがましくなってしまいます。

 

②当時は奴隷制社会だった

そもそも古代ギリシャ奴隷制社会でした。そのため、日常の労働は全て奴隷に任せ、一般市民(大人の男性だけです)はプラプラして一日中議論したり、勉強したりすることが可能だったわけです。

奴隷の犠牲の上に成り立つベーシックインカムで365日24時間ずーーっと観想的生活ができるわけですから、そりゃ幸せですよね。

 

ただし、低俗とはいえ幸福の在り方として認めている点ではアリストテレスはやはり学者としてあらゆる人を観察し、研究していたんだなあと感じます。現代だって研究データの捏造とか、気に食わなかったら改ざんしてしまうこともありますからね。

 

でも、感情は人間につきもの。どうつきあっていけばいい?

 

幸福な生活を送るには、3つのタイプがあることを見てきました。

 

アリストテレスは、幸福な生活を送るためには「徳」を発揮しなければならないと述べています。

 

人間の本質は魂です。この魂がいい感じの状態を発揮することが徳であって、そうして幸福にたどり着けるんだと言ってます。

では、この徳とは何かといえば、ざっくりいうと三つあります。

①何が正しいのかを追究する探究心的な心、②感情に流されないようにコントロールする強い理性、③そして良いと判断したことを実際の行動レベルに落とし込んで習慣化していく力です。

 

現代でもめっちゃ大事やないの…



さて、ここからアリストテレスが使った用語で解説します。細かいので、大学受験生とか興味のある方以外は飛ばして大丈夫です!


少年たち, 再生, お友達と, 遊んでいる子供たち, 演奏子供たち, 幸せ, 小児期, 子供, 幸せな子供

 

アリストテレスは、あらゆる物事には本質(エイドス)と質料(ヒュレー)があるとしました。

 

当然、人間も本質を持っています。それが、魂です。

 

で、その魂の機能を徳といいます。この魂の機能がいい感じに発揮されれば、徳も良い感じに発揮されるので、幸せにたどり着けるってわけですよ。

そういえば魂(精神)いい感じの状態にするために、マインドフルネスとか流行ってましたよね。スティージョブズも座禅とか好きだったそうですし。

 

で、徳は2種類あって、①知性的徳、②習性的徳(倫理的徳)とあります。

さらに知性的徳は2種類あって、①真理を探究する知恵、②感情を良い感じにコントロールする思慮とあります。②の思慮ですけれども、たとえば「勇気」という感情も振れ幅があります。過剰な勇気は「無謀」かもしれないし、逆に「勇気」が不足すれば「臆病」になります。だから、アリストテレスは真ん中くらいいいよねということで、「中庸」という状態に感情をコントロールする理性的能力を列挙したんだと思います。

 

いやあ、大人になってもこれは難しい…

 

で、もう一つの習性的徳ですけれども、これは「勇気」とか「節制」っていう美徳を実際に行動に落とし込んで、かつ習慣化する力です。GRIT!やり抜く力!

 

なぜなら、中庸の感情を「知っていたとしても」、それが行動に移せないのなら意味がないですからね。

人間は一人では生きていけないし、社会の中で生きているので、頭の中で美徳が完結していてもまともな社会生活を営めない、そうアリストテレスは考えたのです。

 

このように、知恵を求め、感情を中庸の状態にし、実際の行動に落とし込み習慣化する、そうして幸せな生活が営めるとしたわけです。

ここでの幸せな生活とは、真理を求める知恵が発揮されるということが条件になっていることからも、観想的生活を念頭に置いていることがわかります。

 

今でいうとどんな人だろ。

社交的で、正義感にあふれていて、読書や勉強が好きで欠かさず、常に落ち着いた人?

パーフェクトヒューマンじゃない。

 

ただ、学者とか自分の好きなことを追究している人って確かに幸せそうですよね。

そういう意味でアリストテレスは最高に幸福だったんだろうなあと思います。

 


大事なことはあなたにとっての幸せを考えること

 

以上、アリストテレスの幸福論を見てきました。

 

いかがでしたでしょうか?

 

ぼく個人としてはどの幸福も大事だな~と思います。そもそも現代においては個々人が独自の幸福観を持っているわけですから、「これが幸福のあり方なんだぞ!古代ギリシャからの伝統だ!」なんておしつけちゃいかんわけですよ。

 

あくまでも自分の幸福感を考える参考程度にしておいてください。

 

今後も様々な哲学者の幸福論を紹介していきたいと思います。

それでは!

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アリストテレスの哲学①存在論と世界観~観察し、整理して、考える~

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アテネの学堂」という絵画をご存じでしょうか。

イタリアの天才画家ラファエロによる大作で、有名な古代ギリシャの哲学者が描かれています。

その中央で議論している二人がプラトンアリストテレスです。

指を天に向けているプラトンの姿はその理想主義的な哲学を表しており、一方で手のひらで地を押さえているアリストレスの姿は、その現実主義的な哲学を暗示しています。

 

今回はアリストテレスの現実主義的な哲学をご紹介します。

前回までにプラトンの理想主義的な哲学をご紹介しましたので、よければこちらもご覧ください。

 

アテネの学堂」には、古代ギリシャの哲学オールスターがそろっていて、各人の哲学がその姿によく表現されています。

 

 

アテネの学堂はこれ。

中央左がプラトン、右がアリストテレス。けんかしないでほしい。

ラファエロ『アテネの学堂』 | 名画の見られる日本の美術館

 

アリストテレスって誰?

 

アリストテレス(紀元前384-前322)は古代ギリシアの哲学者です。

17歳のころ、プラトンの主催する学園アカデメイアに入門し、以後プラトンが亡くなる20年間、プラトンに師事しました。

ただ、師匠の理想主義的な哲学とは異なり、現実主義的な哲学を展開します。そこから、現実のあらゆる物事を観察し、分析、整理し、様々な学問の土台を作りました。

物理学、生物学、天文学などの自然科学から、政治学や心理学、論理学など人文社会科学系諸学問、めっちゃくちゃすごいやん…天才やん…

こうした現代に通ずる学問の基礎を気づいたことから、「万学の祖」と呼ばれてます。

 

ja.wikipedia.org

 

現実にある「本質」をみつけよう~形相と質料~

 

アリストテレスは師匠プラトンの理想主義的な哲学を批判します。

 

イデア論ですね。

www.yutorix.com

 

ア「いやいやwイデアなんか探したってどこにもなくない?w」



たしかにね~

だって、イデア界っていう僕らの暮らす世界(感覚界)とは別の世界を「想定」して、そこにイデアがあるっていうんですから、若干オカルトっぽいですよね。

 

しかも、理性ならイデアを把握することができるって言われても…。ほんとですかい…

 

だから、アリストテレスは物事の本質はそのものの中にあるんだと考えます。

 

