Shiras Civics

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「人生をどう生きるか」がテーマのブログです。自分を実験台にして、哲学や心理学とかを使って人生戦略をひたすら考えている教師が書いています。ちなみに政経と倫理を教えてます。

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先生向け

江戸幕府の役人に学ぶ

舞台は160年前 明らかになったのはハリスのウソ 不易と流行…時代が変わっても変わらず大切なものがある 世の中で「先生」と呼ばれる職業との営業の際には、一般の顧客以上に説明を要するらしい。基本的に疑ってかかるために、多くの情報を提供しないと信用し…

歴史を学ぶ意義

歴史とはなんだろうか 相対化ができなければ 江戸時代の武士は時代の流れを読めなかった 相対化はどんな教育的価値をもつのか 生徒の日常には相対化できるものであふれている。 歴史を学ぶ意義 実際の教壇に立って歴史を教えていると、生徒が歴史を学ぶ意義…

論文「平等と格差の社会思想史」まとめ

格差の問題点 格差に対する認識の推移 近年の格差への潮流 解決策は まとめ・疑問 参考 右を向いても「格差」、左を向いても「格差」である。 格差が社会的に「問題」として認識されているようだ。書店に行けば、「格差」を冠した本が平積みにされているし、…

お金の歴史とこれから

貨幣以前の社会 市の成立 物品貨幣が登場した 紙幣の登場 金が価値の源泉に 目に見えないものを価値の源泉に おくりびと。 10年前なら「納棺士」だけを意味したこの言葉も、今では全く異なる意味が加わった。「億り人」、つまり仮想通貨で一億円以上の収入を…

貨幣、通貨、資金の違いについて

言葉を整理する意味:貨幣、通貨、資金の違いとはなんだろう 貨幣とはなにか 通貨とはなにか 資金とはなにか 練習問題:日本最古の通貨は? まとめ 言葉を整理する意味:貨幣、通貨、資金の違いとはなんだろう 仮想通貨、金融緩和、インフレーション、巨額の…

選挙なんて意味ないんじゃないかな ~カウンターデモクラシーについての覚書~

選挙なんて意味ないんじゃないか…。 高校生の頃から感じていた疑問とは裏腹に、「選挙に行こう」という標語が日常生活の至る所で散見された。特に2015年に選挙権年齢が引き下げられてから、18歳選挙権を推進する運動で世間は大きく盛り上がった。しかし、そ…

文書改竄は何が問題なのか

文書改竄の問題点~民主主義とどんな関係にあるの?~ そもそも文書の改竄ってなんなの? 民主主義を維持するには不断の努力が必要 絶対的権力は腐敗する 19世紀英国のアクトン卿の言葉である。100年以上前の発言ではあるが、現代の民主主義社会においても大…

『天皇の日本史』『近代天皇論』を読んで、天皇について考えた

先日、皇太子殿下が58歳の誕生日を迎えた。来年には天皇陛下の退位が予定されており、皇室や天皇の在り方に関する議論が論壇を賑わせている。 にもかかわらず、天皇についてあまりにも自分が無知なことに気付いた。慌てて書店に行って手に取ったのがこの2冊…

説明責任について

民主主義における説明責任 教育における説明責任 説明責任よりも考えるべきことがある 政治学において説明責任という言葉がある。説明責任はアカウンタビリティーといい、アカウンティング(説明)とレスポンシビリティー(責任)を合わせた造語である。この…

経済発展を支える根幹~歴史から考えるとみえてくるもの~

古今東西、あらゆる悩みは経済問題 経済発展を支えるものは何か 時代をさかのぼると… 経済発展の背後にあったもの 経済発展を支えるものは何か 古今東西、あらゆる悩みは経済問題 あらゆる政権における課題に経済発展がある。それは古来から為政者が気にかけ…

表層的な禁止~「人返しの法」と「大学定員抑制策」の共通点~

ある政策との類似性~江戸時代版定員抑制策~ なぜ若者は上京するのか どちらにも共通するのは根本的な背景を見ずに、表層的な対策をするところ 10年間ながらも東京23区内の大学定員抑制が閣議決定された。東京への人口一極集中を是正し、衰退が叫ばれる地方…

