Shiras Civics

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「人生をどう生きるか」がテーマのブログです。自分を実験台にして、哲学や心理学とかを使って人生戦略をひたすら考えている教師が書いています。ちなみに政経と倫理を教えてます。

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哲学するのは何のため?

 

哲学

 

この言葉から連想するイメージは多くの人にとって大体共通していると思います。

 

難しい、偉い人が考える、自分とは関係ない、机に向かっている、、、

 

時々たまーに、本当にたまーに、哲学っていいよねえ!気が合うね!という方もいるのですが、多くの人はネガティブなイメージを抱いています。

そんなイメージを払拭していただき、哲学の面白さに目覚める人を増やしたい一心で、今回は哲学の「効用」についてお伝えしたいと思います。

 

簡単に言うと、哲学ってめっちゃ役に立つよ!という話。

 

 

そもそも哲学ってなーに?

 

結論を言いましょう。

哲学は疑うことを本質としています。

これがどのように役に立つのか。

そもそも哲学とは何なのか。このあたりからお話ししましょう。

 

そもそも哲学とは古代ギリシャから始まった西洋独特の思考のあり方を指します。

 

その始まりはタレスという自然哲学者から、といわれています。

タレスが疑問に思ったことは「この世界はいったい何でできているんだろうか?この世界を動かす原理とは何だろうか?」ということでした。

タレス以前、そうした世界の原理については神話で説明がされていたのです。たとえば、雷が落ちる理由は神様が怒ったからとか、恋愛をするのは神様がうんたらかんたらと、全て自然界を越えたところにおわします神様の行為や感情などによって起こるモノとされていたのです。

こうした自然を超えた神話的発想を抜け出て、自然を考察の対象としたのがタレスでした。現代でいう科学者ですね。

こうしてタレスから始まった世界に対する疑問は連綿と受け継がれ、ソクラテスプラトン等々の哲学界のビッグスターにその考えは受け継がれていくのです。

 

ここで哲学の特徴の一つが浮かび上がります。

それは哲学の土台には「疑う」という知的態度がある、ということです。

 

神話は一つに完結した物語です。それはそれで説得力があり、壮大なストーリーは人々は長い間信じ込んでいました。しかし、それは実証性に欠く、確かめようのないものです。

一方で哲学はそもそも疑うところから始まりました。

「なんか神話で説明されてることって本当なのかな?うちの町とエジプトの町で言ってることが全然違うんだけど…」

そう、神話の妥当性はある共同体でしか通用しないのです。幸運にも?タレスは他国民が交流する町に住んでいたため、こうした比較の視点を持つことができました。

そして、タレスは神話を疑い、様々な事象を観察した結果、この世界の原理を水と結論づけました。

 

そして、タレスを疑った後の哲学者たちは、いや火だ、いや空気だ、いやいや原子だ、と先人の研究結果をきちんと踏まえた上で、それを鵜呑みにすることなく、疑義を呈して新たな発見をしていったのです。

その根底には哲学者たちの共通の目標、つまり真理を見つけたい!という熱い思いがあったのでしょう。

 

ここから言えることは、哲学とは異なる思考を含む全体的な思考ということです。言い換えれば、体系的な思考ともいえます。

よくマスメディアや国会の議論などを見ていると、そもそも相手の話を聞かずに意見を拒絶する場面を見ます。これは全くもって健全な議論ではなく、単なる信条の押し付け合いに過ぎません。ですから、哲学を学ぶことは議論の作法や根底にある考え方を学ぶことにも繋がります。

 

それから、哲学者は人生を捧げた問いを作り、それを探究のテーマとしていました。

 

疑うことの効用

 

欺く, 詐欺, 嘘, 虫眼鏡, 哲学, 政治, テキスト, 真実, タイプ, タイポグラフィ, 知恵, 単語

 

さて、本題に入りましょう。

哲学の本質は疑うことにあると申し上げました。

タレスから始まり、現在に至るまでの哲学は先人の偉大な研究をきちんと踏まえた上で、それに疑いの目を向け、2500年近く発展してきました。

彼らから学べることは「正しい疑い方の作法」です。

 

疑うことは大切です。世の中にはウソ八百が流布していますし、笑顔でだまそうとしてくる人がたくさんいるからです。渡る世間は詐欺師ばかりです。

ただ、何でもかんでも疑っていてはまとも生活ができませんし、全てにいちゃもんをつけていては単なる上級クレーマーで人が離れていくだけです。

 

ですから、疑いながら相手の話を聞けば、良いところは良いと認め、矛盾点などにははっと気づき、すぐに指摘ができるかと思います。

そして、その際には適切な問いの形にして相手に投げかける。そうすることで相手の意見や事実をさらに引き出し、思考をより発展させることができます。

思考の全体を拡げるってイメージですね。

 

まとめるとこう

 

以上、哲学の特徴は

  1. 土台には疑うということ

  2. 先人の研究を踏まえた全体的な発想

  3. 探究のテーマが問いの形になっている

ということがいえます。

 

この3つは日常生活はもちろん、仕事をする上でも、学業をする上でもとっても大切なことかと思います。

 

ネットはもちろん新聞など「伝統」のあるマスメディアも結構間違えたことを言うことがあります。しかし、そもそも「ほんとうかなぁ?」という姿勢がないとそれに気づくこともできません。

 

健全に疑う姿勢を哲学から是非学んでいただければ何よりです。

それでは。

 

今日も引き続きbe happyでいきましょう。

 

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