彼はそれをエイドス(形相)と表現しました。プラトンの言うイデアに相当するものです。アリストテレスイデアだと思ってくださいませ。

そして、物事はエイドス(形相)とヒュレー(質料)から成り立っているとしました。簡単にいれば、エイドスは物事の設計図やレシピで、ヒュレーは材料です。パンケーキのレシピがエイドスで、小麦粉とか牛乳がヒュレーです。



さて、ここにキレイな花があるとします。

 

プラトンであれば、こう考えます。

 

「キレイな花もいつか枯れる。では、何がキレイさを保たせているのかといえば、それは美のイデアである。イデア界にある美のイデアの性質を幾分もっていることで、美しさが発揮されているのである。つまり、キレイな花と美のイデアはそれぞれ独立したものなのだ。」



一方でアリストテレスはこう考えます。



「いやいや、花から離れて美しさの本質があるわけないでしょ。

(人間から見て)キレイに見えるように花を咲かせるプログラムが花自体にあって、そのように咲いただけです。ここでは、キレイに花を咲かせるというエイドスは遺伝子などに該当します。そして、その遺伝情報に基づいて花を咲かせるに必要な栄養素などがヒュレーに該当するんですよ。」

 

正直、現実の世界の物事がなぜあるのかを説明するには、アリストテレスの方に分があるといえます。

 

たとえば、丸い木の机があるとして、それは「丸い机」というエイドスがあって、「木」というヒュレーから成り立っていると考えます。もし、ガラスの丸机ならヒュレーが「ガラス」になっただけです。

 

こうしてアリストテレスの現実に目を向ける哲学と、プラトンの理想を掲げる哲学が西洋哲学の二大巨頭になりました。

だからアテネの学堂では議論しあってるんですかね~

全ては完全体に向かっている~目的論的自然観~

 ファンタジー, 光, 気分, 空, 美しい, おとぎ話, 夢, 神秘的です, ファンタジーの絵, 作曲, 大気

 

プラトンの話にもどれば、彼は現実の感覚界は絶えず変化してしまうとして、悲観的にとらえていました。

 

一方で、アリストテレスは変化についても自身の哲学に基づいて説明をしています。

 

それが「可能態」と「現実態」です。

 

たとえば、先ほどのキレイな花が種だったときを例にしましょう。

 

種であるということは、これから起こる変化として、花を咲かせるでしょう。

種の目的を「成長すること」ととらえれば、まだ種の状態であるということは、潜在的に「花を咲かせる」可能性があるだけの状態です。これを「可能態」といいます。

 

やがて芽吹いて、花を咲かせれば、種の当初の目的である「成長すること」が達成されますので、目的を現実化した状態になります。これを現実態といいます。

 

ちなみに種は花の材料なので、ヒュレーに該当します。そして、現実に花を咲かせることは種の目的=本質なので、エイドスに該当します。

 

ヒュレー=可能態   エイドス=現実態

 

という図式が成り立つわけです。

 

これをあらゆることにアリストテレスは応用しました。

 

たとえば、先ほどの種は成長して木になる。種は可能態で、木は現実態です。

そして、その木が切り出されれば、材木になります。この場合、木は潜在的に材木になる可能性を持っていたという意味で可能態であり、材木になれば、現実態になります。

また、材木は家や机などの材料になります。ここでは、材木は可能態になり、家や机は現実態になります。

 

という感じであらゆる変化は可能態と現実態、エイドスとヒュレーで説明できてしまうのです。物事には目的があり、それに基づいて変化すると考えられました。

 

こうした世界観を目的論的世界観といいます。

中世まではこの目的論的世界観がヨーロッパ社会では中心的な考え方でした。

 

では、最終的に目的を達成し続けるとどうなるか?

 

どこかで究極的な目的がないといけませんね。

 

これをアリストテレスは完全究極の目的として、「不動の動者」と表現しました。

神みたいなもんです。



そういえば、ドラゴンボールのセルも完全体を目指してましたもんね。

セルが完全体を目指していたように、物事には目的があるってアリストテレスは捉えたんですよね。

ドラゴンボールわからない人、ごめんなさい!)

 

アリストテレス哲学の意義


彫刻, ブロンズ, フィギュア, アリストテレス, 哲学者, 自然科学者, 手, マーカー ペン, 役割, 紙

 

プラトンは本質は理想世界(イデア界)にあるんだと考えました。だから、自分の理性を使って、イデアって何なんだろ~とひたすら考えることがメインになります。

 

でも、アリストテレスの場合は、本質は現実にこそあると考えたので、必然的に目の前の世界をくまなく観察することがメインになりました。

そうして、色々なものを観察すると、どうやら見た目は違っていても共通点があることに気づきます。これをなど類型化し、分類・整理していくことで、物事の本質が浮かび上がっていきます。今でも生物を「科」や「類」などで分類しますよね。その原型を作ったんだと思ってください。

なにより、彼は動物や物質など目に見えるものだけでなく、国家の在り方やルール、人の生き方、論理学など目に見えないものも観察し、整理したことです。ちなみに、こうした目に見えないものを形而上学といいます。

 

べた褒めですが、アリストテレスはほんとすごいですね。

日本アリストテレス協会による「哲学者が好きな哲学者は誰か?」というアンケートによれば、アリストテレスは2位!

(何そのアンケート!詳しくはこちらをご覧ください。)

ちなみに自分はどちらかと言えば、アリストテレスの地に足のついた感じが好きです。

 

次回はアリストテレス倫理学について見ていきます。

人はどう生きるべきか、社会はどうあるべきか、アリストテレス哲学の人間観・社会観を見ていきましょう!

それでは!


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【大人のための哲学】正確な分析は定義から~プラトンのイデア論と故野村監督の「とは」理論~

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ここまでのシリーズでは、プラトン哲学の概要についてお話してきました。

けれども、彼の哲学は日常生活でも、かなり役に立つ考え方なんです。

 

今回は故野村監督とプラトン哲学の共通点とその効用についてお伝えします。

 

プラトン哲学の記事です。

 

 

野村監督の「とは理論」

 

野村克也監督といえば、ヤクルト、阪神楽天といった球団を優勝に導いた名将です。

 

ja.wikipedia.org

 

現役時代は三冠王に耀き、監督としても偉業を成し遂げた野村監督。

彼は、野球は肉体と同じ以上に頭を使うスポーツだと述べています。

 

野球というスポーツを考えてするようになってからというもの、私は何かにつけて「~とは?」と考えてしまうクセがついた。野球の本質を考えれば「野球とは?」を考えざるを得ず、それを突き詰めて考えていくと「攻撃とは?」「守備とは?」「打者とは?」「投手とは?」とどんどん細分化されていく。