大量廃棄問題に見る資本主義

無限の資本主義 有限を最大限に活用した江戸時代 縁起は良いが、需要はさほどなかったようである。節分の日に店頭に並んだ恵方巻は大部分が売れ残り、大量に廃棄されている。しかし、この問題は恵方巻に限ったものではない。 www.asahi.com 無限の資本主義 …

歴史から仮想通貨を考える

鎌倉~室町時代の通貨事情 仮想通貨との比較 2日、金融庁が仮想通貨取引所のコインチェックに立ち入り検査を実施した。仮想通貨に対する監視体制が強化される一方で、マネーロンダリングなど違法な資金調達の温床になるといった理由から、インドや中国など各…

主権者を養うためには

新たな科目「公共」とはなにか 「公共」の目指す資質の獲得 環境要因の重要性 次の高等学校学習指導要領では主権者教育の推進が謳われるようだ。「公民」の中で新たに設置される「公共」は主権者教育の推進の鍵となる科目である。以下は記事の一部抜粋である…

自由民主主義の価値

権威主義と自由民主主義 経済が発展している間は不満はない 変えられるチャンスは市民にある 中国が目覚ましいスピードで発展を遂げている。台頭する中国を賛美する声が増えていく一方で、日本やアメリカ、EU諸国など自由民主主義諸国の凋落ぶりを嘆く声が聞…

苦しむなかれ、中身のない言葉に。

コミュ力全盛期 共通了解を作ろう 言葉の持つ影響力 解決策 コミュ力全盛期 「コミュニケーション能力」、いわゆる「コミュ力」という言葉が幅を利かせている。お笑い芸人などの当意即妙な返しや話の面白さが過度に理想化され、「コミュ力が高い・低い」とい…

政治参加の意義

ルソーの指摘 伝統的な政治参加 試作段階の政治参加 ルソーの指摘 フランス革命に大きく影響を与えたルソーは次のような言葉を残している。 「イギリスの人民はみずからを自由だと考えているが、それは大きな思い違いである。 自由なのは、議会の議員を選挙…

柳田国男の教育論を現代風に解釈してみた

一人前の定義 新聞を読むことの現代的意味合い 現状は その背景 これからできること 新聞離れは確かに進んでいる 大事なことは得た情報をどうするか 民俗学者の柳田国男は、戦後に新設された社会科の目標を「一人前の選挙民をつくること」とした(西内裕一「…

社会主義という宗教

歴史的に見れば、宗教は貧困や差別などの社会矛盾が蔓延しているときに拡大してきた。イスラム教やキリスト教、仏教の世界三大宗教ですら例外ではない。宗教は差別や格差などが社会に蔓延しているときに勢力を伸ばしてきたのである。 三大宗教について イス…

「普遍的な」人権思想、ヨーロッパで生まれた人権思想

今年は国際人権規約が採択されてから50年になる。なぜかは分からないが、「人権」という言葉を聞くたびに不思議な違和感に襲われる。今日はその人権について考えてみたい。「朕は国家なり」というルイ14世の言葉に現れているように、中世末期のフランスでは…

なぜ自律的である必要があるのか-教育目標としての自律-

なぜ自律的である必要があるのか 自律性とは 自律性が求められる背景はなんなのか なぜ価値観が多様化したのか 共通の規範がないとどうなるか 自律性を養う教育とはなんだろうか 中学校学習指導要領の道徳では、その内容として自律性を養うことが項目の一つ…

歴史を教えるということ

歴史教育をする意義について考えた そもそも歴史とはなんだろうか 歴史の最前線にある現代 比較という視点:検討をするための土台 必須の教養教育としての歴史教育 具体的にはどのような歴史教育を行っていくべきなのか 歴史教育をする意義について考えた そ…

民主主義と有権者の態度~アメリカ大統領選挙から考える有権者のあり方

アメリカ大統領選挙が始まった。最新の世論調査によれば、共和党候補の中でドナルド・トランプ氏がトップを独走しているようだ。 トランプがどうして一位に? 政治にイライラする理由 歯切れはいい。でもそれってほんとのこと? たとえば…「日米安保条約は不…

権力を支える自覚

ある意味、高校の時は浮いていた 自覚がないままの支持者 支持・不支持に自覚的に向き合うこと どう向き合うか -手段は選挙だけじゃない- 大切なことは関心を持つこと ある意味、高校の時は浮いていた 高校生の時から、僕の周りで政治に関心を抱く人は、ほ…