あなたはなぜ教壇に立つのですか。
こう聞かれて、どう答えますか?
大学時代の教職課程、おぼろげな記憶をさかのぼると、周りに結構多かったのが「親が教師だから」「教師にあこがれたから」という理由だった。
別にこれ自体は悪くない。むしろ尊敬できるロールモデルに生育過程の中で出会えたことはとっても幸せなことであるし、人生の目標を持てることは、その目標実現のために行動を最適化できる。そういう意味では、むしろ教師になるなど大学入学時点で一ミリも考えていなかった自分はだいぶ遠回りをしたと思う。
僕が教員になろうと考えた理由はきわめてシンプルで、この国の民主主義をよりよくするために、自分が持てる資源を活用して一番効果的な職は何かと考えたら教師が良かったというだけである。
だから、僕が教壇に立つ理由は、目の前の生徒が民主主義の担い手として十分な資質・能力・信念を備えさせるため、と答えたい。
最近、教育学の勉強を本格的にしている。
政治学、社会学から研究を出発している僕にとって、教育学はかなり未知の分野だった。でも、そのおかげで、自分の大学院時代の研究が目の前の仕事とようやくつながりを持ち始めた。
まだまだ理論も付け焼き刃だし、自分のものとして消化し切れていない感があるけれども、この1年はどんどん摂取していこう。