私はそれらをメモしながら、時に俯瞰して「野球」というものを捉え直す。すると、自分にとっての「野球哲学」が、おぼろげに見えてくるのだ。ちなみに私が「野球とは?」と問われれば、「考えるスポーツです」と答えるだろう。

「~とは?」と考えることは、この社会で働く人たちすべてにとても大切なことだと思う。「経済とは?」「会社とは?」「営業とは?」「交渉とは?」など、自分の仕事に関して細かく突き詰めていけば、業績を上げるための方向性が自ずと定まり、それがあなた自身の仕事の哲学、あるいは経営哲学になっていくのだ。

 

物事の本質を考え、その理想を掲げることで、日々の行動が明確化していきます。

たとえば、「教育とは何か?」を考え、その本質を見極めることで、どのような授業をするのか、どのように生徒と接していくのか、教師としてのあり方が自ずと見えてくるでしょう。

物事の本質を捉え、明確に定義することで、働き方や生き方、世界の見方が変わってきます。

 

これは分析の基本でもあります。

たとえば、「理想の営業とは?」という理想像が自分の中にあれば、現実の行動を振り返る判断基準になりますし、今後の行動の指針にもなります。

 

こうした本質は日々の膨大な観察によって形作られていきます。

野村監督は来る日も来る日も膨大なメモと向き合い、分析を欠かさなかったことで、本質へと近づいていったのでしょう。

 

プラトン哲学との共通点

 

プラトンという古代ギリシャで活躍した哲学者がいます。

 

彼は、イデアという永遠不変の本質がある!といった人物です。

 

イデアとは何か?

簡単に言えば、我々が見ている世界は変化が激しく、永遠のものはないが、別の世界にイデアという永遠不変の、理想的な存在がある、といったわけです。

たとえば、この世には大きい馬や小さい馬、たてがみが長い馬、短い馬など一つとして同じものはありません。それでも、我々がそれを「馬」だと認識できるのは、どこかで理想的な馬の姿、馬の本質を既に知っているからだとプラトンは考えました(ちょっと無理がありますが)。

 

つまり、ここでいえることは、明確な概念を持っていることで現実の事象を分析することができる、ということです。

これは目に見えるもの、見えないものにかかわらず、分析の前提となるものです。

たとえば、「鶏とは何か?」と考えて定義すれば、「コケコッコーと鳴くこと、羽ばたくこと」などが本質として浮かび上がってきます。そうすれば、カラスと鶏の区別がつきます。「美しさとは何か?」と考えて定義すれば、「黄金比」などが本質として上がるかもしれません(古代ギリシャでは)。そうすれば、美しくないもの、美しいものを分析できるようになるでしょう。

 

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プラトンはあらゆるものにイデアがあると考えました。

政治に対する関心が強かったプラトンは、理想の国家・理想の政治を実現しようと、現実の政治改革にまで乗り出します。

理想が何なのか、自分の中に答えがあったからこそ、現実の政治を分析し、改革までの道筋を考察できたのでしょう。

まずは概念の定義が大事なわけです。

 

これはどんなものにも当てはまります。

 

ただ、プラトンの場合は、そもそも永遠不変の「イデア」=本質があって、それを基に物事を認識しているという論理構成を取っています。

しかし、野村監督の場合は、現実の膨大なデータを分析した上で、「~とは?」を考え、本質に近づいていくやりかたなので、二人のイデアへ向かう態度は真逆といえるでしょう。

 

それでも、自分の中に「~とは」という本質をもつことは、分析に際に大きな武器になります。

 

「~とは?」と突き詰めていく大切さは古今東西、変わらないのですね。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

今回の記事が皆様のお役に立てれば幸いです。

それでは! 

 

参考

gendai.ismedia.jp

 

 

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【大人のための哲学】プラトンの哲学②理想国家論~僕らはどう生きて、国家はどうあるべきか?~

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今回はプラトン哲学第二弾、国家の理想的なあり方です。

 

  

▼これまでのシリーズです。

 


プラトンイデア論をおさらい

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▼気になる方はこちらでおさらいを!

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プラトンソクラテスの思想を発展させた人物です。

 

ソクラテスは人生における「真の知」を追い求めて、ソフィストと呼ばれる有識者を論破しまくるも、「真の知が何か」は明らかにしませんでした。

あくまでも、みんなが追い求めることが大事なんだよ、という啓発活動で終わってしまったわけです。結局、論破された人たちから怒りを買い、死刑に…。

 

プラトンが考えた「イデア」は、ソクラテスの「真の知」に該当します。

 

イデアとは、普遍的で、完全無欠な物事の本質のことです。

ざっくり言ってしまえば、理想のこと。

 

ソクラテスの場合は、人の生き方が主な考察の対象でしたが、プラトンはこれをありとあらゆる物事に当てはめます。

たとえば、机のイデアや犬のイデアなどの物質的なものに加え、抽象的な美のイデアや善のイデアなど全てのものに対象を拡げます。

 

まとめると以下の点になります。

 

 

国家の理想的なあり方

 

プラトンイデア論を打ち立てたきっかけは、師匠ソクラテスの死でした。

この経験から、プラトンは民主主義を敵対視します。

愛する故国が、政治的に腐敗してしまった。

現実への失望は、むしろ現実を改革する強い動機となります。プラトンは国家の理想的なあり方を考え、その実現のために独自の政治哲学を構想します。

 

まず彼はソクラテスの思想を発展させ、個人のよいあり方について考えます。

そういえば、ソクラテスは「魂」を善くしろ!っていってましたけど、魂って何だよって感じですね。まあ、今風に言うとマインドのことです。

 

プラトンは、人の魂は三つの部分から作られていると考えました。

 

理性・意志(気概)・欲望の三つです。

 

理性は冷静に物事を判断したりする能力、意志は勇気ややる気など、そして欲望は~したいという欲求のことです。

プラトンは、理性が他の二つをコントロールして、節度ある生き方をすべきだと考えました。

 

ちなみに現代人の我々からすると理解し難いですが、ソクラテスプラトンは人の本体は魂だと考えています。肉体はおまけです。

 

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魂を3分割するとなんと・・・【哲学図解】『魂の三分説』 - 図解で読み解く方程式

 

さらに、プラトンは、魂のそれぞれの部分が正しく機能すれば、徳(アレテー)が発揮されるとしました。

魂が正しく働く=魂が良い感じの状態=徳(アレテー)だと思ってください。

 

知恵+勇気+節制=??【哲学図解】『四元徳』 - 図解で読み解く方程式

知恵+勇気+節制=??【哲学図解】『四元徳』 - 図解で読み解く方程式

 

まず理性がいい感じの状態(徳)になると知恵が発揮されます。

早朝に起きて朝活していると脳が高いパフォーマンスを発揮している気になりますよね。あれです。

 

そして、意志がいい感じ(徳)になれば、勇気が発揮されます。逆は臆病です。

義を見てせざるは勇なきなり、という論語の言葉がありますけど、良い意志の使い方ですね、勇気。

そして、欲望がいい感じ(徳)になれば、節制が生まれます。欲望の限りを尽くして、強欲になってしまうと豊かな人生は送れませんもんね。

 

そして、この3つの徳が合わされば、正義が生まれるとしました。

知恵、勇気、節制、正義、この4つをプラトンは四元徳と表現しました。

 

知恵と勇気を持ち、節制して生きれば正義が生まれる。これはアンパンマンですね。

彼は知恵を持ってバイキンマンをどうやって倒すか考えています。そして、水をかけられてフニャフニャになるかもしれないけど、勇気を持ってバイキンマンに立ち向かっています。さらに、そんなパワーがあっても市民に傲慢に接することなく、むしろ優しさをもって接してます。なにより、アンパンマンはこの三つを兼ね備えた正義の味方ですからね。

そうか、プラトンアンパンマンを理想的な個人のあり方としていたのか…。

つまり、やなせたかしさんはプラトンの継承者だったのか…。

 

 

はい。

 

 

そして、プラトンはこの考え方を国家にも応用します。

 

個人の魂は三つの部分から成り立っていました。理性・意志・欲望です。

実は、当時の社会も似たような構成になっていました。

貴族や王族などの統治者階級、兵士などの防衛者階級、そして経済活動を行う生産者階級です。

プラトンは統治者階級が理性を発揮して社会を運営すべきだとします。

そして、防衛者階級に必要なことは敵に立ち向かう勇気であり、戦場から逃げる臆病さではないと言います。

生産者階級はサボったり、欲望の限りを尽くして社会を乱さずに、節制して経済活動に従事することで国が豊かになると言います。

個人の魂では理性が意志と欲望をコントロールすべきだとされていましたが、国家でも同様です。知恵を発揮する統治者階級が、勇気を発揮する防衛者階級、節制を発揮する生産者階級をコントロールすべきだとします。

こうして三つの階級が良い感じに調和することで、正義が生まれます。プラトンはこれを理想的な国家としました。

そんな国あるのか、という話ですが、プラトンイデア論は現実を超えた理想世界の話です。

現実にはありませんから、じゃあ作ろう!ということでプラトンは政治改革に乗り出しました。

 

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国だって哲学で成り立つのです!【哲学図解】『理想国家』 - 図解で読み解く方程式

 

イデアは物事の理想的な姿でした。

国家にもイデアはあります。

したがって、国家の理想的なあり方を把握できるのは理性をもつ統治者階級であり、その理性を身に付けるには哲学が必要だとプラトンは考えました。

 

つまり、哲学者が統治者になるか、統治者が哲学を身に付けるか、どちらかが必要だと考えたのです。

プラトンのこの発想を哲人王といいます。

この哲人王は世の中のあらゆる真理をわかっているから、ありとあらゆることを彼に任せていいとします。

 

なんだか、独裁国家のような…

元徳をもつアンパンマンが独裁をしてもうまくいかないような気もしますが…笑

 

プラトンは自分の哲学の正しさを確かめるため、シチリア島シラクサの為政者を哲治王に育てようとしましたが、ことごとく失敗しました。哲学者が現実の政治に介入してはならないという例になったわけです。

 

彼はその後、アテナイアカデメイアという学園を開いて、後進の育成にあたりました。結局、政治改革をしようとした人たちは、教育に行き着くんですね。

ちなみにアカデメイアは1000年ほど活動を続けました。

 

プラトン哲学への批判

 

プラトンの哲学は理想を作って、現実社会を変革しようとする哲学です。

20世紀のホワイトヘッドという哲学者は「西洋哲学はすべてプラトン哲学の脚注だ」とも言っています。つまり、哲学を理解しようと思えば、そのベースにはプラトン哲学があるわけです。

 

ja.wikipedia.org

 

ただ、プラトンに対する批判もあるので、最後にそれらを見ておきましょう。

 

  • イデアはありとあらゆるものに当てはまる。とすれば、新たに生まれるものはなく、この世は不変ではないか
  • 哲人王政治は独裁を肯定するものではないか

 

こういった批判がありますので、その点はご留意ください。

 

現代へのメッセージは何だろうか?

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プラトン哲学の意義は、それまで自然的な発想、「なるようになるさ」「あるがまま」を良しとしていたギリシャ社会の発想にメスを入れた点です。

自然に対置される超自然的発想「イデア」を構想し、現実と理想という二つの世界を構想しました。

 

人々は理想を描き、現実を変革する手立てを手に入れたといえます。

 

また、目に見えないものを認識するには概念を定義づけなければなりません。

たとえば、美とは何か、良い人生とは何か、仕事とは何か…

 

そうして概念を明確に持つことで、世の中をより良く分析できるようになります。

 

そういう点で理想や概念の明確化は我々の生活を豊かにしてくれると思います。

でも、理想にとらわれすぎて現実をないがしろにするのではなく、大事なのは現実と理想の折り合いをうまくつけて生きることなのではないかと思います。

 

プラトンの理想主義に対して、現実主義を唱えたのがアリストテレスです。

次回はアリストテレスの哲学について見ていきます。 

 

 

 

 

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【大人のための哲学】プラトンの哲学①イデア論~理想を追い求めること~

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理想を追い求める人もいれば、現実に活路を見いだす人もいます。

このような対立関係にある「理想と現実」という思考法はそもそもいつ始まったのでしょうか。

実は、この発想は今から約2500年前の古代ギリシャから2人の哲学者が始めたものです。その二人とは、プラトンアリストテレス

今回はプラトンの哲学についてご紹介します。

 

 

プラトンって誰?

 プラトン, 哲学者, 古代, 科学者, 数学者

 

本名はプラトンではなく、アリストクレスといいます。

プラトンは体格が良く、若い頃にはレスリングでも活躍していました。そのため、「広い」という意味のあだ名をつけられ定着しています。

「肩幅広男」で歴史に名を残すってすごいですね!

かたはばひろお!

 

名門の家系出身で、将来は政治家になると思われましたが、政治の腐敗に絶望し、距離を置くようになります。

彼はアテナイプラトンが過ごした国)でアカデメイアという学園を開いて、弟子の教育に当たるとともに、独自の哲学体系を打ち立てていきました。

ちなみに師匠はソクラテスで、弟子がアリストテレスです。 

 

ja.wikipedia.org

 

イデア論

 

プラトンソクラテスの一番弟子でした。

ソクラテスは「真の知」を追い求め、この世における普遍的な善さを追求し続けました。

その方法が問答法であり、常に問い返し続けることでした。

しかし、ソクラテス自身は「知」が何かを明らかにせずに、この世を去っていきます。

プラトンは師の考えを発展させ、「真の知」の内容を明らかにしようとします。

 

www.yutorix.com

 

プラトンが、師匠の考えを発展させた哲学こそがイデア論でした。

 

イデアとは、モノの本質で、永久不変の真理真の実在です。ソクラテスが追い求めた真の知がこれに該当します。

といっても、これだけじゃ意味わからないですね。

 

簡単にいれば、この世はニセモノ!本当の世界があるよ!という話です。

 

たとえば、三角形を紙に書いてみてください。

不揃いではありますけど、三角形ではありますよね。でも、完全な三角形か?といわれたら違うと答えざるを得ないと思います。

では、正確に計算されて作られた三角定規は完全な三角形か?といえば、それもNo。原子レベルに分解すれば、きれいな線ではないからです。

でも、我々が不揃いな三角形らしきものやおにぎり、そして三角定規などといった全く形の異なるものをみて、「三角形だ!」と認識できるのはなぜか?

それは三角形のイデア、完全な三角形を知っているからです。

 

プラトンは、人間はありとあらゆるもののイデアを知っているとしました。

我々が暮らす現実の世界では、物事は不揃いで完全なものはないけれども、イデアを知っているから物事を認識し、分類できるわけです。

 

ちなみに、現実界に序列があるように、イデア界にも序列があるとプラトンは言いました。

つまり、イデアのなかでも最高のイデアがあるといいました。

それを善のイデアといいます。

世界の教養:哲学】人は生まれたときにイデアの全てを忘れている~イデア~ | ALIS

【世界の教養:哲学】人は生まれたときにイデアの全てを忘れている~イデア~ | ALIS

 

では、完全無欠なイデアを人間はいつ知ったのか?

それを説明するために、プラトンは世界を二つに分けます。

 

この世界はイデア界と現実界に分かれています。

イデア界には様々なものの本質であるイデアが存在しています。

完全無欠な世界です。

 

一方で、現実界とは僕らが暮らす世界のことを指します。

この世界の物はイデアの一部を持っていて、そのかすかなイデアの成分から人間は物事が何かを認識できるそうです。

 

で、元々人間は生まれる前に魂だけがイデア界に住んでいたんですが、残念なことに?人間は現実界に生まれてしまいます。

完全無欠だった魂から、不完全な肉体に生まれてしまいますが、美しいものや善いものを見ると、かつての故郷であるイデア界を思い出し、それらを追い求めようとします。

 

このように美しいものや善いものを追い求めさせるものをエロースといいます。

 

ちなみに、肉体ではなく、精神的な愛を求めあうことをプラトニック・ラブといいます。

肉体という不完全なものではなく、完全な魂(精神)を求めるという愛の形ですね~

 

プラトンソクラテスの「知を追い求める」姿勢を継承し、物質的なものから精神的なものへ、個別的なものから普遍的なものへ段階を追うことで「真の知=イデア」に到達することができるとしました。

そして、イデアを追い求めることが理想の生き方だとしたわけです。

 

Iskele, 自然, 長時間露光, 孤独感, ビーチ, 海岸線, 環境, 沿岸, 日没, ポート

 

さて、異なる世界に存在するイデアですが、人間はこれを捉えることができるのでしょうか?

 

プラトンによれば可能だ、ということです。

現実界の物事は感覚で把握されます。その一方で、イデアは理性で認識することができます。

ここからプラトンは理性を正しく使って理想を認識する哲学者が政治をすべきだという考えにいたします。

 

このように、不完全な現実と完全な理想という二分法で世界を捉え、理想を追い求める大切さを説いたのがプラトンの哲学です。

それゆえ、彼の哲学は存在論に分類されます。

「~はあるのか?」「~とは何か?」という問いから始まる哲学です。

 

通常、モノが存在する、といえるのは現実の世界においてでしょう。

けれども、プラトンは世の中のすべての物事には理想的な完成形があるといいました。この理想こそがイデアといいます。

 

しかし、彼の弟子であるアリストテレスはこう言って師匠を批判しました。

イデア界なんかなくない?」

  

理想の効用

 

プラトンは理想主義者でした。

イデア界という、あるのかないのか、よくわからない設定を持ち出してまで理想を打ち立てました。

 

しかし、彼が理想主義者になったのは悲しい過去が関係しています。

それは最愛の師匠ソクラテスが死刑になるという現実社会の不条理に直面したことでした。

 

民衆裁判で市民がデマに流され、ソクラテスを死に追いやった!

 

プラトンは故国であるアテナイを愛していました。その愛国心からアテナイをどうにかしなければならない、という強い動機から現実に対置される理想を作り、その理想を実現するために現実を改良していかなければならない。理想は作り出さなければならない、という哲学を考えたのです。

ここから西洋思想は、物事の「あるべき姿」を作り出し、理想と現実に世界を分ける哲学大系を持つようになります。自然を超えた超自然的発想といいますか。

この考え方は、キリスト教の教義大系にも大きな影響を与えています。

だから、ホワイトヘッドという20世紀の哲学者は西洋の哲学はプラトンの注釈にすぎない、なんていう言葉を残しています。

 

さて、プラトンの哲学は師匠の死という耐えがたい過去が関係していました。

このように、現実世界は理不尽で義理が通じないこともあります。

 

だからこそ、厳しい現実を生きる上で理想をもつことは、人生の羅針盤になります。

現実社会をどう歩んでいくか、個人にとっての理想、社会にとっての理想、、様々な理想をもつことで厳しい道のりも乗り越えていけるのではないでしょうか。

 

ただし、プラトンの理想主義はあくまでも普遍的なものでした。

一方で現代社会は多様性の時代です。それゆえ一人ひとりの理想は異なるわけですが、そうした個人にとっての理想を肯定する哲学は19世紀の実存主義者の登場を待たなければなりませんでした。

基本的には現代は色んな思想があって、その人たちが共通了解をつくろうという原理が強いのかなと思います。

▼共通了解を作ろう!といった哲学者がハーバーマスです。

www.yutorix.com

 

さて、プラトンの理想主義の原動力はアテナイの政治を改革するという政治哲学的なものが出発点でした。彼は理想の国のあり方についての哲学を構築し、実際に政治改革に乗り出します(失敗しますが…)

 

次回はプラトンの政治論についてです。

それでは。

 

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【大人のための哲学】人は皆、何者かになっていく~サルトルの自己実現と自由の哲学~

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こんにちは、しらすです。

 

今日はサルトル実存主義をご紹介します。

 

最初は僕らは何者でもありません(nobody)。

でも、人生のどこかで、何者かになっていく。

サルトルは「自分の人生は自分で決めるのだ」と力強く言った哲学者です。

 

 

サルトルって誰?

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本名は、ジャン=ポール・サルトル(1905-1980)。

世界的に活躍した、フランスの哲学者・小説家です。奥さんは「ジェンダー」論の先駆け、ボーヴォワール(ただし事実婚です)。

サルトルは、実存主義という主体性をテーマにした哲学を唱え、その生き方も自身の哲学に基づいたものでした。

彼は自分の意志に基づいてノーベル賞の受賞を拒否しています。

 

ja.wikipedia.org

 

実存は本質に先立つ

 

サルトルの根本的な考えは、実存は本質に先立つ、というものです。

 

実存というのは、今自分がここにいる状態のことです。

本質とは社会における役割や状態のことです。

 

サルトルはペーパーナイフを例としてこの言葉を説明しています。

たとえば、ペーパーナイフはモノを切るという役割(本質)がまずあって、そのために制作されます(実存)。

このようにペーパーナイフをはじめとしたモノは、はじめに本質があって、実存が決まります。つまり、本質は実存に先立つわけです。

 

しかし、人の場合は事情が異なります。

当たり前ですが、人間って初めから役割が決められているわけではないですよね。たとえば、農家の子どもであろうが、将来はミュージシャンになるかもしれない。官僚の子どもだろうが、将来は医師になるかもしれない。

なにか決められた役割があって、そのために人間は生きているわけではないんですね。

まず生まれて、そこから生きる意味・未来を自分で選び取るんです。

僕らは目的を持って生まれてくるわけではないんです。

生まれてみたものの、レールが決まっているわけではない。

やろうと思えば、何にでもなれる。自分がなりたいもの、やりたいことを選ぶことができる。未来を自分で作ることができる。

「実存は本質に先立つ」という言葉は、人間はまず生まれて、その後に本質を選ぶという意味を表わします。

 

どう生きるか、何を目的に生きるかの選択肢はあなた自身にある。

 

自分自身はこう生きていくんだと決断し、その道を進んでいくことをサルトル投企と言いました。

理想の状態をみ、そこに自分をげ入れて突き進んでいくということですね。 

  

▼「アンパンマンのマーチ」にはサルトルの哲学のエッセンスがちりばめられています。 

www.yutorix.com

 

即自存在から対自存在へ

 

人は気づいたら世界に生まれています。実存ありきです。

そして、徐々に成長していく過程で自分の役割や理想を思い描き、それを実現しようと進んでいくわけです。つまり、本質の実現へと向かっていくんだと。

 

その変化の過程について、サルトル即自存在対自存在という言葉を使い分けて説明しています。

 

まず即自存在とは何か。

 

自己充足的に存在し,自身のうちにいかなる否定も含まないようなもののあり方

 

 

おぉ…(わかんない…)

 

 

物は初めから本質としてただ存在しています。

たとえば、コップは「液体を入れる」という本質があり、そうした本質を実現する形で実存しています。

本質と実存は常に一致しており、ここに不一致が起こることはありません。

ウサギのような動物も「私はウサギなのか…?」と不安になって、自分の本質を疑うこともありません。

こうした本質と実存が初めから一致している存在を即自存在と言います。

 

しかし、人の場合は即自存在から対自存在へと変化していくとサルトルは言います。

 

パス, 湿原, アウトドア, 木製の板, 草, 風景, 木製の島, 茶色の風景, 茶色の草, 茶道

 

では、対自存在とは何か。

 

自己に対して自覚的であるという意味で、人間の意識の自覚的なあり方

 

なるほど…即自と比べるとわかりやすいですね。

 

人はまず実存ありきです。

しかし、コップやウサギのように本質と実存が一致しているわけではありません。

そもそも本質=「自分がどういう存在なのか」は他者との関係性で段々とわかってくる物です。

 

たとえば、赤ちゃんはあまり自分と他人の区別をしません。

しかし、物心つくような年齢になれば、学校で友達と自分の違いを自覚して、自分の長所に気づいたり、短所に苦しんだりします。

やがて「自分はこうなりたいんだ」とか「自分はこうした活動をしたいんだ」という社会参加や自己実現の欲求が芽生えてきます。

こうして、自分はあの人とは違うんだ、という自意識が確立してきます。

 

このように人間は、常に自分自身を意識しながら、「私という本質」を作り上げていく存在です。

対自存在というのは、自分と対峙して向き合いながら、自分を作り上げていく存在という意味なのですね。

 

サルトルは過去の自分に縛られず、理想の自分を描き、そこに向かうことが人間の在り方だと説きました。

 

そのためには、自分が何者かをメタ認知し、他者との比較や自問自答で考えていく必要がありそうですね。

 

人間は自由の刑に処せられている

 

人には無限の可能性がある、といったサルトルですが、同時にそれは大変困難な道でもあるといっています。

 

人間は自由の刑に処せられている

 

というサルトルの言葉は、その苦難を表わしています。

 

繰り返しになりますが、人間は本質がない状態で生まれています。

だからこそ、自分が何者なのか本質を作っていきながら生きていく必要があります。

 

しかし、その決断一つ一つはとても重いものです。

自分が選んだ行為によって、自分の本質が決まっていく、そしてその行為の責任は全面的に自分が負わなければならない。

 

たとえば、高校でこの大学に行きたい!という思いを持ったとして、周囲の人がそれに反対したとしましょう。

親は学費を出してくれない、といって反対するかもしれません。

それでも、その進路を選び、その先に見据える夢に向かって努力する、という生き方を選んだ場合、学費は自分で払うことになります。自由の代償は大きい…。

そもそもこうしたい、ああしたい、ということを考えるのは結構大変です。しかも、理想の自己実現を達成しようとしても、それがベストかどうかなんてわかりません。

 

でも、人間は本質が最初から決まっていないがために、本質作りのプロセスを経なければならない。

それをサルトルは自由の刑と表現したわけです。

 

自由はいいことばっかりじゃないんだ、ということですね。

 

人生は自分で切り開く

 

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初めは、僕らは何者でもありません。

だから、自由に自分をデザインすることが出来ます。

 

確かに自由は重荷です。自分で決めたことですから、誰も責任を取ってはくれません。

 

でも、自分の決断の責任は自分で負う、これこそが真の自由だと思うのです。

 

たとえば、学校で進路について先生は真剣に考えてくれます。時には決断してくれることもあります。

でも、真剣に考えようが、その結果の責任は先生が引き受けてくれるわけではありません。

決断したのは他人にもかかわらず、その責任は自分が負わなくてはならないのです。

こんなのは自由な生き方ではありません。

 

だから、まずは自分がどうなりたいのか、自分のやりたいことや自分のやりたくないことをノートに書き出し、自己の価値観を見つめ直しましょう。

 

自分の生き方を常に選択しましょう。

人生は選択の積み重ねです。

 

そして、その責任は自分で引き受けましょう。

勇気を持って一歩踏み出せば、未来は大きく変わります。

 

そういうことをサルトルは言っているんじゃないかと思います。

 

 

www.yutorix.com

 

ちなみにサルトル自身は、一人一人の行動が社会を作り上げると主張しました。

たとえば、結婚制度に基づいて結婚をするのは、現状の制度に肯定の意思表示をすることであり、その制度を再生産することに貢献してします。

サルトル自身は、そうした思いからボーヴォワールとは内縁の関係しかもちませんでした。

また、ノーベル賞受賞の知らせを受けて、その受賞を拒否します。彼は共産主義に賛意を示しており、ノーベル賞は西側資本主義体制の文化を擁護するものと考えました。

そうした考えから、史上唯一、自分の意志でノーベル賞を拒否した人物とされています。

 

また、彼の「一人ひとりの行動が社会を作り上げる」という思想は、社会参加へと繋がっていきます。この考え方をアンガージュマンといいます(英語のengagementのフランス語読み)

社会参加は社会に拘束されることですが、同時に社会を変えていく営みでもあります。

サルトルの呼びかけにより、若者を中心に政治参加の熱狂を生み出しました。

 

日本でも安保闘争ベトナム反戦運動が起きたのは、ちょうどサルトルが活躍した時期のことでした。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか。

サルトルは20世紀後半に大きなブームとなった哲学者です。

ただ、その後構造主義という哲学が出てきてサルトルの人気は衰えますが、それでも彼の哲学は今もメッセージを発し続けていると思います。

 

何者かになれるかどうかは自分次第だ、と。

 

 

▼今回の記事が面白かったという方はこちらの記事もオススメです。

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▼余談

学校教師としての余談です。

生徒が即自存在から対自存在へと変わる手助けは学校で出来ると考えています。

自分の人生経験などと照らし合わせながら、哲学者の考えを読み解いて人生観を形成したり、社会状況を踏まえて将来の自己の理想のあり方を思い描いたり、僕の専門である公民科でやっていきたいなあと考えています。

(でも、あくまでも手助けです。将来やりたいことなんていう超プライベートなことをクラスメイトと話し合ってもらう必要なんかなくて、あくまでもその見つけ方とかを教えられたらなあと思っています。)

 

サルトルの本は難しいので、オススメの入門書を貼っておきます。

 

 

 ▼stand.fmでも同じ内容を発信しています。耳から理解したいという方はこちらもご視聴ください。

 

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あけましておめでとうございます【改めてブログの方針について】

装飾品, 雪片, リボン, 装飾, 装飾的な, 新しい年の前夜, 2021

 

皆様、あけましておめでとうございます。

 

無事に2021年を迎え、当ブログも6年目を迎えました。

 

最初の頃は悪戦苦闘の日々でした。

「書けない」「ネタがない」のないないづくし。

なんとか「やらない理由」を探していた非建設的な態度でブログに接していたと思います。たぶん、このころの僕は世の中に物事の原因を求める態度だったんですね。

いまでは何か困難があっても「どう乗り越えるか」というポジティブな見方に変わりました。

 

www.yutorix.com

 

さて、ブログですが、かなりの長期間更新しない時もありました。

それでも、なんとかここまで続けてこられたのは、普段から見ていただいている皆さんのおかげです。

いつもコメントなどをいただき、本当にありがとうございます。

 

このブログは「大人の方でも役に立つような高校倫理、政治経済」の内容を中心に、生き方やキャリア、時事問題の背景・影響、教育問題などについて発信しています。

今後もこの方針で発信していきたいと思います。

また、大学受験生にも役に立つよう整備していきたいと思います。

 

もし、こういうネタを解説してほしいというものがありましたら、是非コメントいただけますと幸いです。

皆さんのお役に立てるような記事を更新できるよう努めてまいります。

 

手短ではありますが、今年の挨拶とさせていただきます。

今年も宜しくお願いいたします。

それでは、皆様に幸あらんことを!

 

▼キャリアではこのあたりを強化していきます。

 

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2020年の振り返り【今年も大変お世話になりました】

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今年もお世話になりました。

このブログをご覧いただいている皆様、本当にありがとうございました。

 

ブログキャリアの視点から、今年を振り返ってみます。

 

 

まず、ブログから

成果について

ブログをこの一年書いた成果は次の3つ。

 

 

まず、この一年の成果はなんといっても継続したことです!継続力あっぱれ!

 

  • 執筆しない月はなかった。
  • 9月から3日に1記事のペースを崩さなかった。

 

毎日更新を目指すとネタ探しと「書かなきゃ…」という強迫観念から、むしろ書けなくなります。

ある程度のネタ探しの時間などを確保する上でも3日に1記事のペースはちょうど良いと感じています。

 

次の成果はつながりです。

このブログはTwitterやstandfmなどのSNSと紐付いています。

はてなブログでのコメントやブックマークのコメントはいつもありがたく拝見しています。

大変嬉しいお言葉や時に厳しいコメントをいただくこともありますが、描き続けようという励みになっています。

皆さん、ありがとうございます。

 

また、Twitterでもこのブログが話題になることもあり、そこから色々な繋がりが出来たことは大変ありがたいことです。

 

たとえば、1月にはTwitterつながりで関西の高校の先生にお会いしてきました。

 

www.yutorix.com

 

2021年も変わらず定期的に発信していきたいと思います。

 

▼standfmを11月から始めました。よければご覧ください。

 

三つ目の成果はブログで自分のスキルアップができたという点です。

 

私は政治経済や倫理などを教えています。

このブログは「大人が読んでも役に立つ政治経済や倫理(哲学)」の話をテーマにしています。

普段子どもに話している内容をそのまま書いてもしょうがないので、読者の皆さんにどのように役に立てられるのか、どのように話を展開すればよいのかを考えています。

 

その過程で自分に足りない知識などを調べるため、教科の知識がさらに深まったなあと感じています。

 

記事数の推移を振り返ると執筆のペースに乱れがあるので、来年は継続して3日に1回で頑張りたいと思います。

 

1月 8記事 
2月 11記事 ←入試が終わった
3月 5記事
4月 2記事 ←新年度が始まっててんてこ舞い
5月 3記事
6月 1記事 ←祝日がない
7月 9記事 ←夏休みが始まった
8月 18記事 ←夏休みに毎日更新を目指していた
9月 10記事 ←9月から3日に1回更新のペースを始めた
10月 10記事 
11月 10記事 
12月 11記事(この記事を入れて)


個人的に好きな記事閲覧数の多かった記事ベスト3

まず個人的に好きな記事3つです。

 

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全部人生を考える内容です。

 

番外編:こちらも良いなあと思ってしまった記事

www.yutorix.com

 

次に人気記事3つです。

 

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なんと人気記事は全て大学受験生向けでした。

見ていただいてありがとうございます。

 

受験生の役に立つ内容も合わせて今後は発信していきます。

 

キャリアについて

 

こちらは軽めに。

教員として3年目。

経験不足ゆえに、まずは座学をしっかりやろう、ということで勉強を重ねてきました。

 

あまり指標になりませんが、ざっと数えれば今年読んだ本は100冊行くのかな…

論文等も入れると、もう何が何だかわかりません。

 

今苦手に感じているのは探究社会科教育の理論学習科学・教育工学の3つです。

今後はここを強化していく書、論文を読んでいきたいなあと思います。

 

また、ブログの更新と並行して論文の執筆にも力を入れています。

今年は念願だった教育論文を書き上げ、また原稿執筆の依頼などもいただくようになりました。

 

来年も引き続き勉強を継続していきます。

将来の目標が最近決まりましたので、それに向かって努力し続けます。

 

 

まとめ

 

こちらのブログは来年も引き続き更新し続けます。

読者の皆様、今年は貴重なお時間を割いて弊ブログをご覧いただき、本当にありがとうございました。

コメント、ブックマーク等本当に励みになっております。

来年も宜しくお願いいたします。

それでは!

 

 

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冬休みに読みたい本(2020年~2021年)

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もう冬休みも半ばですが、ご紹介します。

冬休みに「読んだ本」「読んでいる本」「読みたい本」を紹介します。

 

多忙な日々の雑事に追われアウトプットの出来ない日々が続く。

そんな悩みは長期休暇が解決してくれる(かわかりません)。

 

希望を抱きながら、まとめたいと思います!

 

 

教育一般

「探究」する学びをつくる

 

最近話題の一冊。まだ読んでいないですが、「探究」を如何にすすめていくか、指標になりそうなので積ん読中です。

 

 

思考する教室をつくる 概念型カリキュラムの理論と実践

 

こちらは関先生(中高の国語科)がすすめられていた本です。

「概念」というのは「一般化」「原理」など、深いレベルでの思考を指すそうです。

新学習指導要領で掲げられている「主体的・対話的で深い学び」のうち、「深い学び」に当てはまるところですね。「学習への深いアプローチ」ってやつか…

このあたりは超苦手なので勉強しないといけないなあ…

 

senobi.hateblo.jp

  

社会科・公民科関連

社会科授業づくりの理論と方法

 

 

この本は絶対に読み終えたい本です。まだ読み切っていません。

 

 

中学校社会科教育・高等学校公民科教育

 

 

最近、社会科系・公民科系の論文を書く機会が増えたので、改めてイチから勉強しよう

ということで、教科書として、また辞書として手元に置いています。

 

ライブ!主権者教育から公共へ

 

 

こちらは都立高校の教諭である大畑先生が執筆されたもの。

2022年から始まる「公共」は今までの「現代社会」と異なる授業のあり方が求められます。どんな授業をしていくべきか、かなり参考になるのでオススメです!

 

また、研究者の方々の考えがインタビュー形式で載っているので、こちらも科なり勉強になります。

 

学習課題探し

 

授業の題材探しの一環で色々な本を読んでいますが、「社会問題をどう捉えるか?」という視点で社会科学者が解説してくる本を最近はよく読むようにしています。

 

未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学

 

 

学術会議で任命拒否された宇野重規東大教授の著書です。

遠い世界にあるような「政治」について宇野先生は次のように語っています。

 

時代の変化は加速し、世界は大きく変容しつつあります。それでも、人間にとっての基本的条件は大きく変わらないのではないでしょうか。その基本的条件とは「人と一緒にいる」ことです。

「人と一緒にいる」のは素晴らしいことであると同時に、時としてつらいことでもあります。自分とまったく同じ人間は、世界のどこにもいません。当然、人と人には、いつも「違い」があります。「違い」があるからこそ、人と一緒にいることはおもしろいし、楽しけれど、時には対立が起き、すれ違いが生じます。

(中略)

自分が自分らしくありつつ、人と共に生きるとはどういうことか、そしてそのことが「政治」と如何に結びついているかを考えていただければ、本書の著者としてこれに優る喜びはありません。

 

大人のための社会科

 

 

「公正」や「勤労」といった価値尺度について専門家が説明しています。

先ほどの宇野先生や『社会的選択理論』の著者である坂井豊貴先生など、第一線で活躍されている方々です。

次期学習指導要領では、「見方・考え方」を働かせることが謳われています。「見方・考え方ってそもそも何があるの?どういう意味なの?」という状態だったので、積ん読中です(読め…)。

 

日本のオルタナティブ

  

 

様々なテーマから、現状の政策とは異なる提言をするスタイルの本です。

色んな見方で一つの政策を見たい、という方にオススメ。

 

10代から考える生き方選び

 

 

労働市場の変化によって、雇用の標準モデルが消えました。クレヨンしんちゃんドラえもんのような一家の大黒柱+専業主婦のような家庭は今では少数派です。

どんな人生を送りたいのか、生徒にキャリア教育を施す上で参考になります。

 

定年消滅時代をどう生きるか

 

 

人生100年時代だー!リカレント教育だー!ということが官民挙げて推進されているわけですが、一生働き続けられるかはわかりません。

そうした時代の道しるべになるのかなあと思います。

 

▼キャリア教育は職業教育だけではありません。広く「どういう人生を送りたいのか」という視点で考えることを教えてくれる一冊です。

 

 

哲学・思想関連

最近、哲学ブームが(個人的に)来ています。

 

反哲学入門

 

 

木田元中大名誉教授が書かれた一冊。

哲学を西洋独自の思想体系とばっさり切ります。痛快!

哲学好きの方には、見方を相対化してくれる一冊です。

 

「今」を生きるためのテキスト 14歳からの哲学入門

 

 

近代以降の哲学者を軽快な語り口調で説明してくれています。

今の社会で哲学者たちはどう考えるのか、生き方を考える一冊。

 

口伝西洋哲学史 考える人

 

 

こちらも面白いですね。

池田さんならではのユーモラスな文章で哲学者にツッコミを入れます。

 

他の先生のブログも参考に

 

読みたい本を探す上で参考になった先生方のブログです。 

 

▼私立中高一貫校の国語の先生です。

senobi.hateblo.jp

  

▼私立高校の地歴・公民科の先生です。

www.yacchaesensei.com

 

 ▼私立高校の国語科の先生です。

www.s-locarno.com

 

▼社会科の先生を目指されている大学院生のブログです。

bekkibekki.com

 

おわりに

 

以上、冬休みに「読んだ本」「読んでいる本」「読みたい本」のリストでした。

もしオススメの本があれば是非コメントいただけますと幸いです!

それでは!

 

▼こたえのない学校が読書リストを…

 

▼2020年の夏に読んだ本 

www.yutorix.com

 

▼2019年の夏に読んだ本

www.yutorix.com

 

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